表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

地上の星

作者: 苦労猫

相内 充希 さま主催「共通書き出し企画」参加作品です。


――祭りじゃ、祭りじゃ~。

 それは、天上の白き宝玉と呼ばれていた。 

 いいえ、世代が流れ、社会が変わっても、未来永劫、人が人として生きる限り、それは、キラ星のように輝き続けるのだろう。

 ――永遠に。


 夏の朝、駅のホームで、白い杖を持った老人が、上ってくるエスカレーターを前にして、コツコツ杖でエスカレータの階段を突ついていた。

 ――目の見えない彼は、どうやら、降り口と言うのが判らないようだった。

 だが、朝の通勤時間帯のまっただ中、誰も老人に声をかける人は居なかった。

 遅刻するかしないかの瀬戸際、みんなクソ忙しい最中、他人に構っている暇など有りはしないのだ。

 

 そんな中、彼に声をかける人物が一人現れた。

 見た目、……麗しいとは、口が裂けても言えないようなその娘は、迷うことも無く老人に声をかけると、彼の手を自分の肩に乗せ、エスカレーターの乗り口の方まで連れていく。


 その瞬間、その娘の頭の上には、純白な輪っかが輝き、背中には双翼が有るように見えた。

 彼女の容姿にも関わらず、だ。

 きっと彼女の行為が、その娘を天使のように見させたのだろう。

 ――人は、それを『思いやり』、と呼び、人間を天上の白き宝玉の様に輝かせていくのだ。

 永遠に。

妙に書きたくなってきたので、書きました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] こんな話は大好きです! 真に美しいのは人の心! [一言] 共通書き出し企画に参加していたくせに今になって感想を書いてます!
[良い点] どんな話かと身構えていたら、なんとも美しくいい話ですね~。
[良い点] 地上がこのような星で埋め尽くされることを望みます。 どんなに忙しくても遅刻してもしらっとしていられるようでありたい。 歳を取るにつれ、他のひとと同じようにできないことも増え、やっと人の痛み…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