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24話、友達感覚接し方でイイですかね?


「別人なのは理解したわ」


「それは何よりです」


「けれどもそれでもやっぱり貴女が私の子供には違いない、のよね?」


「関係性ならば間違いなく」


お母様に震える声で確認を取られた。

なので簡素に一部だけだが頷いておく。


敢えて拒否もしないが協調もしない。

それが俺の妥協点でも在るからだ。

だって俺には俺の住む世界が在るんだし。

例の存在が力を戻せば俺もいずれは戻るんだし。

10年が早くなるか遅くなるかの違いなだけで。


それに気付いて一瞬暗い表情を見せたお母様に罪悪感は浮かんだが、すぐに消し去って笑顔で安心した表情に切り替えたのには少しホッとした。


さすが『貴族』ですよね、お母様。

『君が娘なのは当たり前だろー?』と叫んでますけど理解した上での発言ですかね?お父様。


*****


「で、王子との婚約なんですが破棄前提で行動しても構わないですよね?時期はともかく」


「構わないわよ。どうせ向こうからのゴリ押しだけでウチには何の利点も無いのだし」


「軽いですね、奴らへの扱いが」


「相手の脳ミソと同列扱いしてるだけよ」


相変わらず表現がステキです、お母様。

性別は明かして無いが年齢層は明かした。

そのせいかお陰か俺とは友達レベルの会話に切り替えてくれました。気軽に話せるって嬉しい。


口調はそこまで崩せない、公爵“令嬢”だから。

けれど年相応の喋り方では無い分全然マシだ。

対応される人物が限定されててもそれだけで気持ちへの余力は変わる。これ大事!!


尚、今はお父様とお母様以外の人間は居ない。

大事な話をするからと、お茶だけ準備させて全員を退室させた人払い状態だったんだよね。

でも一度呼び寄せてお茶の入れ替えを命じた。

そう、あの噴き出す寸前だった激マズ茶ね。


ちなみに犯人はミアでしたよ……何故?

今まで飲む機会無かったから気付かんかったが、どうやら彼女には茶淹れの才能は皆無らしい。

なのでついでに淹れる人間も指名した。

旨い茶を淹れられる奴にして下さいってね。


俺のその注文に執事長に訝しげに見られたので、手が付けられずに残ってたお父様のお茶を飲ませたら即刻で納得して引き下がったからね。

ついでに転がるお父様の頭を軽く叩いてましたけど執事長にすらそんな扱われ方なんですね……。

次のお茶は美味しゅうございましたわよ勿論。


ちなみにミアには、来月分の給料からこの苦茶騒動の慰謝料分としての減額が決定致しました。

それを聞いた当人があまりのショックに膝から崩れ落ちたそうですが知らんがな!?


*****


「けど何故破棄なのか聞いても?」


「ゴリ押しだとお母様も仰ったではないですか、実際王命ですし。……連発お好きですね陛下」


「王命を小道具だと思っていらっしゃるから」


「なるほど。で、破棄なんですが、ゴリ押しの王命ならばこそ解消を申し出ても無駄だと直ぐ分かるじゃ無いですか。馬鹿相手に無駄な真似は御免です」


わざとちょっとツンとした仕草でそう返せば、俺のシャレが伝わったお母様は声をたてて笑ってくれた。うんホント楽しいですねぇお母様。

ハハハとわざとら笑いはむしろ引きますお父様。


「出来れば向こうの有責による破棄が望ましいのですが。……慰謝料ガッポリですし」


「そーねぇ。未来を考えれば大事よね」


「妻と娘が金の亡者?!?」


素早くご理解頂き光栄に存じますわお母様。

人聞きの悪い事を言わないで下さいなお父様。

年頃の令嬢に疵が付くんですから当然の措置に決まっているでは無いですか?こんな事。


まぁ例の措置が別の意味で活きるので特に此方には問題は無いんですけどね、実際には。

ほら、あの別枠での入婿案件。

俺としては断固拒否!なのだが、王家に嫁いで王妃になる二足草鞋から公爵家を継ぐ『だけの』身に替わるだけって点では利点なんだわ。


うわぁ……。

こりゃお母様の婿捜しが加速するかも。

善し悪し様々だわね、色々と。


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