15話、職場改善に乗り出してもイイですかね?
さぁ!サクサクと白状せぇ!!
「そのまんまですよぉ。だってそもそもこう教えてくれたのはウチの執事ですもん」
「……独特感性をお持ちなのは貴女じゃないと?」
「あたしって長女なんですけどぉ、生まれて間もなくに母様が妊娠しちゃったんで執事夫婦に育てられたんですぅ。物心ついた頃には母様なんていつもお腹が大きいトコしか見てませんしぃ」
「「「「………」」」」
ノーコメントを貫かせて貰おう。
どうやら侍女さんズも俺と同じ姿勢らしい。
なので代表して俺がミアに話の先を促す。
「あたしがこの家に勤めてお嬢様付きになったのも子沢山だから我が儘お嬢様の相手も巧かろう、って筈ですよぉ。まぁそれはともかく勤める際に執事から簡単にこの家についても教えられましてぇ」
「それがさっきの言葉に繋がる、と」
「そーゆーコトでぇす」
……軽いなーイロイロと。
やはり想定内の俺付きな理由だったか。
その辺りに不満は無いのか念のため聞いておく。
「別にイイんじゃ無いですかぁ?子供って良くも悪くも少しは我が儘ですもん。平民の子供みたいに癇癪起こして暴れたりしないだけ楽ですよぉ。ウチみたいな下ならまだしも超お嬢様ですからねぇ」
「……イイのかそれで?」
「宜しいかと存じます」
つい他人事の様に突っ込んでしまった。
すると意外なトコからミアへの援軍参戦が。
ご一緒していた侍女さんズからである。
そういえば我が儘ってトコで頷いてたね君達。
「ミアがお嬢様をケムに撒いてる間に我が儘叶えるべくな時間の余裕が生まれますし」
「言葉遣いはちょっとアレですけど会話自体が笑えますから気晴らしにもなりますし」
「むしろコレが無いと1日始まった気がしないんですよねぇ。お嬢様の機嫌指針にもなりますから」
……ねぇコレ不敬だ!って怒ってイイ案件かな?
記憶を漁ればこの3名の侍女さんズも俺付き。
けどいつも相手をするのはミアだけなので不思議だったのだがそんな背景が有ったのね……。
にしても独特感性な持ち主は育ての親ですかぁ。
……嫌いじゃ無いからスカウトすべぇか?と思って後日打診してみたら、喜んで荷物纏めてウチへと即日やって来たのにはさすがの俺もぶっ飛んだ。
年齢的にもそろそろ俺専用執事を捜す頃合いだったから丁度良くも有ったんだけど、結果として、ウチに世界七不思議がもう一人配備される羽目に陥った!と気付いて落ち込んだのは余談です。
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朝食でお腹も落ち着き、更に疑問解消出来て気分も落ち着いたので身支度を再開する事にした。
今度は侍女さんズも加わっているけどね。
何でも今まではお嬢様に絡まれるのが嫌で会話に加わらない様に気配を消して行動していたそう。
苦労かけてスマンのぅ、と一応内心で謝っとく。
だってそのお嬢様って俺じゃ無ぇし!?
にしても侍女もちゃんとヘイトの対処心得てるんだね。人間だもの、じゃなきゃやってられないか。
「甘やかされてますからねぇ、第一王子」
「側妃腹ですけど寵妃で第一子でしたし」
「仮にも継承権も第一位ですから余計に」
侍女さんズからも出て来るわ出て来るわ、王子の悪口。遠慮などとうに遠いお空へとぶん投げた模様。手はちゃんと動かしながら口も止まらず。
今は昨日完成したばかりのドレスにお着替え中。
数多のパステルカラーから俺が選んだのはライラック、つまり薄紫色。綺麗な色だよね。
とにかくお嬢様の持ち服は凄かった。
大人な夜会なら原色もアリかもだが、社交界デビューもまだで内輪な茶会すらろくに出てないお子ちゃまが着る色でもデザインでも無かったし。
好みと言えばそれまでだが、誰も突っ込まなかったのが奇跡なコラボレーションだもの……。
早く他の服も届かんかなぁ。
今すっからかんなんだよね、この場所。




