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白と黒の世界で  作者: 宇
10/11

女子生徒会も勘弁で


「カズネ・イケガミはいるか?」


男子生徒会と接触した次の日

登校したら女子生徒に何故か呼ばれた。


「俺ですが」


「ちょっと来て欲しいんだが…」


面倒な匂いしかしない。


「授業がありますので…」


「生徒会からの呼び出しだ。

何も言われんよ」


女子生徒会…か…。

仕方ない。


「わかりました。」


内心帰りたいと思いながら後ろをついていく。


「連れてきました」


「あぁ、ありがとう。

助かったよ」


あーメンツが男子生徒会と同じだ。


私様?みたいなのとメガネと双子と犬と…ビッチ?


「先日は異常召喚を止めてくれたこと感謝している。

ありがとう」


「いえいえ。

当然の事です」


「それだけならもう失礼しても?」


「まぁまぁ、そう急ぐな」


「ソファーにどうぞ」


はぁ…


「まずは自己紹介しよう。

アリス・ライトニングだ。

メガネがシェリー・ダークネス

双子がミリーとエリー・ファイアネス

犬っぽいのがマリア・サンダー

あのアホっぽいのがナミエル・グローブだ。」


貴族ばっかり…


「ところでだな、君が精霊使いだと聞いたのだが本当か?」


「そうですよ」


そっちか…


「頼むっ私の母上を診ては貰えないだろうか?」


「母親を?」


「アリスのお母様は床に臥せっておいでで…

それももう何年もなのです」


「しかし光の貴族では?」


「魔法が効かないんだ…」


これ見捨てたら俺最低じゃない?


「わかりました。

すぐ行きましょう」


「本当か!?

ありがとう!」


「じゃあ俺に捕まって行きたいところを強く思ってください。

飛びます」


「分かった」


「精霊よ、力を貸してくれないか?」


「いいよー!」


空間魔法の精霊に手伝ってもらう。


お礼はキャンディ1つ優しい子達だ。


目の前に現れた扉を開ける。


そこは屋敷の一室だった。


「母上、助けてくれる者を連れてきました。

どうかお気を確かに!」


これは…呪い?


黒いモヤが覆いかぶさっている。


でもダークネスの家系じゃないな…。


黒魔術か…。


呪いは…

この指輪か…


指輪をひとつ外してみる。


するとモヤは指輪に吸い込まれた。


サファイアに見える石だが、ビギっとヒビが入った。


「これは呪いの指輪だな…。

誰に貰った?」


「母上の身につけるものは父上から頂いた物しか…」


犯人父親?

修羅場?

まじか…


とりあえず暖かいスープを用意していると

母親が目を覚ました。


「ここは…私は一体…」


「あなたは呪いにかけられていました。

それも死ぬまで追い詰める呪いを。

恐らく病死にしたかったのだと思います。」


「呪い…?

あら?

サファイアの指輪が…」


自分の指を見つめる母親。


「それが原因でした。

とりあえずこれを食べて元気になってください」


「ありがとう…」


「母上…

ありがとう、本当にありがとう!」


いいけど…

ラスボスがまだいるの忘れてない?


「騒がしい!

何事だ!」


荒々しくドアを開けて父親らしき人が入ってきた。


「なっナディア!

起きて大丈夫なのか!?」


あれ?

本気で心配してる…?


じゃあ犯人は…?


「父上じゃないのですね?

指輪に呪いをかけていたのは…」


「呪い!?

うちは光の貴族だぞ!

そんなもの気づくに決まって…あいつか!」


なにかに気づいたのか

慌てて出ていく父親。


え、展開が読めません…。


「さっさと歩かぬか!」


暫くして父親が戻ってきたと思ったら…

女の人?を連れてきた。


「痛いじゃない!

もう少し優しくできないの!

時期嫁よ!」


あー権力争い?


「お前の呪いなど解けたわ!」


「嘘よ!

絶対に解けないように黒魔術まで使ったんだから

ね!」


自白したな。


「自白が取れました。

このまま牢に入れましょう」


「あぁ、って君は誰だ?」


「その人が呪いを解いてくれたの!」


「なんと!

ありがとう、ありがとう!」


「それより逃げますよ?

これあの女の人に付けてください」


空間魔法のかかったポーチから腕輪をひとつ取り出す。


「これは?」


拘束具ですよ。


「片方しかないが…

付けてみよう」


カチャ…スー


腕輪は刺青に変わった。


それは逃げれば電撃の走る仕組みになっている、魔法のかかった腕輪だった。


ドンッ


バチバチバチ!


「きゃぁぁぁ!」


「このように逃げられません。

逃げようと考えると、電流が流れる仕組みです。


大昔の奴隷の首輪の腕輪版です。


取り外せるのは付けたものだけ。


旦那様だけです」


「高価なものだろうに…いいのかい?」


「構いませんよ


それでは俺はこれで…」


今度は転移して帰った。


授業…出れなかった…。


もう関わりたくないと真剣に思った1日だった。








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