表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この空と、きっと。  作者: 佐野はる
21/22

21話

「なぁ、嫌がっってんだから、お前らもやめてやれよ。」


図書室の本棚の陰から、鈴木君が飛び出してきた。

一緒になってからかわれるのかと思ったが、鈴木君は、私の見方をしてくれた。


女子「えっ!勇斗君見てたの?ひどいよ。」


女子たちは、大好きな鈴木君に嫌われるのが嫌だったのか、とっさに否定した。

いつも、この繰り返し。

私を助けてくれる人がいないことを知って、良い気になったのだろう。

調子に乗ってからかってくる。



「ひどいのはお前らだろ。お前らだって、何人もで橘をいじめてんじゃん。謝れよ。」


女子「悪いことなんてしてないよ。ただ、橘さんが委員会をさぼるから代わりにやってただけじゃん。」


女子は言い訳を止めない。

その言い訳は、すべて私が悪いような言い訳。

それでも、鈴木君も対抗して、私を守ってくれる。

そんな言い訳、信じる人しかいないと思ってた。


「いつまで言い訳してる気だよ。証拠あんだから、さっさと謝ったら?お前らに、橘の気持ちなんて分かんねぇだろ?」


そりゃそうだ。

私の気持ちなんて誰にも分かるはずがない。

自分でさえも、自分の気持ちが分からなくなる時だってあるのだから。


女子「一緒にしないでよ。これでもねっ、クラスの人気者ですから。橘さんみたいに陰キャじゃないもん。」


「はっ?橘は、みんなに好かれてるよ!違ったとしても、俺には好かれてるよ!」


女子「もういい。謝れえばいいんでしょ。ごめんなさい。」


「そんな謝り方ねぇだろ。」


鈴木君の怒鳴り声が図書室中に響いていた。


女子たちは撤退していった。

確かに、クラスで私は嫌われているし、陰キャということに間違いはない。

クラスに溜まっている(ほこり)のような存在なのだから。


『もういいよ…。ありがとう。』


「ごめんな。一人で抱えさせて。」


『一人じゃないよ。だって、こうやって、いつも支えてくれる人がいるから。』


頬が真っ赤に染まっていくのを感じた。

鈴木君も照れているのか、顔が赤くなっていた。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