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49話、自重と一緒に家出してもイイですかね?


「あっはっはっは……」


「笑い過ぎでは?」


「だってこんなの笑う以外のナニが有るというんですか?それこそ泣くか怒れ、と」


「……まぁどーでもイイわ」


「随分とまた投げ遣りですねぇ」


「いや実際に色々とどーでもイイんだわ」


今までの経緯を説明すると乾いた笑いを放った彼。

執事長が復活して来た、ので捲き込んだ。


実は少し前から復活はしていたのだが、此方も程々に忙しかったので積極的に接触してなかったのだ。

彼はこの世界での俺の秘密を知る一人だがその中でも群を抜いて最大級の秘密をご存知なヤツだった。


「しかし見た目には女性なのですから侯爵家子息の行動は間違いでは有りませんよね別に?」


「こっちの気分が不快になるだけで理由は十分」


「んな理不尽な……」


「アル君は単に初対面プロポーズ率が高いからそれをネタに八つ当たりしてるだけだよ」


「…………へぃ?!?」


執事長は侯爵家子息を気の毒がるが俺は不快なのだから怒るに値する。うん、間違ってはナイ。

まぁでも彼も間違ってはいないんだよね確かに。

けど結局誤解した上でか単にそうでは無いかの差しか無いのならやっぱり不快でイイと思うの俺。


と自己完結してたら横からバラされた。

やや不機嫌な領主サマの言葉はいつもよりも苛立ちが混じっていた。そんな領主サマに執事長の目がぱちくりしている。普段の穏やか被りネコが逃げ出してますよ~領主サマ?ちょうどイイけど。


「あ、例の俺が見習うべき理想の腹黒が彼です」


「……はあ、…………はいぃ?」


「コレに関しては嘘は言いません」


「嘘だと言われた方が信じられる……」


執事長が以前の俺との会話に出て来た内容を思い出したのか、一瞬考えた後に答えに辿り着いて悲鳴に近い叫びを上げている。普段からの彼の言動見てる身としては信じられないだろうが事実だから。


外に出る時位しか犬姿になる必要の無い領主サマだが、撫でられるのがお気に入りでしょっちゅう犬姿のままダラけた格好をしているのを執事長も目撃している。なので不信その物だが事実だから。

キッパリと真実を告げた俺に対して再び頭を抱えて踞ってしまう執事長。何故に?!


「韜晦なのか地なのか知らんけどさ。領主サマのかつての部下の方々も知った時の反応はあんな感じだったから気にしなくてイイと思うよ」


「むしろ古株の間では優秀か無能かを見抜く目安にもなってた位だから問題無いのよ」


両方の肩を兄貴ズに叩かれながら説明されたが俺としてはそんなモンなのかな?と首を傾げる。

だが長い付き合いな二人が言うのだ。間違いでは無いだろうと理解はした。納得はせんが。


*****


今すぐ押し掛け婿にとなりたがった野郎が居た。

お陰様で喜び勇むお母様を抑えるのに苦労した。

理由を知り反対する執事長と、理由は知らんけど反対するお父様のW攻防で取り敢えずは事なきを得たけれど未だに油断は出来ない。


この家の存続に俺の要素は必要無い。

従兄弟が数人居るのだから最悪養子を採れば良い。

婚約破棄を目指すのだから王家に嫁ぐ気も無い。

ナイナイ尽くしナイ尽くし!!である。


ただ候補から押し退ける事だけは敵わず、アシュタル侯爵家子息とは今後もお付き合いは続行するとお母様とは約束させられてしまった。憂鬱……。


「あんなイイ男に一瞬もトキメかないなんて女としては終わってますよね~、お嬢様」


「終わる以前に始まって無いからね」


「ナニか言われましたかぁ?」


「何でも無いわ」


久しぶりに部屋に出没してのミア節が始まった。

無事、俺の侍女見習いとして控えているシュナちゃんが一人着いて行けずに目ぇ丸くしてるが構う余裕は今の俺には無い。シュリ、フォロー頼むね。


言葉遣いはともかく、真っ直ぐな性格のミアには雰囲気として救われてる側面が有るのでそれを知る他の侍女さんズも敢えて止めないのだ。俺付きになるならシュナちゃんにも必要だろうしさぁ。


「底辺這ってる俺様野郎にも粛々と従ってましたしやっぱりお嬢様って変態ですかぁ?」


「うん、ちょっと待とうか?誰が変態?!」


「だってそうじゃないですかぁ~。俺様野郎はヨロシクて極上物件はイヤなんでしょお?だったら変態じゃなきゃ誰も納得しませんよぉ」


…………そうなのか?

思わず首を傾げた俺が視線を辿ると、シュナちゃんは未だに目を丸くしたままの無反応。だが他のシュリとケイティとシリルはそっと目を逸らしたのだ。


「ケイティ~?シリルぅ~?!」


「だ、だってお嬢様って正にミアの言う通りそのままだったじゃ無いですかぁ!?」


「今までのお嬢様を見て来た身としては変態はともかく悪趣味なのは否定出来ませんよぉ!!」


「………………」


反論出来ない、クスン……。

新生お嬢様となりはしたがそれを彼女らは未だに知らない。教える訳にいかない身としては、俺様野郎を否定するのは当然として、優良物件まで否定するお嬢様を悪趣味と思うのは仕方ないのだ。


でも俺は断じて悪趣味でも変態でもナイ!!


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