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レリック・ハンター  作者: 中川あとむ
第一話 宇宙の何でも屋
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1-1 回収

当小説は、基本的に主人公目線になっています。

「減速開始します。距離、二百メートル……百五十メートル」


「イーサン。あとは俺がやるよ」

俺はイーサンから宇宙船の操縦を引き継ぐと、船外モニターを見ながら操縦桿を精密に操作して、人工衛星の横に船を近づけた。


 今、俺と仲間たちは、火星のマーズコミュニケーション社の依頼で、寿命を終えた通信衛星の回収に来ているところだ。


 俺はショウ・アキカワ、十八才。

 俺が今操縦している宇宙船「スターダスト」は、全長八十メートルほどの中型宇宙船だ。ややずんぐりとした流線型の機体に、大気圏を飛行できる収納式の翼がついている。ベースは貨物船だが色々と改造してあり、いざという時の武装もある。


 和風に言えば十畳ほどの広さのコックピットには、俺の他に二人、相棒のイーサンとエレナ博士がいる。


 隣の副操縦席に座っているのはイーサン。

 彼は人間のように見えるが、男性型のアンドロイドだ。どこか人工的な声でしか、アンドロイドだと判別できない。外見は三十代の西洋人に似せてあり、髪はブロンドだ。


 俺たちの斜め後ろで情報端末の画面を見ているのは、エレナ博士だ。

 彼女は俺より七才年上の美女で、茶色のショートヘアに角眼鏡。タイトスカートにいつも白衣を着ている。電子工学、機械工学、物理、化学と、どれも博士号を持っていて、性格以外はパーフェクトだ。


 そんな彼女がどうしてこのチームにいるかと言うと。実は彼女は、どこがよかったのか、おやじのビジネスパートナー兼愛人だった。だったと言うのは、二年前におやじが消息不明になっているからだ。

 俺は、残されたこのチームというか、小さな会社と宇宙船を引き継いだ。


「じゃあ、イーサン。衛星を回収しに行こう」

俺はそう言ってシートベルトを外し、イーサンと共に席から立ち上がる。


「ショウ? 今度は衛星を間違えない様にねー」

エレナ博士が、明い調子で声を掛けてきた。


 実は先ほど、依頼とは違う衛星を回収しそうになったのだ。回収する衛星は二十年稼働していた古いものであるはずが、目の前にあったのは新品同様の衛星だったので、気がつくことが出来た。


「いつの間にか俺のせいになってないか!? さっき間違えたのは、お前たちのせいだろが!」

俺はそう言って、エレナ博士とイーサンを交互ににらんだ。


 するとイーサンがすかさず、自分への疑いを晴らす。

「エレナ博士が昨日、酔っぱらって座標データの入力を間違えたからです」


「そうだっけ?」

エレナ博士が舌を出した。


 俺はため息をつくとコックピットの後方に行き、宇宙服が収納されている半透明のロッカーの扉を開ける。

 そしてフライト・ジャケットを脱いで、銀色の宇宙服とヘルメットを着用した。


 宇宙服は、二百二十年ほど前に月に初めて人類が到着したころのものに比べれば非常に薄くなっていて、ダイビングスーツのような感覚だ。

 その背中には、アタッシュケースほどの大きさの装置が付いている。これは酸素ボンベとロケットパックが一体になったもので、このロケットを操作して船外活動時に宇宙空間を移動をするわけだ。


 俺の横に来たイーサンも、宇宙服を着はじめる。

 アンドロイドなので酸素は必要ないが、宇宙空間で活動するにはロケットパックが必要だし、宇宙空間を高速で飛ぶチリや、太陽の熱、放射線などはアンドロイドにとっても厄介なので、それらから体を守る必要がある。


 準備ができると俺たちはコックピットの後ろのドアから出て、他の船室の前を通り貨物室に入った。

 スターダストの貨物室は、大型バスが四台入るほどの広さがある。

 その貨物室の右側にある船外ハッチに付いた小さい窓から外を見ると、五十メートルほど先に目的の人工衛星が浮いていた。


「ピッタリですね。私の教え方が良かったのでしょう」

衛星の位置を見て、イーサンが誇らしげに言った。


 衛星は止まっているように見えるが、実は火星の自転に合わせて高速で飛んでいる。その高速で飛ぶ衛星の速度に、スターダストの速度を合わせているから止まっているように見えるだけだ。

 先程俺は、その操船をコンピューターによる自動制御ではなくマニュアル操作でやったわけだが、それには熟練のテクニックが必要だ。そしてその操作は、二年前に俺がこの仕事を始めたときにイーサンに習ったので、彼の言っていることはあながち間違いではない。

 しかし、イーサンは時々人間臭いセリフを言うなと思う。

 

 俺は適当に返事をしておくことにした。

「はいはい」

 

