自学自習へ 1
あまりにバカらしく、なんの参考にもならないこと、請け合い☆
「みなさん、感想を書くことに細心の注意をはらっているんだな」と思いました。
前回の閑話休題のテーマでした。
まったく見ず知らずの方から、いきなりダメ出しされたなら、それはある種の「辻切り」に近いものでは。
最初から「辛口感想、お願いします」と作者からアピールするか、または「あなたの作品に率直な感想を書くので、読んでほしい方はご連絡を」といったことでもないかぎり、結構親しくしている仲でも、一気に拒否反応ということもあります(わたしは一回やらかしましたので)。
みなさん、優しい。「いいところを中心に感想を書く」ことが主流です。
嬉しい反面、悪いところ、足りないところは指摘されないのがほとんどとなると、もう自分でどうにか(わかりやすく技術面を)磨くしかない、という厳しい現実が見えてきます。
別に「好きに書いていて何が悪い」と言われたらそれまで。たしかに構いません。
ただ、より読み手にこちらの意図をより伝えやすくするためには、やはり最低限技術面はどうにかしないと。
すばらしいアイデアも、魅力的なキャラも生かされず残念な感じで終わりです。
大切な我が子だもん。きちんとした格好で舞台にあげたいじゃないですか。
たとえボロをまとっていても姿勢ただしく、凛として。
前フリが長いですね。
さて、自分が小説を書くときにどうしたか、を思い出します。
そもそも小説を書くきっかけとなったのは、友人の「これくらいだったら書けそうじゃない?」の一言でした。
「これくらい」とはコバルト文庫の某ファンタジー作品。
若き日の超初心者・根拠のない自信にあふれていた私は答えました。
「ええ、書けそうですね☆」
書けるかー!!
一応、中島梓先生の「小説道場」を読みました。
わかった気になって、オリジナルの長編ファンタジーを書き始めた私は、書いているうちに違和感を覚えて、でもその違和感がどこからくるのか原因がわからず、結局書き上げられずに終わりました。
みごとなまでの、初心者あるある。
ばかだよ、自分。
おそれ多くも、何百編という応募作品からデビューを勝ち取った作者さまだよ? ろくに書いたことのないただの愛好家のド素人がかなうわけないじゃん。
それで、一度挫折。二年ほど書きませんでした。
その間に、本を読むときに気をつけるようにしました。
誰の視点で書かれてあるかを徹底して意識付けして読みました。
次に書いたのは、自発的にでした。SF、親子ものでロボットが出てくる。いまも繰り返し書く私の三代好物。
この時は書き上げました。ようやくエンドマークをつけました。非常に苦しかったです。原稿用紙にしておそらくは二十枚くらい。短編です。でも、やはり違和感が消えませんでした。
視点についてはいくらかわかったような気でいましたが、まだ理解が不十分だったようです。
そう、私の違和感の原因は「視点」だったのです。
さすがに、一人称と三人称を混ぜるようなことはしませんでしたが、ことに三人称ていきなり視点(語り手)が変わっていたのです。つまり通常は主人公視点なのに、主人公のことを見せたくなったら、別の人物に視点をシフト。
そんな、ごく都合のよい使い方をしていたのです。
視点を体得してから、一気に書き上げたのはBLでした。
恐るべきスピードでスラスラとラストまで。おおよそ原稿用紙百二十枚。
おお、身に付いた技術で書き上げたかったものはBLだったのか、自分!
嬉しい反面、「何やってんだ」と思ったことも素直に白状します。
それで都合二年間に二度BL雑誌の新人賞に応募し、応募しなかった作品も中編五本くらい書き上げました。
何本か書くうちに、とりあえずラストまで書ききる力が少しずつでもついてきたようでした。
超初心者の自分が注意して読書したポイント
1 視点を意識して「違和感」を感じるセンサーを養う。
2 どの漢字をひらがなにしているか、気をつけて読む。
まずは、この二点からスタートしました。
超初心者の「たびー」テイクオフ……したのか、まだ這いずり回っているとしか思えん今日この頃。




