騒々しい夜 シルヴィア ディルガ ディルアver.
ホテルから北に逃げた、シルヴィアとナーバ兄妹は、帝国軍ではなく、山賊たちと遭遇してしまった。
「なんだ?てめぇら。ここを通りたかったら、金目のもんを置いて行きやがれ。」
山賊はそういうが、素直に従うわけもなく、シルヴィア、ディルガ、ディルアは抜刀をした。
「人に指図をする時は相手を考えた方がいいですよ。私達は少しばかり、気がたっているので。」
山賊たちが、一斉にかかってきた。最初に飛び出したのは、ディルガだった。腰につけた短剣の柄に手を当てながら、左手に持っていた、麻痺玉を投げつけた。麻痺玉を直接当てられた人とその周辺の人が、みんな痺れた。
「私が行く。ディルア。私を援護してください。」
ディルアは、こくっと頷いた。
シルヴィアは、ただの細剣使いではなく、その剣筋はシンでさえ、見るのが困難だと言われている。そして、恐ろしく冷静であるため、周囲への指示が的確なのである。だから、クロニクルの連繋は隙がないと言われている。
シルヴィアの突きが山賊の剣と交わった。その瞬間、細剣に触れたところから、山賊の剣が砕けていった。山賊は恐れをなして逃げていった。それを待っていたかのように、ディルアが飛び出し、首を切った。暗殺部隊として戦っていた頃よりも何倍も強くなっていた。山賊を倒した彼らは、都市から遠く離れた北の地、アスベルデにいた。そこは、セラータが攻撃する一つの軍事都市であった。