 次にイーサンは、ハッチの脇にあるコンソールの前に移動した。

「社長。貨物室の空気を抜き、重力を切ります」


「オーケー」


 人類は、この百年で重力の問題を解決しつつある。

 まだ大きい装置が必要なので、この機能は中型船以上にしか付いていないが、船内は人工の重力によって地上と同様に過ごせるようになっていた。

 そしてこれから重力を切るのは、回収した衛星を貨物室の中に入れたとたんに、衛星が重力で床に激突するのを防ぐためだ。


 イーサンがコンソールを操作すると、体が重さを失って浮きかかったので、俺は急いでハッチの横のバーにつかまる。

 そして、ヘルメットのガラスに投影されている外気の成分表示が真空になったのを確認すると、俺はリモコンを操作して貨物室の大きな船外ハッチを開けた。


 その間にイーサンが貨物室の奥に設置してあるウィンチから、ワイヤーを伸ばしながら俺の横まで引っ張ってくる。

「社長、準備オーケーです」


 俺は船外ハッチの縁に立って、ふと下を見た。

 眼下には火星の赤茶けた大地と、緑地帯に囲われた植民都市が見えている。


 あそこが、俺の生まれ育ったところだ。


「じゃあ行こう」

俺たちは船外ハッチの縁を軽くけって、宇宙空間に飛び出した。


 そして、宇宙服の背中のロケットパックの噴射を手元のリモコンで巧みに操作しながら、目的の衛星に近づいていく。


 衛星を近くで見ると、羽のように両脇に伸びた太陽光パネルの一部に穴が開いていた。おそらく小石ほどの隕石が貫通した穴だろう。それでもなんとか二十年間稼働していたようだ。


「衛星のIDを確認してくれ」

俺は、衛星の反対側に回ったイーサンに指示をした。


 イーサンは衛星の本体に刻印されている表示を読む。

「IDを確認。回収対象の通信衛星です」


「よかった。今度は間違……」

俺が言いかけた言葉を、エレナ博士が無線で遮る。

「なにぶつぶつ言ってるのー? はい仕事仕事。ローンがたくさん残ってるよー、ショウくーん」


 ごまかしたな? やれやれ。


 イーサンが衛星上部にあるフック穴に、ウィンチから引っ張ってきたワイヤーのフックをかけた。

 そしてリモコンのスイッチを操作して、ワイヤーをゆっくりと巻き上げていくと、衛星はゆっくりとスターダストの方へ動き出す。


 俺は衛星の横を速度を合わせて飛びながら、ふと思ったことを無線で聞いてみる。

「エレナ博士。そういえば、昔のSF映画に『けん引ビーム』なんてのが出てきたけど、あんなの作れないかな?」


 俺は物理学とか力学のことは詳しくないが、おそらく重力とか磁力などをうまく組み合わせることによって、なんとなくだが出来るような気がしたからだ。

 そういう装置ができれば、こうやってわざわざ船外に出て作業をする必要も無くなるだろう。


「作れないこともないけど、またローンが増えるよー」

「くっ」


 さっさと終わらせて、火星に戻るとするか。

 

 衛星が少し回転しそうになったので、俺たちは衛星に近づいて手を添えて、貨物室へと向かった。


 その時だ。

「隕石が来るわ!」

と、エレナ博士が無線で怒鳴ってきた。


「どこから!?」

「ショウの上方! あと十秒ぐらい! 早く離れて!」


 俺はその場から離れるため、すぐにロケットパックの操作を始める。


「それじゃあ間に合わない。ショウは衛星を蹴って反動を利用して!」

エレナ博士が、続けて無線で言ってきた。


 たしかにそうだ。ロケットパックの噴射では遅すぎる。慣性の法則というやつで、スピードが出るまでに時間が掛かってしまう。

 俺は言われたとおりに、衛星を両足で思い切り蹴飛ばした。その反動で俺の体は後方に勢い良く移動し、衛星も反対方向へ移動をしていく。俺が蹴った場所の関係で、衛星は少し回転しながら離れていくようだ。

 一方、イーサンの方は普通にロケットパックを使って離れ始めているが、エレナ博士が彼に俺と同様の指示しなかったのは、おそらく俺に近いところを隕石が通過するはずだったのだろう。


