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非常識・規格外・理不尽まみれな鉄板成り代わり~色々と鉄板じゃ無いですが気にしなくてイイですかね?~  作者: 篠宮秀佳
1章 10歳異世界美少女のまま(→中身も親父のまま……)
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3話、一足先に学園に行ってみてもイイですかねぇ?


「ご機嫌よう、本日編入で宜しいでしょうか?」


「えぇ、国が少し遠い上に途中で道が崩れたり致しましてかなり到着が遅れてしまいましたの。申し訳ございませんわ……」


「いえいえ、ご無事で何よりでございます。ではご案内させて頂きますわね、アンリエッタ様」


「はい、宜しくお願い致します」


学園が始まってちょうど一週間。

時たま有る事なので手続きは直ぐに済んだ。

隣国とはいえ高位貴族の生徒の為にと学園側もただの事務員では無く教師の一人が対応している。


地味に纏められてはあるが品の良い最高級品質の家具が揃えられた室内で、教師はつい目の前に座る女子生徒に見惚れてしまっていたが、その事を懸命に悟られ無い様にと心掛けてもいた。


背中まで流れる艶やかな淡い金色の髪。

空よりも、北の凍る冷たい海よりも、南国の鮮やかな海よりも尚深く澄んだ知性を宿す蒼色の瞳。


仄かな薔薇色の肌は透明感と艶があり、その肢体は15歳にしてはバランス良く胸と尻は出ているのに腰は見事なまでに細い。手足もしなやかでやや身長は高いがスラリとしていて万人が見惚れる程。

少女と女性の、ちょうど狭間の危うい魅力を持った神秘的な雰囲気の少女だと言えるだろう。


アンリエッタ=S=ラズール。

隣国であるカルアン王国の伯爵令嬢で、この国へは留学を目的として来訪。親戚筋の筆頭公爵家から通う為に、同家に居るアドルフとアルフリードが護衛代わりとして一緒に通う事となった……。


*****


「って筋書きなんでヨロシク」


「確かに捜す協力するとは言ったけどさぁ」


「捜して見繕うのにソコまでするの?!」


「する!将来と貞操が懸かってますから!!」


「「いや……イイけどね別に……」」


先週から通い始めた兄貴ズが馬車の中で脱力中。

揃って嘆息した上に椅子の上で頭を抱えていた。

俺はその向かい側に澄まし顔で腰掛けている。


先ほどまでの優雅さは欠片も無いが、いつまでも淑女ぶるのも疲れるので今は元に戻している。

被っていた猫様はわたくしの横でグッタリお昼寝中でございますわよ、ホホホ~。なんてね♪


今の俺は『アンリエッタ』だ。

身体を成長させ、髪と瞳の色は変更。後は俺の良く知る『アンリエッタ』の顔立ちに見えるように認識阻害を掛けてのある念の入れ様。知り合いに会っても疑われないレベル。いやこの世界には居ないが。


「だからってよりにもよってアンリ……」


「頼むからその格好で鍛練には参加すんなよ!『剣の姫』の悪夢が再来すっから……」


「イイじゃん。姿だけでも一緒に居たい男心よ」


「お前がアンリにぞっこんなのは知ってる。けどだからってよりにもよってアンリ……」


「姫に会いたい気持ちは分かるがいやでも……」


いや、3人だけ居たか、知り合い。

しかも結構濃厚なお付き合いしていた間柄。

だからかその内の2人の嘆きはそれなりに深い。


もう嘆きの呟きは止まらずに終いには床にのめり込みそうになってるので放置する事に決めた。

orzはもう古いって教えてあげた方がイイかね?


だってさぁ。

彼方と此方では時の経ち方は違う、と。

そう拉致誘拐犯人傍迷惑管理者は言っていた。

そしていずれは同じ時間軸に戻れるとも。

だが体感で十年以上を此方で過ごさねばならない現状は俺としては気が滅入る事態でしかない。


子供は心配していない。

娘はまだ幼いが奥さんはしっかりしてるからちゃんと育ててくれる筈でその辺は全く心配していない。

息子2人はお年頃だがコチラも中身が俺ら以上の詐欺紛いモノだから心配するだけ無駄。


心配なのはむしろ俺の心理面。

10年も愛する奥さんの顔を見れないなんて地獄、この2年は我慢していたけどそれもそろそろ限界に来ていた俺としてはちょうど良い機会かと。


鏡越しで構わないから顔だけでも見たいのよ!!

まぁチョイ暴走したとは思われても仕方ないか?


*****


彼方の奥さんの姿を借り、実在はしているが関係性の薄い隣国の親戚筋の名前まで持ち出して俺が何をしているかと言えば、ズバリ潜入捜査である。

お茶会に潜り込むより直接接触した方が速い、と判断して自分で動く事にしてみた。確かに暴走と責められれば否めないし謝るけどさぁ……。


今の俺って暇なんだよねー、遣る事無くてさぁ。

勉強に関しては全て終わらせました。

礼儀作法も元々完璧にこなせます。

この世界の常識も学びました、それも完璧に。


つまり、今一番お手軽に動けるのは俺なのだ。

ならば予習と偵察も兼ねて学園に通うのもアリだろう?とまずは最大の壁のお母様と交渉し。

その際に当たり前だが本当の狙いは隠した上で。

少し疑われはしたが取り敢えず許可は得た。


次にお父様にお願いし(甘え)てバックアップ体制を完全に整えた。ミリの疑いもせずにコチラは見事に手を貸してくれて此処まで来るのに一週間。


で、思ってたより速く整ったので始動させます。

題して『婿候補を誑かす女捜し作戦』!!


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