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第八章『後期』
連作の詩『高校』の第八章です。
卒業式の日に、七章の『卒業』と、これの二つを書きました。
このあたりになってくると、詩というよりはもはや半分文章ですね。その代わり、感情をただまっすぐ書きました。ちなみに、ここででてくる「先生」は、二章の「先生」とは別人です。
前期試験の結果発表がまだなので、卒業式後も学校で自習を続けていました。
『後期』
卒業はしたけれど 試験は終わっていないので
まだまだ明日も登校します
三月末までは 制服を着て通えるんだって
先生と「さようなら」じゃなく「また明日」って言いあった
そうしなければ もう明日が来ない気がして
私はまだ生徒です
私はまだ生徒です
おねがい誰か そういってください
「また遊びに来てね」なんて言われたら お別れみたい
先生、明日私が寝坊をしたら 叱ってください
あなたはまだ来なければならないでしょと
いつまでもこの日々が続くわけじゃないけど
せめて三十一日までは この学校の生徒でいたい
先生、おねがい こういってください
あなたは明日も生徒です