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非常識・規格外・理不尽まみれな鉄板成り代わり~色々と鉄板じゃ無いですが気にしなくてイイですかね?~  作者: 篠宮秀佳
1章 10歳異世界美少女のまま(→中身も親父のまま……)
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5話、ちょっとだけ子供返りしてもイイですかねぇ?


「……あー……納得致しました」


「分かれば宜しい」


「だから言ったろ?注目株だって」


「うん……」


行儀悪いがソファーに寝っ転がっております。

気疲れが半端ナイので勘弁してくれぇ……。


授業内容は特に難しいモノでは無く、後ろにはシュナちゃん、左右を兄貴ズに挟まれた席順にも別に気にする事無く受けられた。ただし、物凄い視線が自分の身に突き刺さるのを感じるのは正直不快。

根底騎士だからそーゆーのには敏感なのよ俺。


今は特別室へと待避中。

学園には王族と公爵家のみが使える部屋が用意されている。本来なら伯爵令嬢だから使えないのだが、公爵家当主(この場合はお父様ね)直々に学園への配慮を求められた事もあり使用が許可された。


それに『アンリエッタ』も伯爵令嬢だが、実はこの伯爵家、我が国の筆頭公爵家の縁戚であり、実は隣国の王族の降嫁先だった事も何度かある程の旧い家柄だったりする。確か祖母が王妹だったか?


それも手伝って利用可能となった特別室は、俺達にとっての良い避難場所となってる現実って凄ぇ皮肉だが今はそれすら感謝だねぇ。じゃなきゃ気の休まる場所など有りゃしないだろうから。


*****


『アンリエッタ』が登園した、授業を受けると言う意味での初めての日。馬車からアド兄のエスコートで降り立ったその途端、何故か馬車のアプローチから学園への正面玄関に至るまでの道には人が溢れていた。登校時間だから不思議では無い筈が……。


「うわぁ、すっげぇ……」


「入学式の時だってこんな居なかったよなぁ?」


「確かにそうですよね。皆さん一体こんな集まってどうされたのかしら?」


「へぃッ?!」


ワサワサわさわさ見渡す限りの人の波。

道の脇に2列位でそれが玄関まで続いている。

さながらパレード見物の態勢だよね、コレ?

そして皆さん同じ方向を見つめてる。

………………つまり?


「諦めろ。お前が主役だ、アンリ」


「見せ物確定、御愁傷様だな」


「頑張って下さい!お嬢様!!」


小声で三者三様に囁かれた。

頭から足の爪先まで、かつて叩き込まれた淑女の礼儀作法の見本に則って歩き出す。必要無かった筈なのに何故か叩き込まれたそれが今に活きてる。

……全く嬉しくも無いんだけどねッ!?


ただ表情は死んでいた。

微笑めば完璧だったろうが俺としては別に遠慮する相手も居ないので特に気にする必要も無い。

無表情で視線を向ける事も無くただ玄関に焦点を絞って優雅な仕草は忘れず歩いて行った。


*****


「怖かったよぉーーッ」


「ヨシヨシ、お嬢様もやっぱりまだ子供ですよねぇ。お可愛らしい一面有りますぅ~」


「「………………」」


少々パニックを起こし、特別室へ辿り着いて人目が無くなった途端にシュナに抱き付いてしまった。

同情からかシュナは頭を撫でてくれたけど兄貴ズはやや冷たい視線を向けてくる、クスン。


けどあんな不躾な、物言いたげな癖に話し掛けもしない一方的な視線には慣れてないのよ、俺。

しかもほぼ全部が『男の視線』だからねっ!!


かつての俺も似た視線は受けてた時も有るには有るけど性別が判明すれば自然と廃れた。同性趣味な危ない輩は別として。逆にそんなアホを炙り出すのにはちょうど良いモンだったっけ……。


つい一瞬、そんな現実逃避までしてしまったが、いつまでもシュナに抱き付いても居られないので一度身を離す。あのぉ、シュナさんや。何故にそんなに絶望した顔で手をワキワキさせとるの?!


ちょっと怖かったので昼食を持って来て貰う名目で一時部屋から退散させた。少しだけ不服そうだったが、どちらにせよ行かなければ昼食抜きなのは確定なので直ぐに出て行った。まぁ運ぶのは学園の職員に任せるだろうから重くても平気だろう。


食堂や個室やサロンも併設されているので大体の生徒はそちらで昼食をとる。『アンリエッタ』の場合はこの特別室。護衛である兄貴ズと世話役のシュナは同席を許されるがそれ以外の者は入れない。

何せ外には選任の護衛騎士が立ってるからね。


国からそれなりの重要人物指定を受けた令嬢。

その令嬢を預かる学園としてはやはり気を遣っているので逃げ場として格好の場所なのだ此処は。


「……とにもかくにも動き出したんだから諦めろ。こうすると決めたのはお前なんだから」


「分かってるよぉ~~……」


「なるべく俺らも側に居る様にするから。行けない所はシュナを連れてけよ絶対」


「りょ~~……」


そーなんだよねぇ。

護衛とはいえ兄貴ズは男、そして俺は女だ。

なので立ち入れない場所も多少はある。

授業などにはかなり配慮されているので付き添える場所も桁違いで有るが例外も存在すんのよねー。


女性化粧室に踏み込むのは、ねぇ?

変態扱いされてその場で人生終わるよきっと。


なのでなるべく特別室に併設されてる化粧室を使う気では居るけど生理現象だからねぇ……。

まぁ最悪転移陣でも設置すれば済むけど。

あ、もちろん学園には秘密ですよ当然です。


自分の居場所をより住みやすくするだけです。

防衛本能ってヤツですかね。


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