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でっかいのとエルフと亀  作者: 旭出新生
4/5

第4話 ハードモードおぉぉぉぉ‼

 

 異世界転移を果たした主人公亀井義人は即効コブリンに倒されそうになるはずだったのだが、気づいた時には自身は磔にされていたのであった。

  ______________________________________

<ヤンジール王国辺境伯領・処刑場>


「これってハードモードじゃね」



 

 磔にされている義人は自分が今までどれほど浮かれていたのかを要約自覚した。



 

 磔にされて要約自覚するとは俺もばかが過ぎるな、やはりこれは前の世界の続きなのかもしれない。

 

 いやそれよりひどいのかもしれない。

 

 異世界に来たからと言って、俺自身は何も変わっていない。

 

 加護も大したこともないみたいだし、それに恐らく俺が殺されかけたモンスターはゴブリンだ。

 

 この世界のゴブリンがどういうものなのかはわからんが強くはないだろう。

 

 前の世界のように適当に周りに合わせて流れて生きていたら、あっという間にモンスターの餌になるのがこの世界の常識なんだろう。

 

 なんでモテるかもとか考えていたのだろう恥ずかしい。穴があったら入りたい。



 

 義人が周りの状況をよく見てみると広場のような場所で中央に台が置いてあるだけであった。

 そしてその近くで義人は自分が十字架のようなものに縛り付けられているようだと認識した

 周りには多くのガラの悪そうな人達がこの処刑場を見守っているようであった。



 

 嘘だろ、ここってもしかして処刑場?

 

 何かしたのか俺?

 

 そういえばゴブリンはどうなってんだ。

 

 なんでここにいるんだ俺。

 

 ていうか空飛んでいる人とかいるんだが。あれはほうきか?やばいな。

 

 ガチのマジのファンタジーじゃん。

 

 て、またどうでもいいこと考えちゃっているな俺は。マジでなんかやらかしてしまったのか。



 

 義人は周りの状況に戸惑いながらも、近くにいる機嫌が悪そうにしていて、小太りで、それでいて立派な服を着ている、いかにも悪代官ですというような中年の男に話しかけた。




「あ、あのーこれはいったいなにが」


「あqwせdrftgyふじこ!(やっと気が付いたかこのくされ男!)」


「えぇ?嘘だろ。こ、言葉が通じない?」


「ざsxdcfvgbhんjm、ぉいじゅhygtfrですぁ!(これからやっと領地発展するってところだったのによぉ、どうしてくれんのよ!)」


「おわった」と義人はひとり呟いた。


 ________________________________________

<時空のはざま・シャノワール>


 義人の状況を観察していた創造神シャノワールは自分が義人に翻訳能力を付与することを忘れていることに気が付いた。


「てへ」とつぶやきながらも、まあいいかと軽く考えていた。


 ________________________________________

<ヤンジール王国辺境伯領・処刑場・サリアル>


 外国の人間か?この周辺の人間なら言葉はある程度通じるはずだが。

 

 全く通じないということは異界の民か?

 

 どおりであの破壊の後はやはりそうか。

 

 異界の民はどこからやってくるのか知らんが、この世界のことを何も知らんくせにやたらめったら自分の力を行使したがる。

 

 その上夢見がちなところがあるから大体の奴は現実を目の当たりにして暴動を起こしたり、裏の人間に落ちたり、冒険者として勝手なことをして周りに迷惑をかけて死んでいく、大体の奴が牢屋に直行するのがオチだ。



 

 サリアルがこの白目をむいて絶望している異界民をどうしようかと考えていると、自身の部下であるサッチがやってきた。

 サッチはサリアルにとって右腕のような存在であり、辺境伯軍の少将であった。

 処刑場の人間が告げる。




「サリアル様、少将のサッチ様ご到着いたしました」


「うむ、通せ」


「サリアル様、辺境伯爵軍少将サッチここに参上いたしました」



 

 サッチ少将はサリアル伯の前で膝をつきながらそう言った。




「うむ、よく来た。状況報告をたのむ」


「は、例の穴の報告ですがやはりかなり大きいです。この町から死の森までの道が完全に断絶しています。あまり言いたくありませんがこれなら隣町からのほうが死の森に近いと思われます。また、空気中に含まれている魔力マナの性質を図ってきましたが、この男の魔力の性質と一致いたしました。おそらくあの穴の周りにはまだその男の魔力が残っていますので元通りになるかはわからないと言うのが魔力及び地質研究班からの見解です。報告は以上となります」


