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15話
鈴木君に無理矢理図書室に連れて行かれた。
今日はたまたま私達が図書整理が担当の日だったし、休館日でもあったから図書室には誰もいなかった。
「はる、さっきなんか言われてただろ!」
『言われてないって。』
「じゃあなんで泣いてんだよ。」
『泣いてないよ。』
私は泣いていることを鈴木君にバレたことが恥ずかしかった。
鈴木君には唯一心を許せる人だと思ってはいるけれど、それでも弱い私を見たら鈴木君に嫌われてしまうようで怖い。
人間が信じられない自分が一番苦しかった。
「おい。また逃げんのかよ。」
『逃げ、、てなんかないよ。』
「逃げてんだよ。嫌なことから逃げんな。言わねぇと分かんねぇだろ。」
『………鈴木君に私のことなんてわかるわけないじゃん。』
鈴木君の言い方にイライラして、私は図書室を飛び出した。
分かったふりが一番いやだ。
良い人ぶって本当にむかつく。
鈴木君と私は別人なんだからわかるわけないでしょ、と思った。
そして走って家に帰り、部屋にこもって寝た。
鈴木君のことなんて考えたくもなかった。
あんな最悪な人のことなんて。




