小さな王
スバルたちが新たな敵と遭遇した時、また北と南でも同様のことが起こっていた。
北地区 アスベルデ
「あなた達は何者ですか。」
シルヴィアが言うと、二人は一斉に振り返った。そこには2つの影があった。
「名乗る程の者ではない。だが、いずれ君たちも僕らを崇めずにはいられなくなるだろう。」
そう言うと、笑い始めた。一瞬スキがあるように見えたが、罠であった。それにいち早く気づいたシルヴィアは、ディルガ、ディルアとともに、南に向かって走った。少し早かったが、目標は達成していたから、いつでも出発はできるようになっていた。そこに、援軍が到着した。
「早く乗ってください!!ドーン帝国の遊撃部隊レグルスです。奴らは非常に危険です。作戦として、一時撤退を要求します。現状では、とても勝てる相手ではありません。」
シルヴィアは、兵士の言葉を聞くと、
「だったら、あなた達だけでも先に行ってください。ここは僕達で食い止めます。」
兵士は頷くと、旋回して中央の都市、カローリに向かっていった。
「貴様ら3人で俺たち2人を倒せると?」
「そうです。ここであなた達には死んでもらいます。」
シルヴィアが言い終わるのと同時に、両者が駆け出していった。




