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妄想の異世界でも普段と変わらず楽しめる俺  作者: ろくたん
プロローグ
1/12

プロローグ 驚きの出来事

この小説はハーメルンにも書いてあります。

 授業中 暇な時、世の中の男子は考える。いや、想像する。


 ある人は、自分がかっこいいと思い


 ある人は、好きな人と想像の中で恋愛をする。


 そして俺は、異次元で剣を使いながらドラゴンの上でモンスターを狩っている。


 現実ではないが、俺くらいの歳になると、ある病気が流行する。それは、「厨ニ病」だ。あいにく俺はその病にかかってしまったようだ。


 今日も俺は、ドラゴンの上で、聖剣ラストアイスを振り回している。

「凍死するか、斬られるかだ。どっちかにしろ。」

「シャーーーーー!!!」

「くっっっ!!!

 斬られるかか!!よし!!

 氷切断!!!」

「キエエエエエエ!!!!」

 頭がおかしいかって?おかしくない頭なんてあるのか?

 普通に恋愛もするし、普通に勉強もする。

 ただ、俺はこの時間が一番好きだ。


「おい! おい斗茂矢 おきろ! 」

「ん? ああ。」

 いつの間にか寝ていたようだ。

「次 移動教室だぞ?」

「ああ。」

 でも、もう少し妄想を楽しむとするか。


 時代は中世のヨーロッパ的な場所。

 現在の政治に不満を持った奴らが攻めてきている。

 そこに、俺が、魔術学校の優等生として魔術を披露する。


 っと、そろそろ移動教室行くか。

「?!?!?!?!?!」

 まて、一回落ち着こう。

 俺は、移動教室に行こうとして、教室を出た。そこまでは普通だった。でも、教室を出たら、そこは中世のヨーロッパのような場所。俺が妄想していた場所だったのだ。


 これは妄想なのか。


 本当に頭がおかしくなってしまったのか。


 いつ帰れるのか。


 心配なことがありすぎる。

 一回、辺りを見渡した。

 線路には蒸気機関車が走っている。

 住宅街?は赤い屋根の同じ形の家が大量に並んでいる。


 空を見ていると、大きなドラゴンが飛んでいる。

 どうやら現実のようだ。

 まあ一回、町の人にでも話しかけて場所をわかろう。

 それぐらい冷静なのが、紳士のかっこよさなのだ。

 家の中から一人の村人が出てきた。女の人だ。話しかけてみよう。

「失礼。ちょっといいかな? ここはどこだい?」

「え? どこって、ブリムアーですけど、見ない顔ですね。 名前と職業を教えてください。」

 ブリムアーというのか。良さそうなところだが、早く日本に帰りたいところだ。

 職業なんて俺は持ってない。

「名前は、斗茂矢だ。 残念ながら職業は持っていない。」

「あら、ジョブントの人でしたか。 珍しい名前ですね。 よかったらうちの店に来てください。ここです。」

「つれてって」

「はい!」

 彼女は満面の笑みを浮かべて、俺をつれていった。

 つれていかれた場所は、小さな喫茶店だった。

 いかにも、昔の喫茶店という感じだ。

「あ、申し遅れました。私、名前をエミリー・スワットブルーといいます。 職業は魔術師です。 親がここの店長で。 あ、何かほしいですか?」

 こんな若いのに魔術とか、使えるんだ。そう思った。

 店のメニューに、大きな字で『おすすめ!セレブリティエスプレッソ』と書いてあった。

「じゃあ、これで」

 俺はそれを指差して、エミリーに言った。

「ご注文ありがとうございます。」


「はい、どうぞ。」

 コーヒーが出てきた。

 とてもいい香りだ。

「なんて呼べばいいですか?」

 エミリーが、話してきた。

「斗茂矢で。逆に、そっちは?」

「なんでもいいですよ。」

 笑顔がとても美しい。

「じゃあ、エミリーで行きます。」

 て、言ってもエミリーとは呼べないと思うけど。

「斗茂矢さんは、旅の方ですか?」

 旅っちゃ旅だけど、スケールが違う。

「一応、そうだよ。」

「泊まるところとか少ないんですよここ。うちに止まってください!!」

「え」

 ここは紳士に少ないというホテルにでも泊まるか? いや、この世界の通貨やらなんやら全てがわからない。少しの日本の通貨なら持っているが、この世界のものは持っていない。無論、泊まるしかないのだ。

「どうします?」

 エミリーの笑顔と、自分の感情が、俺を止まらせようとしている。

「泊まっていいかな。」

「はい!!」

 嬉しさが顔に出ている。 ここで少し、この町を散歩してみるか。

「ねえ、ちょっとこの町を散策したいんだが、いいかな?」

 綺麗な笑顔が、また発生した。

「ついてきてください!」


「ここが、駅です。」

 一通り散策して、質問したいことがあったから、聞いてみた。

「この場所の通貨は、どうなってるの?」

「通貨の単位は、ウィールです。 なんでかはわかりませんが。」

 いいことを思いついた。 今持っている十円玉を、銅として質屋に売りつけたらいくら手にはいるだろうか。そんなことを考えていると、エミリーが話しかけてきた。

「そろそろ、帰りましょう。」

「なんでよ。まだ夕方だよ?」

「いいから!」

 そう言われて、エミリーの部屋に行った。

「ここで待っててくださいね。」

「どこいくの。」

「ちょっと、トイレです。」

 嘘だ。

 どこへいくのかわからないが、俺には関係がなさそうなので、追求するのはやめておいた。


 やがて、傷を負って、エミリーが帰ってきた。

「どうしたのその傷! 大丈夫?」

「大丈夫です。 気にしないでください。」

 彼女は自分で傷を治療している。

 雪のように白い肌が、多く見えている。


「じゃあ、もう寝ますよ。」

「俺はどこで...」

「このベッドですよ? 何か問題でも?」

 まさかとは思っていたが、一緒に寝ることになってしまった。

「電気消しますね。」

 暗い。あたりが見えなくなる。

「なんか、ドキドキしますね。 男の人と一緒に寝るなんて、初めてです。」

 彼女ははしゃいでいる。俺も今すぐにでも同じ調子にしたかったが、紳士なのでそんなことはしない。すぐに寝るのだ。

「ねえ、斗茂矢さんって、歳はどれくらいなんですか?」

 エミリーは楽しそうに言う。

「17だ。」

 そう、俺は高校生で厨二病にかかってしまったのだ。

「私はー、いくつに見えますー??」

「16くらい?」

「ブッブー。17で同い年でしたー!」

 同い年か。 まあそんぐらいか。

 少し静かになる。

「斗茂矢さん、明日はどうするんですか?」

「あしたは、君に魔法を教えてもらってもいいかな?」

「わかりました!」

「じゃあ、おやすみー!!」

「おやすみなさい。」

 そのあと俺は頬にキスをされた。

 そして考えた。寝たら、もとの世界にかえれるのか。

 こうして一日目を終えた。

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