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8話、脅迫と説得のどちらがイイですかね?

昨日の仕事始めが人捜しで始まった、意味不明な新年を迎えました。ちなみに未だに新年になった実感すら湧いてません。大丈夫でしょうか色々と?


「なるほど、一理有るわね」


「……随分としっかりしたお嬢様で」


「ね?スゴいでしょウチの子!?」


素早く深意を悟って頂けて幸いです、お母様。

庇ってやったのに皮肉はヤメろや、クソ神官。

ついでに無邪気過ぎて逆に不安だわ、お父様。


内心でそれぞれに突っ込んでおく。

顔では笑顔を欠かして無いけど。

ただでさえ年相応を遥かにはみ出しているのだ。

大丈夫です、ちゃんと自覚しておりますから。


「と、も、か、く、ですね!!」


発言しなかったその場の全員の意識を叫ぶ事で俺へと引き戻す。ちなみに自覚するのと隠すのは別。

これから先、どうせバレるのならば早い内の方が良い、身内なら特に、とそう考えただけだ。

誰ですかね?考えナシ!とか仰ってるのは?!


この少女としてならばともかく、自分の感覚としてはこの両親は信『用』するに値する。信『頼』出来るかは今後次第……と言うか時間懸けないと判断しないし出来ないが。なので今はまだ。


特に最大の秘密である、『貴方方のお子様とは中身はおろか身体ごと違います』などと簡単には言えやしない。むしろ言える奴居たら出て来いや!だわ。


うーん……でもどうだろう?

お母様はまだしも、お父様に関しては打ち明けても意味不明に喜んで受け入れそうな気がする。

それはそれで凄ぇ不安要素だわぁ……。


*****


「ところで特“異”能力ってどんなものが有るのですか?ある程度で良いから教えて貰えませんか?」


「そーですねぇ。公爵ですと“再生”ですね」


「正確には“再構成”だよ。対象は魔力量次第で限定されるけど」


「夫人ですと“看破”ですか」


「“鑑定”の下位互換ですけどね。それに自分よりも魔力の多い者だと曖昧になるし」


なるほどぉ。

やっぱり能力と魔力の質は比例するのかぁ~。

なら自分の能力に『絶対』が入ったのは必然か。


俺はこの世界に身体ごと召喚された後に首から下をヤツな存在によって変えられた。けれども頭部はそのままだったりする。だってヤツは『変える必要も意味も無い』とほざきやがったからね!?


年齢って要素も弄られたから外見全てがお子様と化したけど、それ以外は何一つ元の自分とは変わってはいない。頭脳と認識の部分は特にだ。


魔力ってさ、認識と切っても離せない性質を持ってたりするのよ。よく言うでしょ?「魔術はイメージだぁ!」とかってアレ、大まかには間違いじゃなかったりするんだよね実は。


それに自分の世界でも上から数えて片手の指に入る位の魔力量は持ってたんだよね、俺。


*****


能力も魔力もそのままお持ち込みと相成った俺。

その結果が“絶対無効化”。

ただの“無効化”ならば過去の記録にも有るそう。

で、此方もやはり、無効に出来る対象は物でも人でも相手の魔力量次第だったとの事。


ついでに計った俺の魔力量も、この世界でも最高峰の魔力量だと判明した時点で無敵に等しい能力だとの答えに辿り着いた。


更には上に『絶対』が着く能力なんて今まで存在しなかった、と言うのが俺の能力が判明してから狂った様に慌てふためいて記録を漁った神殿のお言葉。


数年から十数年に一度は祝福を受けて能力を確かめる家が複数有るために、度々能力の鑑定をする機会が訪れるのが当たり前なこの神殿。

その為に特化したとも言える神殿なのだから、その蓄積された記録もまた膨大で調べるのも苦労しそうだけど、などとは思ったがそれは別にして。


なら先ずは『絶対』は伏せるべきだよね?

強過ぎる能力は畏怖を通り越して恐怖を与える。

そう促せばお母様も神官達も頷く。


ならば“無効化”だけ報告すればイイんじゃね?と言えば一瞬躊躇ったけど、嘘は言って無いんだからさあ~と言えば納得はしてた。理解は追々として。


お父様?首を傾けてたわぁ予想に違わず。


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