 その直後、衛星の太陽光パネルに拳ほどの大きさの隕石が当たった。

 やはり俺が先程までいた場所に近かったようだ。宇宙空間なので音は伝わってこないが、太陽光パネルが半分飛び散る。

 しかもその衝撃で衛星がスピンを始めた。やがて、先程俺たちが掛けたワイヤーに引っ張られて、途中から複雑な動きを始める。


「やばいぞ」


 俺は、このままではスターダストの方へ跳ね返り衝突すると思い、腰につけていたレイガンを抜いて、衛星を引っ張っていたワイヤーの元の方を狙って撃った。

 レイガンを撃った反動で、俺は少し飛ばされたが、ワイヤーはどうにか切れたようだ。


「イーサン、衛星を頼む」

俺より衛星に近い場所にいるイーサンに、衛星の確保を頼んだ。


「はい」

イーサンがロケットパックで、スピンしながら離れていく衛星を追いかけて、体の回転を合わせて衛星をつかんだ。足も使い、衛星にしがみついたと言った方が近いだろう。

 そして、自分の背中のロケットパックの噴射で回転する衛星にブレーキを掛けた。


 回転が複雑だったので、アンドロイドでなければ無理だったかもしれない。

 

「なんとかなったな。でもワイヤーが切れたから、俺たちで運ぼう」 


 俺たちは回転が止まった衛星に手を添えると、ロケットパックを操作して、ゆっくりと貨物室に運んでいった。

 そして衛星を貨物室の床に固定すると、ハッチを閉めて二人でコックピットに戻る。


「間一髪だったけど、二人共無事でよかったわ」

と、エレナ博士。


「ああ、危なかったな。助かったよ」

俺はそう言いながら宇宙服を脱いで、いつものジャンパーに着替えた。


 やっぱり、酔っ払っていない時のエレナ博士はえているし、頼りになるな。


 しかし、宇宙で作業をしていると、こういう危険なことがたまにはある。

 だからクライアントも自分で行わずに、わざわざ俺たちのようなレリック・ハンターを雇う。そのおかげで、俺たちは仕事にありついているわけだ。


「でも、太陽光パネルの破壊だけで済んだから良かったけど、衛星本体に当たっていたら違約金を払う事になっていたかも知れないわ」

「えっ? どうせあの衛星は廃棄するんだろ?」

「今回は、次の衛星を作るときのためにデータを解析するから、破壊せずに私たちに回収を依頼してきたのよ」

「なるほど」


 寿命を終えた衛星は、小さければそのまま大気圏に突入させて、摩擦熱を利用して燃やしてしまう手もある。しかし環境問題に熱心なクライアントは、そういうことをせずにちゃんと回収をする。

 今回のクライアントの場合は、データの解析とういう目的もあって、俺たちに回収を依頼してきたわけだ。


「私のおかげですね」

イーサンが自賛した。


 まあ、たしかにそうだけどな。でも、ふつうは自分で言わないぞ。


 俺はちょっと肩をすくめる。


 そして、操縦席に座った。

「じゃあ、帰るか」


 エレナ博士がニコリとする。

「ええ、帰りましょ」


 俺は、スターダストの進路を火星に向けた。



 俺たちはレリック・ハンターと呼ばれている。


 こんな仕事をしていて、なぜレリック・ハンターと呼ばれているかと言うと。

 今から八十年前に、人類は地球の人口増加対策と鉱物資源確保のため、火星に植民を開始した。そして植民が始まって五十年ほど経ったころ、鉱山開発の調査中に遺跡が発見されたのだ。

 やがておやじ達のような、のちにレリック・ハンターと呼ばれる連中が火星の地中に埋もれた遺跡を探して発掘し、そこから様々なアーティファクトが発見された。

 だが、しばらくすると新しい遺跡の発見も無くなり、レリック・ハンターの多くは「宇宙の何でも屋」にくら替えしてく。そして、ギルドが作られ、仕事の仲介をするようになった。

 今では、開拓地の調査・測量をはじめ、ボディーガードや探偵まがいのこと、宇宙船を持っているチームは輸送や今回のような衛星の回収など、依頼があれば何でもやるようになっている。


 そして当時、レリック・ハンターたちが発見したアーティファクトの一つに、火星の重力を調整できるものがあった。


 火星はもともと地球の重力の四割しかなく、また太陽風の影響もあり、本来なら酸素が宇宙空間に逃げてしまう。しかし、そのアーティファクトのおかげで、重力がほぼ地球と同じぐらいに調整され、磁気圏も生まれ、酸素や水を地上付近に留めることができるようになったのだ。

 まだ海はないが、今では火星は地球と同じような住環境になっている。



 コックピットの窓からは、下方に火星の首都アーム・シティが見えていた。

 もうすぐ夜が訪れようとしているところだ。

 

