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華の降る丘で  作者: 行見 八雲
第1章
6/75

5.どうしてここにいるのでしょう??

 ストックがあるうちは、さくさくと更新していけたらと思います。(^_^;)a

 で、まあ、旅自体は非常に快適でした。


 道中はお姫様の馬車に乗せてもらったけど、お姫様は、傲慢な態度なんて全くなくて、良く話し良く笑う。


 ちなみに、お姫様の名前は、ナディリア・ショファル・ディ・シューミナルケア、というらしい。

「名乗るのが遅くなってしまい、申し訳ありません。」と照れたように謝られた。うん、可愛かった。

そして、やっぱり、シューミナルケア皇家の第一皇女様らしい。


 名前を噛みそうになった私に、ありがたくも、「ナディア様」と呼ぶことを許してくださった。

 本当は「ナディア」で良いと言われたけど、小心者の私に、皇女様の呼び捨ては心臓に悪い。断固として断った。



 執事さんも侍女さんも、私の身の上―――山奥の町から来たとか、ギルドに登録してあるとか―――を話すうちに、私に対する警戒心を少しずつ解いてくれたみたいだし。


 途中、立ち寄った町では、私の分の宿もとってもらえた。宿代もあちらが持ってくれるらしい。



 馬車に揺られながら、護衛の報酬の話もした。


 私は、ギルドでの護衛の報酬の相当分で良いと言ったんだけど、ナディア様は、助けてもらったお礼もあるのだからと、上乗せすると言って聞いてくれなかった。


 こればっかりは譲れないぞと、色々と話し合い、合間に侍女さんや執事さんの口添えもあって、報酬にはほんの少しの上乗せと、お礼としては、帝都にある帝国図書館の特別保管庫に収められている魔術書の閲覧許可をもらうということでまとまった。




 いや、やっぱり元の世界に帰る当てとしては、魔術が一番有力かなと思って、そこから探すことにしていたのです。


 でも、さり気なく聞いてみたところによれば、この世界には、どこかから何かを召喚したり送ったりという、空間を越える魔術は無いらしい。


 それが、存在しないからなのか、知られてないからなのかは分からないけど、だからってそれで諦めるなんて選択肢は無いからね!


 とりあえず、世界中の魔術の中で、特に危険だったり発動が困難だったりする魔術に関する本が、その特別保管庫には数多く収められているらしい。

 ので、ちょっとそこの本を読ませて欲しいとお願いしたのです。


 職員が同行するとか、いくつかの条件は付いたけど、何とか閲覧許可をもらえたので良かった良かった。



 途中1回魔物の襲撃があったけど、今回は地上戦だったので、私は馬車の周囲に防御結界を張っただけで、後は兵士さん達にお任せしました。

 今回は負傷者も出ず、ほっと一安心。



 そうこうしながら、帝都へは2日ほどで着いた。


 いや~、歩いて行こうと思ってたから、随分と早く、そして快適に着いてしまって、何か得した気分だ。

 そう考えると、あそこで誘ってくれたナディア様さまさまかも。


 と、ふへ~と息を吐いていたんだけど………。






 目の前、8メートルほど先の数段の階段の上には、堂々とした威厳に満ちたシューミナルケア帝国皇帝陛下。

 その両隣に立っているのは、第一皇子と第二皇子だろう。ふふふ…ナディア様とよく似てらっしゃる………。


 あ、第二皇子の隣にナディア様発見☆



 半分魂が抜けかけながら、私はどうしてここにいるのか、これまでを振り返っていた。


 そう、確か、無事帝都について、これでお役御免、お世話になりました~と、降ろしてもらおうとしたんだけど、馬車は止まってくれず、そのままお城へ入って行ってしまった。


 は?え?私はどうすれば??と、きょろきょろしているうちに、体や服の汚れを落とされ、―――幸い服装はこのままでいいと言われた。―――気が付けば謁見の間に足を踏み入れていたのだ。


 何故?????


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