自学自習へ 飛びだせ☆現地取材編
たんなる旅行記か!? 旅行の間じゅう、ツイッターでお付き合いいただいた皆々様、この場を借りてお礼を申し上げますm(__)m
資料を探しに行こう、というか現地取材という名の趣味全開の旅について語りたいと思います。
それは先月(2015/10)の旅行の報告じゃないかって? ええ、そうです。
というか、実は半分くらいは真剣に取材だったんですよ、という話ですがまあ単なる旅行記と気楽にお読みください。
さて、本日アマゾンに頼んでた中古本が来ました!
陳舜臣/著『長安日記』。初版は1979年。
時は八世紀、メトロポリタン・長安を舞台にした謎の日本人学生が事件を解くミステリです。
それを数ページ読んで私は死にました(心が)。
自作の歴史小説の重大な歴史考証ミスを見つけたからです。もう、穴があったら入りたい。
そのミスとは、「机」でした。正しくは椅子に座って使う立ち机というやつで、私は正倉院展の宝物に立ち机や椅子があったのを見たし、当時の宮廷は唐の風習を取り入れていたから、当然として立ち机を出したのですが、なんと!! 中国で立ち机が日常的に使われるようになったのは、十一~十二世紀からだと本書には書いてあり、「ぎゃーっ」となったわけです。
これでは冒頭まるまる書き直しじゃないか。
当然と思って、確かめもしなかった浅はかさ。知ったかぶりの思い上がり。
ほんとに、歴史ものを書くときには調べすぎる、ということはないのだと思い知らされました。
年号的な歴史以外にも、それこそ衣服(下着とかさらに不明、その後に陳氏の著書に中にその記述も見つけてさすが! とうなりました)から器ひとつ、植物(外来?伝来?自生?)、風習、地理、気候。
あげたらキリがないのです。
そんなわけで、今年のはじめに京都を舞台にして書いた『こどもへん・けものへん』の答え合わせに行ったわけです。
『こどもへん~』は、競演という企画に出したものです。テーマと期日が決まっていて、この時のテーマは「冬の京都」。
奈良は両手で足りないくらい訪れましたが、京都は手薄。しかも冬の京都は修学旅行くらいしか経験がありませんでした。
それで、京都の地図が載っているガイドブックとグーグルマップ及びグーグルアースを参考に書いたのですが、今回現地を訪れて、思いました。
「こりゃダメだ」と。
しょうじき私が書いた京都は「嘘」です。嘘だらけでした。一応パソコンで画像は確認していたはずですが、現地に行って生で建物の大きさや空間を見たとき、現実の街並みを見たとき、実に自分の都合にあわせて書いていたのだと。
もう恥ずかしくて、恥ずかしくて。
もちろん、そんなの気にしなくても少しの嘘は構わないのかもしれません。とかなんとか心を落ち着かせようとしましたが、いや、だめだろう。やっぱり、と。
私も、地元を舞台にした物語が現実とあまりに違うと、腹を立てるもの。
ご当地ものにしろ、歴史にしろ、調べて調べて。
今はパソコンがあって楽ですが、それはあくまでとっかかりです。ほかにも資料を探して見比べる必要があると思います。それにもし身近に話が聞ける人がいたなら、聞いたほうがいいです。
わたしが書いた歴史ものは、長年書きたくて書きたくて資料を集めていたものでした。
今のようにパソコンはあっても、ネットはまだ脆弱で結論としては紙資料が中心。たまーにテレビで放映される古代史ものドキュメントなどを録画して、大切に大切に見たものでした。
今は必要な資料はネットである程度探せるし、必要ならば本も入手が容易です。ネットを介して知っている人に直に尋ねることもできます。
今回の旅行では、自分にガッカリすることもありましたが、また京都と奈良を訪れたことで、とてもリフレッシュできましたし、歴史もののネタを拾ってきました(唐招提寺のお坊さま、ありがとうございます)。
歴史ものは大変、でも、調べていくという楽しみもあると思います。
学ぶための課題が見つかるというのは、とても嬉しくてワクワクすることです。
ネットでピンポイントで調べるプラス、紙資料でよけいな部分を読むことで更に興味が広がるということもあります。
浅く広く、狭く深く。
知の海泳いで、潜っていきたいです。
2015/10/30~10/31
旅程:一日目
花巻空港→伊丹空港→近鉄上本町駅→近鉄奈良→唐招提寺→東大寺、戒壇院界隈→正倉院展→ビジネスホテル
旅程:二日目
早朝ウオーキング(5:30-6:30)お坊様のお勤めに出くわす・野良猫に声かけられる →近鉄奈良→京都駅→松尾大社・月読神社→八坂神社→西本願寺→東寺→伏見稲荷→京都駅→新花巻駅
ひゃっはー☆ 日程足りませんでした(T_T)
おまけ 「ぼくらはもう一人じゃない」(誤り)
電話が来た。
「たび子ちゃん、今日は送り迎えする人がいないとか。現地に行かれましたか?」←from花巻
「すみません、わたし今出先でして。今日はおじいちゃんに送り迎え頼んだんですけど。確かめて折り返しお電話します」←京都・月読神社なう
「お母さん、おじいちゃんが電話に出ないよ」←from花巻
「おじいちゃんに電話してみるから、そこで待ってて」←京都・西大寺なう
便利な世の中だわ……




