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転職スキルが割と使える説  作者: 佳川 瑠伽
第一章 ファミリア・ウォーズ
7/16

6. 宿は良きかなとか思ってたらウギャァァ説

遅くなって申し訳ございません。

誤字・脱字などありましたら、ご指摘よろしくお願いいたします。


「お疲れ様でした。報酬金500メタロと交換いたします。どうぞ。」

  集会所のカウンターに金貨がたくさん入った袋が置かれた。

「え……これ全部、俺らのもの……?」

 この数日間、金という概念に一切触れていなかったハヤトと、金というものが、あっても少量という村で生まれたマリシアにとってこの量の金は異次元である。

「おい……二人ともどうしたんだそんな顔して。」

 驚きを隠せない二人の思考が理解できないおそらく都会っ子クールビューティーガールのロドルフが逆にその反応に驚いていった。

 結局、その大金はハヤト、マリシアの二人で二分割することになった。

「なぁ、本当にいいのか?助けてもらったのこっちの方だし……」

「でも本来の目的、ホワイトコバルトを倒したのはお前たちだろう?ならば当然のことさ。」

 申し訳なそうに500メタロを受け取るハヤトに、笑顔で返すロドルフ。

 ……っく……なかなかやるな……

「さぁ、クエストの次は宿だな。こっちだ。」

 ロドルフ導かれるまま、集会所をあとにした。


 住宅街を歩いていくと、よく言うと年季が入っている、悪く言うとボロい宿があった。

「ここだ。さぁ、行こうか。」

 中に入ると、なかなか渋い雰囲気をかもし出したバーのようなところだった。

 こういうところは嫌いじゃない。

「マスター、二人だ。部屋、空いてるか?」

 マスターと呼ばれた老人はグラスを拭きながら、こちらを見て言った。

「ああ、空いとるよ。有り余るほどな。」

 少し皮肉気味に言ったマスターは、深いため息をついた。

 きっとロドルフ以外ほとんど客はいないんだろうな、と思った。

 そんなマスターに、ロドルフがシルバー・ファングの素材を売って手に入れた600メタロのうちの半分、300メタロを手渡した。

「はい、今月も頼むぞ、マスター。」

「いつもすまんなぁ……」

「別にいいってことさ。なんせ私は小さい時から世話になってるわけだからな。」

 どうやら、ここの経営が続いているのもこの収入があってのことらしい。

 部屋に荷物を置き、さっきのバーで食事をとった。

 バーって飲むだけじゃないんだ……

 と、しみじみ実感した。

「つーか、ここの料理うまっ!!なぁマリシ……」

「……すーぴー……むにゃむにゃ」

 気づいたらマリシアが寝ていた。

 それを見て、自分の今日の疲れに気付いた。

 さて、俺も寝るとするか……

「じゃ、御馳走さんした。そろそろ寝ま……」

「ちょっと待って。」

 おや、何だ?

 今夜は寝かさないぞってか?

「ちょっと、外で話さないか。」

 おやおやぁ?

 そうゆう展開ですかねぇ(グヘヘ)

「ん?いいけど?」

「じゃ、外へ。」

 

 つーわけで。


 夜の人気のない場所に連れてこられました。

 さぁ、ついに時は来た!!

「で、何かなロドルフ。」

 そういう展開なのか?そうだろ?

「私には、昔私と同じ魔導士だった親友がいた。」

 ん?そういう系?


「う~ん、あれ、ハヤトは?」

 眠りから覚めたマリシア。

 マスターが言う。

「彼ならロドルフと一緒に出ていったよ。」

「へぇ……そーいえばマスター、さっきロドルフが小さい時から世話になってたと言ってたけど、ロドルフってどんな人なの?」

 唐突に聞いてみる。

 それに対してマスターは、渋い顔をし、思い出すように語り始めた。

「あの子は母親も父親もいなくてね。とある男に頼まれて私が引き取ることにしたんだが、その前は魔導士の女の子の家にいてな。街をふらふら歩いていたところを拾われたそうだ。すぐに二人は仲良くなった。その家は魔術師の家系だったので、ロドルフも魔術師になった。そして、二人で切磋琢磨していくうちに、二人のレベルはかなり上がっていて、二人の使う魔導書も上級になるまでになった。

そんなある日、ロドルフが読んでいた本に書いてあった幻の花を手に入れようと、その子が提案した。

そして森に出かけ____」



「その子を死なせてしまった。」

 そう言い終わると、ロドルフは一息つき、続けた。

「全部私が悪かったんだ……それでそこの家の人たちに『疫病神』って言われ、追い出された。全部私が悪いんだ、当たり前だ。」

 あまりに重い話に、ハヤトは何も返せなかった。

「だから、私はその子を生き返らせなければいけないんだ。それで帳消しになるなんて思ってない。だが私はそうする、そうしなければならないんだッ……!!」

 そうか……とハヤトが声をかけようとした。

「だから、ごめん。」

 

 ゴッ


 という鈍い音がした。

 なんだか生暖かいものが流れている。

 その色から、血であることが理解できた。

「ロド……ルフッ……!?……何……で……?」

「こうするしかなかったんだ。こうするしか。」

 よく見ると腕にバルシマの腕にあった紋章と同じものがあった。

 後ろから声がする。

「大した女だぜ、ロドルフ・ガーバル!!きっと主も喜ぶはずだ。」

「これで契約は成立……だろうな?」

「ああ……【禁術】で女の子を蘇らせろ、だろ?もちろんさ。」

 はは……参ったなこりゃあ……


 

 そこで、俺の意識は途切れた。



「……う~ん?ここは…」

 目が覚めた。

 あたりを見渡す。

 さっきの宿じゃないし、あの村でもない。

 ここは一体……?

「やっと起きたか。」

 この部屋の奥の暗闇から、足音とともに現れたのは……

 よくわからん美青年。

 あれ、服がワイシャツ?

 あと、腕に、あの紋章が刻まれていた。

 でも少し違う。十字架が入っている。

「お前……もしかして〈黙示録協会〉のボスか?」

 そう尋ねると口元をニヤッとあげ、言う。

「いかにも。この俺が〈黙示録協会〉を束ねるボスだ。俺はお前をずっと待ってた。」

 何言ってんだこいつ。

 ずっと待ってた?

「なんで〈黙示録協会〉のボスさまが、こんな転職スキル持ち〈無職〉Lv.1をずっと待ってるんだよ。意味わかんねぇよ。」

 そう言うと、ははは、と笑い始めた。

「何がおかしいんだよ。」

「いやぁ……お前は知らないんだなぁ、と思って。」

 ますますわからん。

 するとボスはコホンと咳払いし、続けた。

「俺は〈黙示録協会〉のボス。本名は千鳥恭介。お前の兄貴だよ。」

 ……。

 ……はぁ!?


これからも頑張りますが、投稿が遅くなると思います。

でも頑張ります!!

兄貴だったんですねアイツ!!

次回をお楽しみに!!

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