 確か今回の依頼には、納品期限があったはずだ。


 俺は少し焦って確認する。

「早くしないと夜になっちまうぞ。期限は何時だっけ?」


「今日の十九時までに納品しないと、契約違反になるわね」

と、エレナ博士。


「大丈夫です。現在はアーム・シティ時間で十七時を過ぎたばかりですから、まだ二時間近くありますよ」

イーサンが冷静に言ってきた。


 火星の首都アーム・シティは、二十世紀ごろに「クリュセ平原」と名付けられた地域にある。赤道付近にあり気候が温暖だ。

 その郊外には民間用の二つの宇宙空港があり、第一は旅客用、第二はプライベートや貨物が中心で、俺たちの格納庫も第二空港にある。

 あとはそれ外にも、政府や軍用の空港が別にある。


 管制塔のコンピュータから着陸許可が降りると、俺は第二空港にスターダストを着陸させた。

 所定の位置にスターダストを停めるとイーサンが先に降り、すぐに近くにある俺たちの格納庫からクレーン付きのトラックを出してきて、回収してきた衛星をクレーンを使ってトラックの荷台に乗せる。

 衛星の固定が終わると、俺たちは三人でトラックに乗り込み、衛星を納品するために依頼主のマーズコミュニケーション社があるアーム・シティの中心部へと向かった。

 

 今ではほとんどの車には自動運転装置が標準で付いているのだが、俺は自分で運転するのが好きなので、自動運転のスイッチを切って自分でハンドルを握る。

 火星は地球のヨーロッパと同じく、道路は右側通行だ。つまり運転席は左にある。もちろん俺が運転席で中央の席にはイーサンが座り、右端の席にはエレナ博士が座っった。

 エレナ博士はドアにもたれかかって外をぼーっと見ているが、おそらく夕飯のメニューでも考えているのだろう。


 中心部に向かって道路を進み、第二空港に隣接する工業地帯を抜けると、前方に小さく見えていたビル群が、だんだん大きく迫ってくる。

 そしてアーム・シティの中心部に入ると、いつものことだが渋滞にはまってしまった。


 昔ながらのタイヤで走る車両や、高級そうなデザインのエアカーがノロノロと走っている。

 庶民はだいたいタイヤのついた車に乗っているが、倍ぐらいの金額を払えばエアカーも手に入る。

 だがここ中心部では、エアカーでも軍や緊急車両以外は空を飛ぶことを原則禁止されているため、さらに渋滞がひどくなっているようだ。

 

 もちろん俺たちの貧乏会社ではエアカーなんて買う余裕がない。今乗っているトラックもゴムのタイヤで走るものだった。

 しかしトラックと言っても、昔のような化石燃料を燃やして動くのではなく、水素燃料を使う燃料電池車だ。


 俺たちは渋滞にはまりながら、さらに三十分ほどかけて目的地に到着した。

 会社に到着すると、アンドロイドの門番に携帯端末の電子依頼書を見せる。


「確認できました。回収してきた衛星は裏の倉庫に降ろしてください。担当者にはこちらから連絡を入れておきます」 

「ありがとう」 

 

 俺たちが衛星を指定された場所に降ろしていると、担当の人がやってきた。

 髪はブラウンの西洋人で、体格は太めの中年男性だ。

 

 しかし、衛星を見た担当の人が渋い顔をする。

「太陽光パネルが壊れてるな」


 やはり指摘されたか。


「回収するときに、運悪く隕石が直撃してね」

俺が代表で応えた。


「しかしな……」


 まさか、難癖をつけて値切ろうとしているのか?

 

 すると、エレナ博士がメガネに手を掛けながら言う。 

「本体が無事なら、データの解析はできますわよね?」


「まあな」

「では、受領書をお願いします」


 エレナ博士はそう言って、相手におかまいなく携帯端末を差し出す。

 担当者はしぶしぶだが、自分の携帯端末からデジタル受領書の転送をしてきた。


「ありがとうございました。次回も何かありましたら、よろしくおねがいしますわね」 

エレナ博士が愛想よく返した。


 俺たちは三人でトラックに戻り乗り込むと、再び俺がトラックを運転して会社の敷地から出す。


「さっきのは、やっぱり値切ろうとしてきたのか?」

俺はエレナ博士に聞いた。


「たぶんね。浮いた予算を他のことに使いたかったんでしょうけど。でも、こちらも商売だから、頂くものはちゃんと頂かないとね」

 

 エレナ博士がそう言いながら携帯端末を操作して、今受け取ったデジタル受領書を今回の仕事を仲介したレリック・ハンターのギルドに送ると、すぐに「入金済」のサインが表示された。

 エレナ博士は、うちの会社の経理も担当しているので、こういう事は任せてある。


「ちゃんと、満額入ったわよ」

エレナ博士がそう言って、ニコリとしながら俺に入金画面を見せた。


「よし、金が入ったから、今日は外食にしようか」

「私はステーキがいいなー」


「私はハンバーグにしておきます」

イーサンが真面目な顔で言ってきた。


 俺はイーサンをジト目で見る。

「って、お前はアンドロイドだから食わなくてもいいだろうが」


「人間の生態を研究中ですので」

「ったく。……でも今回は活躍してもらったしな」


 俺はトラックを運転し、郊外のレストランに向かった。

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