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非常識・規格外・理不尽まみれな鉄板成り代わり~色々と鉄板じゃ無いですが気にしなくてイイですかね?~  作者: 篠宮秀佳
1章 10歳異世界美少女のまま(→中身も親父のまま……)
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15話、平和な日常風景を求めてもイイですかねぇ?


領主サマは今現在俺の血の繋がりのある父親だ。

父親としての本名はユリニウス、周囲からはユーリと呼ばれていた。一方の領主サマとは赤の他人だった。やたらと気に入られた近所のオジサン兼上司という関係だったからね、実際のトコ。


詳細は省くが、ちょっとした件で神という存在をより身近にしていた俺は二度目の人生の真っ最中を過ごしていた時にこの世界へと拉致誘拐された。

その二度目の人生の父親がユーリであり、その魂に宿っていたのが領主サマだったワケで……。


それまでは、父親よりはペットの様な扱いしていた相手が実は頭の上げ辛い存在だったとは、兄貴ズとの再会とは別の意味で予想外なモノでした。


髪と瞳の色は同じ血筋なだけあって、神からの加護の俺の色を代々受け継いではいたが、ユーリは特に濃く受け継いだ様で本当に俺と同じ色だ。

数代前の押し掛け婿の特性の女顔家系も継いでるので尚の事女性顔な俺と似通った。偶然か?


ユーリは三歳で大人意識に目覚めた俺が初対面で何も言わずにペット枠に入れた程、とにかく子供っぽくて無邪気な性根をしていた。別名天然。


領主サマがその優しげな外見から穏やかな雰囲気を造り上げて誤解させて意識的に敵を欺くのに対し、ユーリはその純粋天然から無意識に、だが鮮やかに敵をキッチリと叩き潰して葬っていたりする。


優しいがその対象は懐深く入れた者のみ。

悪戯っ子の笑顔で容赦なく他者を陥れる。

平民に紛れ混めそうな気さくさを見せたかと思えば、したり顔で貴族顔負けの腹黒さを垣間見せる。

その混沌さすらあらゆる者を魅了させた領主サマ。


その二人?が融合した時には無敵が生まれたのだと、俺はそう思ってしまった。経験則から他者を見抜いて陥れる才覚と、無意識か勘かは知らんが、それでも同等な才覚が一つになったのだ。混ぜるな危険!要素が自然に出来上がった様なモンでしょ?


そして何故だかこれまた理由は知らんが二人は揃って俺LOVEだったりする。ユーリは父親だからまだ理解出来るが、元は赤の他人な領主サマがどうしてそうなのか?俺としては知りたいとも思わんが。


そして、領主サマにとっての逆鱗は俺らしい。

いやホントに何故?!?

一度疑問に思って聞いた事が有るのだが、それほど聞かない内にボヤかされたのであまり言いたくないのかと終わらせてそれからは聞いていない。


…………ホントに何故なんだろうね?


*****


更に厳重になった朝の学園への送迎の護衛。

兄貴ズが両脇を固めているのは勿論、その背後に公爵家から派遣された専属騎士が二人。お陰でちょっとした大名行列と化してしまった。

そして遠巻きにヒソコソと此方を伺う生徒の皆様。


でも遠巻きの注目の的はソコでは無い。

堂々と俺の前を歩く黄金の毛並みを朝日に輝かせながら歩く1頭の獣の姿に視線が注がれている。

そう、過保護を爆発させて拗らせた領主サマだ。


登校時に無礼な生徒に危害を加えられそうになった事実に鑑み、学園にその外見(人間仕様)を活かして『お父様』として抗議し、騎士の派遣だけでなく従魔による警護をも申請しかつ了承させた。


……要は自分も学園にくっついて行く正当な理由を得る材料にしたんだよね、この人。普段から残される度に兄貴ズにぶぅぶぅ文句言ってたから。


大きさは領主サマの魔力一つで自由自在。

小型にも大型にもなれるけど今回彼が選んだのはよりにもよって大型猛獣クラス。遣り過ぎ感が半端ないが抑止力としてはかなりなモノかも。


実際、周囲から此方を伺う生徒達の距離はかなり遠いモノとなっている。そりゃあ鎖も着けてない豹やライオンが近くに居りゃ怖いわな……。

俺は領主サマだと知ってるから不安ゼロだけど。


久しぶりに俺の側に居られるのが嬉しいと、その尻尾がブンブンと振られてるせいで重厚さは激減してると思うの。まぁ立ち上がれば大人の男性の背丈は軽く越える巨体なんでそれだけで抑止効果は充分だから問題は全然無いケドね。


けれどもいきなり立ち止まり、低く唸りながら金の瞳で校舎の一角を見上げ……いや睨み付けていた。

背後の騎士は首を傾げてたけど、兄貴ズは半拍遅れて反応したし俺も気付いてそちらに目を向けた。


『領主サマ、殺気じゃ無いんだからそこまで過敏に反応しなくてもイイよ。ただの見物だろ?』


『うんにゃ!あんな我欲にまみれた視線をアル君に向けるなんて許さん!!成敗するっ!!』


『しなくてイイから!?』


念話で懸命に領主サマを宥める俺。

兄貴ズも警戒はそのままに騎士達に事情を説明している。じゃなきゃお互い困るしね。


「お嬢様に穢れた視線を向ける馬鹿が居ただけ」


「大丈夫、顔は見えたから近い内に殲滅しとく」


低い囁く様な声だがダブルで物騒なお言葉。

説明になってるようななって無いような……?


お兄様方?!

もう少しこうオブラートに包もうか!?

騎士達まで殺気立っちゃったじゃないかー!!


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