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革のかばんに原稿用紙  作者: たびー


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17/21

革のかばんに原稿用紙

ながながとお付き合いいただき、ありがとうございました。


 さて、自学自習。自分と闘ってみましょう。

 慣れたテーマ、慣れた手法で書くのは自分でも楽です。それが悪いとも思いません。ただ、たまには自分の可能性を試したくなります。

そのために、「縛り」のあるイベントに参加するのは有意義と私は思っています。

 自分のない知恵を絞り、引き出しをひっくり返して底を叩き、なんとかかき集めて締め切りを守る。できるのか、できるのか、というスリルとサスペンス。そして、(ちょっとの)ジャンプ。

 私が2013年にネットに小説をアップし始めたころは、好きなように書いていましたが、2014年の初頭からコンペに参加するようになりました。


2014/1 pixiv内有志「オリジナル小説アワード2013年下期」長編部門「ソラとカナタ」

2014/6 pixiv内有志「オリジナル小説アワード2014年上期」長編部門「かすかに光るもの一つ」 

2014/8 小説家になろう内有志「あなたのSFコンテスト」掌編部門「フルサトRadio」

2014/10 競演実行委員会主催 第六回テーマ・家族「風花」

2015/1 競演実行委員会主催 第七回テーマ・冬の京都「こどもへん・けものへん」

2015/3 競演実行委員会主催 第八回テーマ・雪景色「狩りの時間」

2015/5 競演実行委員会主催 第九回テーマ・薔薇「路面電車と花の町」

2015/8 小説家になろう「夏のホラー」 テーマ・学校「かわたれ」

2015/11 ノベラボ ノベラボグランプリ テーマ・SF「ソラとカナタ」(改訂版)


 最初の二つは、テーマなどの提示はなく自由に書いての参加でしたが、それ以降はテーマと〆切がありました。

 とくに、競演のテーマと〆切には毎回七転八倒でした。でも、そのおかげて書けたものばかりだと思います。

 夏ホラも、書いたことのないホラーに挑戦でした。

 自分のキャパシティを広げるためには、縛りのあるコンペに参加するのもいいかと。

「そんなの無理」って思ってました。テーマに沿って書くなんて、と。

 でも、やってみるもんです。機会があれば、どうぞ。


 書き手には、長い物語、ひとつの物語をずっと書く「少年誌の漫画家タイプ」と様々な長・短編を書く「少女漫画家タイプ」がいると思っています。

私は、長編を書くのが下手で、どうも後者に当たるように思います。

 自分の書いたジャンルを見ると、あまりにバラバラでどうしたものかとも思いますが、これは自分の挑戦の足跡でもあります。

 去年までは「ファンタジー要素のない物語なんか書けない」とか「ホラーは無理」と思っていたのに今年は書きましたよ、文学もホラーも。ちょっとは進歩したでしょうか。


 私は自分の生活で辛かったとき、悲しかったとき、それでも本を読むことをやめませんでした。そして今は書くことをやめたくはありません。

 でも、いつの日か「すべてのものにサヨナラする日がくる」というのも知っています。永遠を信じられるほど若くはありません。


 人気者になりたい、毎回更新するたびに読了ツイートが流れて、「おもしろかったです」と言われたい。評価。PV、ブックマーク。ほしくないといえば嘘になりますが、それだけがほしくて書いているのかといえば、それは「否」です。

「遊びで書いている」という気軽さもなく、かといって「紙の本を出したい」という気概もありません。


 でも、たった一人でも誰かに届けば、それでいいと思う自分がいます。

 わたしが本を、物語を読んで救われたように、わたしの物語を読んで、ひとときでも辛さや悲しさを忘れてくれたらいいと思うのです。


 それはとても図々しい願いです、大きすぎる望みです。


 願わくば、物語を書くことで、わたしの/あなたの人生が豊かなものになりますように。


 原稿用紙の入ったかばんの蓋を閉じて、出かけましょう。

 遠くへ。想像することで、はるか遠くへ。


      『思索せよ 旅に出よ ただひとり』 辻井喬



 自分の中には、二人の私がいます。

 何もかも、まじめに考えて正しくせよという私と、まあいいじゃん、てきとーでという私。


 現実のわたしの仕事は、お堅い系なので「真面目に」という気質は大切にしないといけないのだろうけれど、ときおり息苦しく毒気を吐き出さないと心のバランスがとれなくなります。


 このエッセイを書き始めるきっかけになったのは、とあるかたたちの短編を読んだことでした。

 はっきり欠点を指摘してさしあげたい(嘘です、欠点をあげつらってやりたい)というモヤモヤした気分になったのです。ひどい。

 でも、そんなことをしたらば倫理にももとる。

 逆に自分に問うてみた。なぜそんなに腹立たしかったのか、と。

 その作品で足りないと思った部分が、自分がふだん大切にしているポイントなんじゃないのか、と思いあたりました。

 その方々に、罵倒一色のヒドい感想を送るのはやめて、書き始めたのがこれでした(でも、時々怒りがあちこちに吹き出してますね)。


 ふだん、たった一人で書いているような顔をしてやっておりますが、この夏とある出来事で結構ココロがズタボロでした。そんな中でも、他の書き手の皆さまとのやり取りでなんとか書かせていただいておりました。

 一人だけれども、一人ではないのだと思います。

 いつもありがとうございます。

 つまらなかった時には、はっきり「つまらなかった」と言ってください。

 そう言っていただけると、またがんばって書けると。伸びしろの少ない小母さんは思っております。

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたm(__)m



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