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26話 エロエロ通りで散髪無双、エロと散髪サンドイッチ【3】


【冒険家:モニカ・ランド】



 やめて! 先輩でこんな卑猥な想像したくないっスよ!

 でもでも、もし先輩に鞭で叩かれたいという、そういう欲望があるのならアタイは心を決めて全身に黒テープを巻いて鞭を握るっスよ!


 ていうか、そうなったらアタイは先輩の理想の女になるためには、かぼちゃの煮物を作って、JKの制服を着て、素肌に黒テープを巻いて、鞭で先輩の尻を罵倒しながら叩かなきゃならないわけで、属性モリモリすぎじゃね?

 けど、これも先輩のため!


 ああああ、だけど今まで剣を振ることしか脳のなかったアタイが、果たして先輩を喜ばせるような料理やコスプレやプレイができるのだろうか?

 ううううう、考えるだけでプレッシャーハンパないっス!


 思わず、その場に膝をついたアタイに、


「どったの?」

「大丈夫? お水飲む?」


 声をかけてきたのは、さっき先輩が一戦交えていたJKコスプレ少女たち。



「ええい、元はと言えば、アンタたちやマダムが先輩を誘惑するから、アタイが習得しなきゃいけないジャンルが増えて混乱してるんスよ! こうなったら、八つ当たりっス!」



 アタイは、JKたちを抱え込んでお尻をベシベシ滅多うち。

 って、大変!

 こんなことやってるうちに、先輩ったら黒テープ女の店から出てきちゃったっス。

 おわわ!

 先輩の鎧が傷だらけに!

 それほど、鞭プレイが激しかったってことっスか!?


 いや、でもあの傷は元からあったものかも?

 ちょっと待つっス、日頃ノートに先輩の鎧の傷を記録してるから確認を……。



「ああん、お姉様~!」

「もっと強く叩いてください~!」



 むむっ!

 アタイの腰にベルトのようにJK二人が巻き付いて……どうやら、尻を叩きすぎてすっかり調教しちまったらしいっスな!

 尻叩きのスキルを習得できたのは結果オーライ。

 けど先輩以外にそういうプレイをするつもりはないっスよ、放すっス!!

 ええい、叩けば叩くほど喜ぶ雌豚たちめ!!


 そうしている間に先輩は、相変わらずドスドスと地面を鳴らしながら進んで行っちゃう。

 こうしちゃいられない。

 アタイは、ドMと化したJKコスプレ組をロープでグルグル巻きにして路肩に放置すると足速に先輩を追う。


 その後、先輩は……どあああああ!!

 一体全体、どこにそんな体力があるのか。

 うさ耳たちに誘われてフラフラと行ったかと思いきや、今度はナース。

 ロリータ、エルフ、女騎士!

 時間停止もの、転生もの、俺ツエーもの!


 さまざまなジャンルの店を縦横無尽に渡り歩き、とうとう通りにある全部の店を制覇しちまったっス。

 一体、どこにそんな金が!

 いや、それよりも一体どこに通りの女たち全員と手合わせする体力が!?

 そりゃ先輩が、体力おばけなのは知ってるけどさ。

 今日だってA級クエストでビッグゴリラをトマトスライスみたいに、一人で切断かました後っスよ!?


 まさか、どっかに外部タンクがあって、そっから魔法によって無限にエネルギーが供給されてるとか?

 デタラメな先輩なら、そんくらいぶっ飛びな設定があっても不思議じゃないっス。


 つか、まぁ先輩の無限体力編は置いときたくないけど、ひとまず置いとくとして。

 問題は、アタイの属性渋滞問題。


 なんたって、先輩が入った店の女たちと同じような格好をすれば、先輩がアタイに振り向いてくれると勝手に結論付けていたわけだけど、結局先輩ったらアレよ。

 通りにある店を端から端まで全部まるっと訪問して、女の子たちとワンワンしちゃったわけで。

 するってーと、アタイは通りにいる女の子たち、マダムやJKや黒テープを初め、ありとあらゆるジャンルの女たち全ての衣装を身につけてなきゃならないっていうか。

 そうなってくると、もう一日一着コスプレかましてたら、とてもじゃないけど間に合わない。

 かといって、一度に全部の衣装を身につけて、時間停止、転生、俺つえー設定をモリモリで属性キメラと化して先輩の前に現れた日には、モンスターか何かと勘違いされて抹殺される可能性大。


 いや、待てよ。

 そもそも、こんだけ多種多様のジャンルの店に入ったんだから、ぶっちゃけどんな服装や背格好だろうと、先輩はオールオッケーなんじゃないっスか?

 てことは、も、もしかして!

 アタイにもチャンスがあるってこと!?


 そりゃそうっス!

 あんだけ、好き嫌いなく手当たり次第に女の子の店をハシゴした先輩のこと。

 もはや女ならどんな年格好だろうとオールオッケーの雰囲気。

 これで、もしアタイだけダメだってんなら、もうこの先生きていけない!

 そうなったら、Sランククエストに一人で挑戦して華々しく散ってやるっス。

 よし、そうと決まれば、やったことないけど、踊り子みたいにセクシーな感じで先輩を誘惑したるっス。



「うっふ~ん、せんぱ~い!」



 って、あれ?

 先輩がいない。

 さっきまで、ここに……あっ!!

 いつの間にか、通りの入り口の方まで歩いてる。

 アタイとしたことが、いろいろ頭の中でグルングルン考えるうちに先輩を見失うところだったっス!



「あっは~ん、せんぱ~い!」



 って、あら!?

 ちょいちょいちょい。

 暗くてよく見えないけど、目を細めてジーッ。


 すると、あああああああ!!


 通りの入り口のあたりで、先輩と話しているのはマダム。

 そう、先輩がこのエロエロ通りで最初に訪れた店。

 そこの年増ながらも妖艶な感じ、人生のすいも甘いも知り尽くした上で、優しく接してくれそうな例のマダムがまたもや、先輩とくっちゃべってるっス。


 マダムが、さっきのお礼でも言ってるっスか?

 にしては長ない?

 てか、なんか先輩の方からグイグイいってないか?


 って、あああああああ!!

 ちょっ、まじっスか!?

 先輩、またマダムの店に入っていっちまったっス!



【続く】

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