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非常識・規格外・理不尽まみれな鉄板成り代わり~色々と鉄板じゃ無いですが気にしなくてイイですかね?~  作者: 篠宮秀佳
1章 10歳異世界美少女のまま(→中身も親父のまま……)
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6話、そんなお子ちゃまのままでイイんですかねぇ?


「我が国と隣国とはどう違いますの?聞いた限りではそれなりに栄えてるそうですが……」


(隣国は我が国に比べると劣るとの噂ですが?)


「わざわざ留学だなんてお珍しいですわぁ。他国からは最近は見えられませんのに……」


(隣国で居場所が無いので我が国にいらっしゃったのかしらね?貴女は)


ホントに女って幼かろうが熟年だろうが怖い。

それが囲まれてる今の俺の実感。

殆どの令嬢が15歳なのに高慢の塊だからね。

これは幼いとしか思えないわ、色々と。


同じテーブルに着いた令嬢からの嫌味としか思えないお言葉の数々に、同席している俺としては苦笑を禁じ得ない。シュナは既に怒りモードだが。

カッコの中身はその嫌味な内容の俺推測。

とはいえ殆ど間違って無いとは思うのよ、実際。


黙って口元を扇で隠したまま話を聞いておく。

あくまでも取り敢えず、だけどもね。


*****


本日は公爵家の別邸の一つを借りての、この国の主な同年代の貴族令嬢を招いてのお茶会を開催中。

俺には我が家だが、『アンリエッタ』にとっては借り場所だから敢えて大人しくしてるつもり。

……だったんだけどね、予定としましては。


この令嬢世代には高位貴族って居ないのよ。

一番身分が高くて伯爵。

次代の王族の誕生に合わせて子作りするのが公爵家と侯爵家。なので公爵令嬢の筆頭である俺自身の入学は五年後だし、第一王子もそれは同じ。


ちなみに第二王子と第一王女もすぐ一つ下。

他の公爵家と侯爵家の令嬢方も上手い具合にその辺に集中してるからねぇ。子息は数人居るけどさ。

なので令嬢世代の身分は伯爵家で拮抗している。


産めよ増やせよを推奨したのか、この国?!

と思わず言いたくなる程度にはどの家も子沢山。

で、その大半がちょうど今の世代なんだよねー。

大体三人前後でまた大体が年子なせいもあって上下2、3年に固まってる。ある程度離れたシュナの家はむしろ珍しい案件かもね、この場合は。


そして皆さん誤解していらっしゃる。

『伯爵家の力は拮抗している』という事実に。


よくお考え下さいませ?

『この国』の、『筆頭公爵家』の、『縁戚』。

『隣国』の、『王族』の、『降嫁した家柄』。

同じ様に見えて全く異なる『伯爵令嬢』。

それがアンリエッタ伯爵令嬢の立場なのですよ。


しかもこの場所は公爵家別邸なのです。

当然、周囲で茶会の接客に携わっているのはその公爵家に勤める者達ですからね。自分の勤める先の家に滞在している令嬢を貶されて怒っております。


会話が聞こえる範囲内に立ってる筆記用具を持った侍従、アレって確かお父様の配下の文官の一人だよね?確か。どうやら然り気ない仕草で誰が何を話したのかを速記で書き留めてるわ、絶対。

お母様の手配とみて間違いないだろうなぁ……。


同席中の誰もその事実には気付いてない模様ですが一応注意を促すべきでしょうかね?コレ。

少し離れたテーブルで気遣わしげに此方にそっと視線を向けるご令嬢の数人に狙いを絞るか?

だってむしろそれって優秀人材ってコトだし。

将来の為にもゲットしておきたいよね、やっぱ。


つまりはこの状況すら利用しているってコト。

相変わらず凄まじい辣腕ぶりですわね、お母様。


*****


「……それで、アンリエッタ様のお目に叶う男性は見つけられたのかしら?」


(どうせ男漁りに来られたんでしょう?)


「この国には素敵な男性がそれなりにはいらっしゃいますけど婚約者をお捜しなのは少数ですのよ」


(貴女より身分の高い令息とは釣り合わないのですから諦めたら如何でしょう)


まだまだ続くよ、嫌味含みのおふざけ会話。

俺が全く反論もしないので調子に乗ってかエスカレートし始めている。シュナはもう顔を赤くしてテーブルクロスの端を握り締めてるが、俺が動かないので辛うじて黙って何とか我慢している。

ゴメンねシュナ、不快な思いさせちゃって。


気遣わしげな令嬢は2割程、この嫌味に同調している令嬢が6割、無関心を貫こうとしている令嬢が2割ってトコだろうか?大体見極められたしな。


会場を盗み見てそこまで判断出来たので、この無意味なお茶会をある程度有効にする為にも軽く反撃する事を俺は決意した。じゃなきゃ開催して不快な思いまでした甲斐が無いじゃん!!


「……あら?わたくし、この国にその様な理由で留学したと申しましたでしょうか?」


「一言も仰ってませんわね。案内役として大抵はお側に居りますけど聞いた事もございませんし、公爵閣下も夫人もご存知無いかと」


「でしょう?可笑しいですわよねぇ」


首を傾げてついでに互いに笑い合った。

俺の反撃の言葉に直ぐに反応したのはシュナ。

やっぱ有能だわ、この子も。

俺の言葉を自分の立場から肯定した上で、自分の仕える主が誰かを知らしめて反論材料揃えてる。


今更それに思い到ったか顔を青ざめさせたご令嬢方だったが遅過ぎますからね、色々と。

どうせ要らないのでついでに退場させましょうか。


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