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26話 エロエロ通りで散髪無双、エロと散髪サンドイッチ【7】

 

【冒険家:モニカ・ランド】



 おおっ!!


 そんなアタイの願いが通じたように、通りからはいつの間にか人がいなくなってる。

 あれこれ考えてる間に、結構時間がたっちゃったみたい。

 先輩も、さっきのオッサンも他の連中も綺麗さっぱり消えていて、賑わっていた通りはどこか寂しげ。

 あれだけ店の前で呼び込みをしていた女の子もいない。


 朝日が登ってきて、ガランとした通りを眩しく照らす。

 なんてこった、もう朝!?


 アタイったら一晩中、この通りにいて、ありもしない幻想。

 この通りがエロエロ通り云々の勘違いでヤキモキしていたってことっスか!?

 まぁ最後の方は誤解も解けて、このストリートの真の姿を目に焼きつけたわけだけど。

 いかんせん、それまでのドラゴンをスライムと間違えていたような凡ミスによる時間ロスがあまりにももったいないというか。

 ええい、けど今さら過ぎたことに構ってる場合じゃない。

 一刻も早くこのストリートで散髪をして、スッキリしなきゃ!

 それで、今までの間違いをリカバリーできる気がするし、先輩と同じ経験をすることで一歩成長できる気がするっス。

 ラッキーなことに、フフフ。


 今、ストリートは閑散。

 どこへ行っても、スムーズに髪を切れるハズ。

 さぁて、どの店にしようっスかねぇ。

 先輩みたいに全部の店を制覇なんてできないっスから、慎重に選ばなきゃ。


 そうっスねぇ……よし、決めた!

 俺つえー床屋で、見習い魔法使い風店主に、よいしょしてもらいながら失った自己肯定感を取り戻そう!

 そうと決まれば、善は急げ。

 足早に俺つえー床屋へ。


 けど、あれれ?

 さっきまで開けっぱなしになっていた窓にはカーテン。

 入り口の扉を開けようとすると、ななな!!


 ドアノブのところに「CLOSED」。


 なんてこった!

 さっきまで、普通に先輩が散髪してたはずなのに、いつの間にか閉まってるっス!


 くううううう!

 せっかく、ほめのびしてもらおうと思ったのにいいいい!!

 まぁ、いいっス!

 まだ、店は山ほどあるっスからね!


 なんたって、ここは世にも珍しい散髪ストリート!

 髪を切るのに、困ることなんてないっス。

 俺つえー床屋がダメなら、うさ耳床屋で髪を切ればいいじゃん!

 ってことで、通りの反対側のうさ耳床屋に行くが、



「本日は終了しましたウサ」



 ええい、それなら女上司騎士床屋はどうだ!?



「今日は、おしまいだ! 訓練兵たちよ、また会おう!」



 異世界転生床屋。



「髪を切りに行こうと思ったら、営業時間外で閉店していた件 ~またのお越しで、レベルアップ~」



 メスガキ床屋。



「ふっふ~んだ! 今日はもう終わりだもんね! あれあれ? もしかして、まだ開いてると思った? そんなわけないじゃない、ざ~こざ~こ!!」



 なんて感じで、おちょくってんスか!?

 どこの店に行っても、カーテンやドアが無慈悲に閉まっていて営業終了。

 通りにはハサミの音ひとつ聞こえない。


 どうして!?

 さっきまで、あんなにワイワイとみんなが髪を切って、賑わってたのに!!

 通りに人っ子ひとりいなかったのは、そういうことっスか!

 つまり、全店閉店ガラガラ。

 おめーの床屋ねぇから……ってことぉ!?

 でも、なんで!?

 まるで示し合わせたみたいに一斉に店を閉めるって、どうゆうことっス!?

 わからない!

 くそぅ。せっかく髪を切りたいのになんスか、このお預けを食らってる気分は!!

 体は汗でべたついてるし、朝日は眩しいし……って、あ!!

 朝日……朝!?


 朝だから?

 朝だから店が閉まったっスか!?

 つまり、つまり。

 この通りにある床屋の営業時間は、夜限定。

 てのも、それはそう。

 だって、コンセプトっていうか、店の女の子たちのエロエロさ具合は、どう足掻いても夜職のそれ。

 なら夜にだけオープンするのが自然の成り行き、むしろ日が昇ってからこういう店に行くのは、ちょっと罪悪感というか、なんとも言えない背徳感が出てきて、それはそれでいいのかもしれないけど、でも床屋なんだから、そこまで原作に合わせなくてよくないっスか……って、何言ってるのかわかんなくなってきたけど、とにかく現状、朝になって散髪通りは閉店。


 うううう、そんな!

 ここまで来て、髪が切れないなんて!



【続く】

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