「よろしい。報告ありがとう」


「は、わたしこれで失礼します」




 サリアル伯はサッチ少将がこの場を立ち去る後姿を見ながらこれからの自身の領に起こる未来を創造すると頭が痛くなるのであった。

 そしてこの異界の民であろう男を見ながらどうしてやろうかと考えた。




「さて、こいつをどうしてやろうか。そこのお前どうするべきだろうか」


「はぁ、私はここが持ち場の人間なだけなんで、処刑すること以外のことは専門外なんでよくわかりません。とりあえず最近人を殺してないですねぇ。」




 処刑場の人間はチラチラとサリアル伯のことを見ながら言う。




「お前わからんとか言いながら案に言ってない?人殺してないとか処刑のことだよね?いくら治安が悪いからと言って処刑するような人そんなに出てきてないよね?わしのところにそんな話来てないよ。勝手に殺したりしてないよね?ていうか口の利き方悪くない?」


「まじめな話、周りの冒険者のことも考えてそれ相応の罰を下すべきかと」




 処刑人の話を聞きながらサリアル伯はあることを考える「こいつ態度悪くね」と。




「まぁ、それは置いといて。目の前のこいつのことを考えないと」


「何を置いたんすか?自身の無能さをですか?ていうか人殺したい」


「君さぁ、さっきのサッチと俺の威厳あるやり取り見てた?あいつ君の数倍偉いよ。そして私はそれよりも偉いんだよ。もう少し態度改めない?ていうか怖いんだよ。さっきから君はどんだけ人のこと殺したいんだよ」


________________________________________


 義人は目の前の人たちの言い争いを見ながらどうしたもんかと考える。



 時間がたって冷静に考えることができたが、もし仮に俺がコブリンを倒すときに何かをしてしまって、この領主ぽいおっさんに裁かれるところならかなりやばいな。


 てか周りの人多くないか、俺恨まれ過ぎじゃない?あ、なんか決まったぽいな。処刑されたりしないよね。もうこのお話終了したりしないよね。



「あqwせdrftgyふじかqws!mkjんhbgvcfxdzさ!(きめた!やはりこいつは鉱山奴隷として30年以上の刑に処す!)」


「……(あー、殺しても怒られないやつその辺散歩してねぇかな)」



 木の十字架のようなものに縛り付けられていた義人は小太りのおっさん領主とやり取りをしていたもう一人の若いやる気のなさそうな半目の処刑人から縛りを解かれ降ろされる。



「あのー、これから僕どうなっちゃうんでしょう」



 やる気のない半目の処刑人は少し考えたように間を開けて、ハニカミながら義人にグッジョブのポーズをした。



「絶対グッジョブじゃないよね、なんかまずいやつだよね。お願い助けて、何でもしますから、ね、ね、お頼み申すでござりまするよ」


 ________________________________________


 自身の膝あたりに涙目で縋りつく義人をうっとうしく思いながらも半目の男は一応自分の上司の領主にお伺いを立てる。




「やっぱこいつ殺っていいすか?」


「ダメに決まってんだろうが。さっき鉱山送りにするってかっこよく判決下したところじゃん。話聞けよこのすっとこどっこい。せっけく威厳ある感じで行こうと思ってたのに、すでにキャラブレブレじゃん、どうしてくれんのよ」


「まぁ、私も初めはまじめな下っ端演じましたけどなんか疲れちゃって」


「いやそれを耐えるのが下の人間の仕事だろうがよ。てかお前はほんとに一瞬しか演じてないじゃん。それに下っ端じゃん。ほんと最近の若いもんは売り手市場か知らないがすぐ採用されるから自分ができると勘違いしとるな。私の時代は就職氷河期でねそれはもう大変で」


「いや、サリアル様ボンボンじゃん。コネ入社じゃん。頭もいかれちまったんですか?」


「そうだけどさぁ、ボンボンも大変なわけよ。なんか色物でみられてさぁ、どうせコネ入社なんだろうとかさ。ほんと嫌になるわ。ていうか名前覚えててくれたんだ、当たり前のことなのになんかうれしい。」


「本当のことじゃん。こいつやっぱバカなんだな」と半目の男は考える。


「嫌口に出てるから、思いっきりディスってるからね!」


「ていうかこいつかなりうざいんで眠らしときます」


「お願いだから話を聞いて。ね?ねぇ、聞いてよおぉぉぉ!!!」




 そうして義人は半目の男によって首を手とうで打たれ眠らされた。


 ________________________________________


 義人が首の痛みで起きたときには先ほどまでの街の処刑場ではなく、おどろおどろしいいかにも幽霊が出ますといった牢屋の中で、腕には錆び付いた手錠がかけられていた。



「嫌またこんな感じかよおぉぉぉぉ、俺は起きるたびになんか縛り付けられていないとだめなのかよ。そんなことないよね、このルーティンは作者のネタがないだけだよね。きっとそうだよね。さすがにハードすぎるってもんでしょうよ!誰か助けてくれよおぉぉぉぉ」と義人は自分の哀れな人生を嘆いた。



 義人の異世界でのハードモードはまだまだ終わらない。


 この小説を見た人は五点つけたくなる病になりました。

 嘘です。そんな病ありません。

 気味悪がらないでください。

 お願いだから最後まで読んでください。切実に。

 

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