僕、あるいは君。彼、あるいは僕。
※本作は一枚もの(一枚、つまり400字以内)です。
あの時もっと勉強してればよかった。あの時7分のバスを見送らなければよかった。母の指輪で遊ばなければよかった。自転車のサドルを上げるんじゃなかった。ゲームなんて下らないことに時間を費やすんじゃなかった。
僕はまだ18歳だというのに、人生後悔ばっかりだ。そして最悪なことに、後悔しても何も学ばない、すぐに失敗を忘れてしまう。
けど、もう何十年もすればタイムマシンくらいできているはずだ。そう信じたい。そしたらすっかりハラの出た中年オヤジの僕が、僕の人生を軌道修正してくれる。僕は指輪をなくさないし、自転車で転び前歯を折ることもない、視力だって悪くならない。もうひとつ上の大学に通うだろう。君、もう一人の、ずっと未来の僕よ、頼んだぞ。
彼は、「すっかりハラの出た中年オヤジ」の僕がベストを尽くして軌道修正した後の彼であるということを、少しでも考えたことがあるのだろうか。
一枚ものにチャレンジ。
400字ってこんなに少なかったっけ・・・・・・。
とにかく難しかったです。
感想評価コメント、いただければなと思います。