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転職スキルが割と使える説  作者: 佳川 瑠伽
第一章 ファミリア・ウォーズ
9/16

8. 今回主人公二言しかしゃべらない説

大変長らくお待たせいたしました。お待ちになってk出さっていた方申し訳ございません。

これからも頑張りますので、何卒、佳川瑠伽を宜しくお願いします。

1000アクセスを越えました。皆様これからも楽しんでいってください。

誤字・脱字などのご指摘よろしくお願いします。


 時は少々さかのぼり。

 ハヤトを恭介の居場所に瞬間移動させた。

 ハヤトの後頭部を鈍器で殴った〈黙示録協会〉の〈戦士〉が通信石から耳を離し、ロドルフに話しかける。

「契約は成立、だ。お約束どおり【禁術】によってお前の友を蘇生することが、今さっき完了したようだ。」

 一息ついて、ロドルフは話し出す。

「……その子に、今すぐ会えないか?」

 男は答える。

「ああ、もちろんだとも。」

 そう言い、文字が書かれた紙を差し出す。

「ここがそこの座標だ。これがわかれば《転移魔法》で移動できるだろ。」

 ロドルフはその紙を見て、詠唱を開始する。

「〈かつての地へ・我らをいざない給え・いざクロステリア支部へ〉《転移魔法》テレポーション」

 そうして、男とともにその場を去った。


 ___クロステリア支部


「キリアッ!!」

 そう叫ぶロドルフ。

 そこにはのほほんとした女の子がいた。

「ロド……ルフ……?ていうか、なんで私……」

 そうつぶやいた。

 彼女こそ、ロドルフが死なせてしまった女の子、キリア・ カナリアその人なのである。

 ロドルフが駆け寄り、抱きつく。

「キリア……キリアごめん、ほんとにごめん……」

 うれし泣きか申し訳なさによってか彼女の目から涙がこぼれる。

 それに対してキリアは、彼女の頭を撫でた。

「別にいいよ。気にしなくても。でもね、訊きたいことがあるの、ロドルフ。なんで私は生きているの?それにここは?この人たちは誰?」

 ロドルフは答える。

「ここは〈黙示録協会〉のクロステリア支部で、この人たちは〈黙示録協会〉の人達さ。この人達はお前を生き返らせてくれたんだ。」

 そこまで言ったところでキリアが反応する。

「……まさか、【禁術】を使ったの?しかもなんかここの人達、みんななんか気味悪いし……こんな組織に手を借りるなんて、何やってるのロドルフ!!」

 ロドルフは少し黙った。

 そして、目線を下にする。

「しょうがなかったんだよ、キリア。これしか道がなかったんだ。この組織に手を借りればキリアを蘇らせることができる。しょうがなかったんだ。」

 そう言い、目線を上げる。

「でも、もうここには用無しだ。どうもありがとう、皆の衆。」

 周りがざわめきだす。

 さっきの男が「ああ?」という間もなく。

「〈かつての地へ・我らをいざない給え・いざマスターの宿へ〉《転移魔法》テレポーション」

 詠唱が完了する。

「心配するな、すぐに戻ってくるさ。貴様らの敵としてな!!」

 先ほどの〈戦士〉の男が剣を抜こうとしたときにはもう、彼女らの姿はもうそこになかった。

 

_____マスターの宿


 扉が開かれる。

 ロドルフとキリアの姿があった。

「あれ、帰ってきてたんだ。ん?その子誰?ていうかハヤトは?一緒じゃなかったっけ。」

 という風な感じのマリシアの意識を置いていくがごとく、ロドルフは語り始めた。

 今さっき会ったことを。


_____数分後。


「ふぇぇぇぇぇぇぇえええええ!?ハヤトが連れ去られたぁぁぁぁぁ!?」

 マリシアの声が響き渡る。

「まぁ、そういうことだ。なんで今から助けに行く。つまり___」

「助けに行くのを手伝って、でしょ?あったりまえじゃん!!」

 ロドルフのセリフを奪って、笑顔になるマリシア。

 手をロドルフの肩におき、言った。

「さっき言ってたこれまでの経緯は……う~ん、よくわかんないけど……とりあえず助けに行けばハヤト、帳消しにしてくれるよ。多分。ハヤト優しいし。」

 ロドルフに向かって親指を立てる。

「申し訳ないな、ほんと。」

 マリシアの言葉に、思わず微笑むロドルフ。

 そーいえば、とマリシアがもう一人の少女に目を向ける。

「キリアちゃん、だね?」

「うん。ちなみに私も行くから。」

「よろしく、キリアちゃん!!」

 さてと、とロドルフが丸まった紙を出し、広げる。

 それはさっきの男に渡された座標の紙だった。

「もう一度、さっきの場所に移動する。着いたら戦闘は避けられないから、気を付けてくれ。」

 マリシアはすぐそこに置いておいた装備を、キリアはロドルフの余っていた装備を着て、ロドルフの近くによる。

「よぉーし!!準備オッケーだよ!!」

「私も大丈夫。行こう、ロドルフ。」

 二人と目を合わせた後、一呼吸置き、唱えた。

「〈かつての地へ・我らをいざない給え・いざクロステリア支部へ〉《転移魔法》テレポーション」

 三人の姿が、音もなく消え去った。


__クロステリア支部、再び


「お前らぁ!!戦闘用意しろぉ!!奴らは再びやってくる!きっとそうだ!!」

 支部では、さっきの男が声を張り上げていた。

 な訳あるか、とでも言いたげな部下たちは、渋々戦闘態勢に入る。

 あまりの阿保らしさに、そのうちの一人があくびをした。

「……オイッ!!そこのお前!!」

「(やっべばれたか?)す、すみませ……」

「後ろだッ!!」

「え?」

 ズシャ。

 後ろを向いた時にはもう、その心臓をナイフで刺されていた。

 そこには、三人組の女がいた。

「……や、やれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 その掛け声に、呆然としていた部下が目を覚まし、攻撃を仕掛けてくる。

