終章
連作の詩『高校』の終章です。
受験が終わったはずなのに、思わず「受験が終わったら何しようかな」と考えてしまいました。
終わってみると、少し寂しい気もしました。
卒業式後も学校に来ていたので、卒業というけじめがいまいちついていませんでした。そこで、終章を書き終えた瞬間が、私の高校生活の終わりの合図だ、と決めて書きました。これで『高校』は完結です。
『終章』
受験が終わったら あれをしたいなあ
・・・あ、ちがう もう終わったんだった
悩んで、苦しんで、喜んで、落ち込んで
あんなに充実した日々は二度とない
ほんの二か月前のことなのに
歴史の用語なんて もはや他人事
時々ノートの隅っこに 弱音がちらりと顔を出すのも
時の流れを追っているみたいで
意味のない数字の羅列さえ 感情をなぞってみせる
同じ文字は もう書けない
私は今、ひとつぶ最後の涙を流す
あれ、ふたつぶ
いや、さんつぶ・・
青いインクが にじんで心にしみていく
たしかにあった日々が 溶けて見えなくなっていく
あの瞬間をまとった時計は 針が止まって動かない
先生 一つだけ聞いてもいいですか
私は、
読んでいただきありがとうございました。言葉のひとかけらでも、共感していただけたり、心に響くものがあったなら、うれしいです。
些細なことでもいいので、感想を書いていただけるとより一層うれしいです。
本当にありがとうございました。