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第7話

感想いただきました、レフェル様、LAN武様、並びにこのお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。





 ドサッ!


 悲鳴をあげた女性が倒れる。その首筋に手裏剣が突き刺さっていた。


「えっ?何で?」


「何だ!どう言うことだ!」


 ボクと向こうのリーダーらしき人の声が重なりながら視線は手裏剣が跳んで来たらしい方向に向けた。そこには、


「………俺の依頼人を倒されても困る。」


 Shadow君が手裏剣を構えていた。


「バ、バカな!お前は帰ったんじゃなかったのか!」


 思わず、一歩下がったリーダーの言葉に、Shadow君はシニカルに笑みを浮かべた。


「………俺の鼻と耳を舐めるな。お前達がつけていたのは最初から気づいていた。直ぐに襲いかからなかったのは、俺を警戒していたからだろうから、俺がいなくなればお前達は行動に出るだろうそう思っていた。」


 そう言って、小太刀を構えるShadow君。それに怯えるPKプレイヤーキラー達。それも無理無いとおもう。PKの人達も上級職だけど、レベルに差が有りすぎる。


「しゃらくせぇ!相手は一人だけ、」


 ザシュ!


 最後まで言いきれずに、逆手に構えたShadow君に斬り捨てられる。


「シッ!!」


 投げた手裏剣が寸分違わす神官の人に突き刺さる。


「こうなりゃ、人質を、」


 Shadow君に背を向けた瞬間、目にも写らぬ速さで胴体を切り裂く。


「うわぁ!」


 残った4人の内一人が、叫んで逃げ出す。


「お、おい!!俺を置いてくな!」


「やってられるか!」


 慌てて駆け出す二人。


「お、おい!お前達!」


「無駄だ。あいつ等はお前達に仲間意識等、欠片も持ち合わせていない。ただ、PKすることが楽しくて集っただけのクズだ。」


 Shadow君は両手に小太刀を持ち低く構える。


「来い。」


「う、うああぁぁ!!」


 怯えながら突撃するリーダー。その攻撃がヒットする瞬間、


「忍術。」


 呟いたShadow君はもう一度目にも写らぬ速さで動いていたらしい。気がついたら、リーダーは3ヶ所も斬られて血の華を撒き散らす。


「血散華。どうせ散るなら華々しく散れ。」


 PKの遺体は崩れていく。HPが0になり強制ログアウトされた証拠だ。


「済まない。Red Leaf。Lina。Rabiには、予め教えておいたし、攻撃の瞬間にも合図しておいたが、お前達には騙した。済まない。」


 そう言って、Shadow君はボクに頭を下げる。Rabiちゃんのアバターは兎の獣人だからその特性を利用したのかな?


「大丈夫だよ。ボクは怒って無いよ?」


「アタシも大丈夫!」


「ありがとう。街まで案内する。」


 こうしてボク達の最初の冒険は想定外の事があったけど楽しいものだった。


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