「マリシアは前衛で攻撃、キリアは後方で|魔術付加〈エンチャント〉及び回復を頼む!!私は中距離から後方支援する!!」

「OK!!」

「わかった。」

 マリシアが群衆に向かう。

(いち、にい、さん……この量なら、あれが最善かな……)

 走りながら息を吸い込み、止め、全身の力を抜く。

 かつて〈伝説の狩人〉と呼ばれた村長がアレンジした《アクションスキル》のモーション、メンタルバランスなどを一つ一つこなしていく。

 マリシアの体が光る。

「《アクションスキル》狩人の舞【銀狼】」

 マリシアの体がうねるように動き出し、まるで何かにとりつかれているかの如く俊敏に動き、敵をことごとくナイフで切り刻んでいく。

 それはまるで、まわりの敵を本能のまま食い散らかし、殺す狼のように。

 早すぎて目で追えないほどの速さで、相手の急所を的確に切り刻み、確実に仕留めていく。

「ちぃ、バケモンが!!」

 詠唱が終わった魔術師たちが一斉にマリシアに向け放火する。

 が、それはバリアによって遮られた。

「《防壁魔法》シールドバリア。危なかった~。それにしてもすごいなマリシアさん。」 

 キリアもサポートで応戦する。

「〈燃え尽きよ・愚かなる邪鬼よ・葬られよ・燃え盛る炎を以て〉《火炎魔法》バーンブラスト、《特殊スキル》魔術連射マジックリフレイン

 ロドルフの手にある魔法陣から連続で射出される火炎が、敵の体を焦がし、殺す。

 あっという間に連中を倒した三人。

 すぐにその部屋を出て、ハヤトを探す。

「……とは言ったものの手掛かりがないね。」

「いや、待て。あっちの方が騒がしいようだぞ。」

 ズドン……ズドン……とあっちの方から音がする。

 かすかにハヤトの声___みたいなのが響いて聞こえる。

「あっちだ、行こう!!」

 廊下を三人が駆け抜けていく。


時は戻り_____

 バタン!!

 ドアを勢いよく開け、叫ぶ。

「助けに来たよ、ハヤト!!」

 痛々しい痣がいくつも体にみられる。

 相当痛い目に遭っていたんだろう。

「このごみカス共が……」

 そこにいるものすごい威圧感を放つ男が近寄ってきた。

 指をパキパキと鳴らし、近寄ってくる。

「まぁ、一応お客様だ。少し遊んでやるか。」

 それを聞き、構える三人。

「ハヤトをこんな風にして、許さないッ!!」

 ナイフを構え、突進する。

 ひと振り目をよけ、後ろに下がってから、唱えた。

「お前に作法を合わせてやるよ。〈転職・狩人〉」

「!?」

 (ハヤトと同じ力!?)

 と驚く暇もなく___

「《アクションスキル》天穿つ狼爪【改】」

 幻想か現実か、その姿の後ろに巨大な狼の像が結ばれ、その男が投げたナイフとともに一直線に飛んでいく。

 マリシアがその軌道から外れようとしたとき、巨大な狼が吠えた。

「ッ_____!?(体が、動かな……)」

 ナイフはマリシアの腹に刺さり、狼の像に吹き飛ばされる。

 壁にたたきつけられるマリシア。ものも言わず崩れ落ちる。

「マリシア___」

「次はお前か。」

 ロドルフが前を向くともうすぐそこに〈魔術師〉に転職したであろうその男がいた。

「特殊スキr__」

「《特殊スキル》詠唱省略アンスペリング

 彼が唱えたとたん、無数の魔方陣が彼女の周りを囲み、

「ど~ん」

 放出される。

 それは何の魔法があるかさえわからないほど多く、食らったらひとたまりもない。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 ロドルフがその場に倒れこむ。

「これで二人目、と。あーとーは……」

 その目線の先には、キリアがいた。

「ひっ……!?」

「君だけかなぁ!!」

 詠唱省略アンスペリングによって魔法陣が_____

「《神聖魔法》オーヴァー・テンペスト!!!!」

「なッ___!?」

 迅雷が巨大魔法陣から駆け抜ける。

 転移魔法で間一髪避ける。

「ほう、当てるつもりで撃ったが流石は元弟子ってところかね」

「……じじい、生きてたのか、テメェ……」

 気を失いかけていたハヤトが起きる。

「へ、なにこれ」

 と、後ろから背中をつんつんされる。

 振り向いた、そこには…… 

「おひさ、兄貴」

「か、カナメ!?」

 妹、千鳥カナメがいたのだった。


おかえりカナメ。

君は出オチキャラじゃなかったんだね。

次回をお楽しみに!!

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