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第17話 次の目的地

間違いがあったので修正しました。(2021年7月6日)

 周りは万華鏡を止めて覗いたかのような模様の光景。

 少年と少女が仰向けに倒れている。

 息を切らし、意識は薄れているがなんとか起きている。


「ハァ…ハァ…、勝った、よね?」

「もう、影は出てー、来ない、ようだね。

 背景も、動かないし、できたと、思う!」


 2人は気の試練の攻略に成功できたのであった。

 かかった時間は1時間3分、受けた攻撃数はシナンは58回、助太郎は49回であった。


 しばらくしてその場は光り出す。

 あまり眩しくない薄い青色の光である。

 2人は驚くが何もできず、光に包まれる。

 そして光が消えてその場には誰もいなくなった。




「「…、はっ!」」


 光が消えると周りは試練を受ける前の光景である神社の前だった。

 二人は地面の上で倒れていた。

 意識がはっきりした途端にすぐさま体を起こす。


「お疲れ様です。

 試練を攻略できたそうですね。」


 鳥居の前で待機していたサムライが寄ってきた。


「やっと!一つ攻略できた!」

「はい、なんとかできたみたいです。

 …あれ、疲れが無くなってる?」

「試練終了後は試練中に受けた疲労や怪我の一切がなくなります。

 不思議ですよね。」


 その場で会話を終えた後は里へ戻りに階段を下る。

 特に何事もなく里に戻ると、入り口にニンジャの師匠がいた。


「気の試練の攻略に行っていたそうだな。

 その感じだと、攻略には成功したようだな。

 それで御主らには強い精神力が足されたであろう。」

「あ、ニンジャの師匠さん!

 …えっと他に呼べる名前あります?ちょっと長く感じてきまして。」

「ふむ、名乗っていなかったな。

 ワシの事はパラシとでも呼ぶといい。」

「パラシさんですね、分かりました!

 そういえば、パラシさん昨日体を斬られてませんでしたか?

 大丈夫です?」

「問題ない、浅いから皮しか斬られておらぬよ。」

「あー、」


 シナンは気付く。

 パラシはニンジャ、それも師匠なのだから常に変装用の皮を被っているのだろう。

 斬られたのはその変装用の皮だけだったんだなと察した。


「で、今後はどうするのだ?

 別の試練を受けに行くのか?」

「はい!人助けをしながら向かおうと思ってます。」

「ならば次の目的地は王都か。

 あそこならば港からどちらの大陸にも向かえるからな。」

「次は東大陸の〈魔の試練〉を受けようと思ってます。」

「そうか、この里の事は我々に任せよ。

 しっかり休んで出発するといい。」

「ありがとうございます!」


 パラシの提案でしばらく里で休んでから出発することになった。

 階段の昇り降りの疲れしかないのだが、森を抜けてこの大陸の北側にある王都まで行く事になるため休息は必要だろう。



 里にある客用の個室で二人が休息している間、トライスシは試練を見ていた時からずっと考え事をしていた。


(やはりスケタロウのあの力は見覚えがある。

 スケタロウが会った宇宙人は何者だ?

 天使か神の力ならば、試練に使用した時点で攻略の成功にはならないはず。

 “混沌の邪神”なんて初めて聞いたものは一体?“混沌”と関係はあるのか?

 それを倒させて何を企んでいる?)


 トライスシは助太郎の事を考えていた。

 ある程度の事情を聞いているため、二人から得られる足りない情報はない。


(それにシナンの方も大丈夫なのか?

 今まで試練を一つも攻略できなかった人間にしてはあまりにも大きすぎる力だ。

 どこかの誰かに体を改造されたのだろうが、あれで身体は無事なのか?)


 トライスシはとりあえず考えが纏ったら二人に話す事にしたため、しばらくは一人で考えて無言でいた。



 休息を済まし出発を行う前にシナン達はサムライ達から物資をもらった。

 サムライ達曰く、頭領を止めた礼と試練攻略祝いを兼ねたものだ。

 とは言っても里の中だけでは消費し切れないと見越された余りものであるが。

 二人はサムライとニンジャ達に礼を言いながら、王都を目指し森へ進んで行った。

ご覧頂きありがとうございました。

ニンジャの師匠の名前はもっと早く考えとくべきだった…。

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