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転職スキルが割と使える説  作者: 佳川 瑠伽
第一章 ファミリア・ウォーズ
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2. 始まりが森だとキツイ説

どうも。今回も誤字・脱字ありましたら、ご指摘お願いいたします。


「……とりあえず村or町を探すか。」

 放置され、しばらく呆然としていた隼人がそうつぶやく。

 高い崖を下り、森の中へ歩みを進める。

 歩きながら隼人は考える。

______そういやどうやって転職すんの?

 とりあえず〈スカウトラァー〉を起動させる。

「あ、あんじゃん転職について。」

 便利なもんじゃのう。

 えーと、

〈転職スキルについて〉

・自分もしくは他人をジョブチェンジできる。ジョブチェンジをするときは「〈転職・○○(なりたい職業)〉」と宣言すればその職業になれる。


 ……ふぉぉおおおおおお!!!

 

 簡単に出来ていいじゃないか!!

 これからモンスターがいる疑惑の森に突入するわけだし。

 軽く転職してくか!!

「う~ん、そうじゃの~……じゃ、〈転職・賢者〉!!!」

 ドラ○エにおいて、呪文を使う上級職業である〈賢者〉。剣を使ってバッサバッサ無双するのもいいんだけど、呪文撃って一掃のほうがいい気がする。

 さぁ、来い!来い!


 ……


 ……あれ?

 おっかしいぞ~?

 念のためもう一度〈転職スキルについて〉を見る。


※注意

・転職できる職業は、なったことがある、又は自分が見た人の職業のみになります。ご了承ください。

・初めて就く職業はLv.1からスタートになります。


 な、何ぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい!?


 ば……馬鹿な……

 いや、見るだけで就ける職業が増えるのはフツーに強いんだが、今の状況においては全く役に立たない。なんせ森の中だし、就いたことのある職業は〈無職〉だけだし……っていうか無職って就いた判定なの?

「っとそんなこと考えている場合じゃないな……まぁ村か町があれば職業に就いている人だらけだろうし、とりあえず進むしかないッ!」

 村を見つけるまでモンスターに出会わないようにすればいいだけだし。

 絶対無理なことを自分に言い聞かせて、歩みを進める。


__森の中。


「ぎゃああああああああああ!!!!こっち来んなぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」

「ギユピィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!」


 そらこうなるわな。

 

 いや、知ってた、知ってたよ?こうなることぐらい。

 森の中に入った瞬間にモンスターと遭遇とか……

 笑うしかねぇな……ハハ……

「ま、まだ死んでたまるかあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 地面の砂をモンスターに投げ、目を眩ます。

「ギ……ギュピィィィ!?」

「よし、今だ!」

 なにがあるかも知らぬ方向へと駆け出す。

 モンスターに殺されないように。


_______


______あれからどれくらい歩いただろう。


 もうすっかり日も暮れて、よく目を凝らさないと周りが見えないほど暗くなっていた。 

 ずっと逃げる、逃げる、逃げる、だったので、身も心もクタクタだった。腹も減っている。思い出せば今日、昼飯も食ってなかった。

 

 何か、食いものは無いのか。


 そう思い、周りを見渡すとなんだか明るい場所があった。

 近づいてみると、そこには運よくたき火があった。しかも焼き魚もあった。

「……へへ……ら……ラッキー……」

 疲れながらも近づき、焼き魚を必死にほおばる。

 味はともかく腹にはたまる。

 たき火も温まる。

 今日はここで一夜を明かそうかな……

 

 そう思い始めた、その時。


「グ……グギャァァァァァァァァアアア!!!!!!!」

 モンスター達が現れた。(多分俺らの言うところのゴブリン)

 おそらく、このたき火と焼き魚は彼らが作ったのだろう。

 かなり怒っているようだ。

「グギグギグギィィィィィィイイ!!!」

「マジか……畜生……」

 食いかけの焼き魚を捨て、駆け出す。


____意識が飛ぶ。


「う……うう……こ、ここは……」

 目を覚ますと、木陰にいた。

 走っていた時の記憶がない。

 疲れていたのだろうか。

「……まぁ、また今日も探すか。」

 疲れが取れないまま進み始める。


昼。


 昨日と一緒だ。

 逃げる、逃げる、の繰り返し。

 当然、村も町も見つからない。


夜。


 昨日とは別のたき火を見つけた。

 焼き魚もある。

 空腹のあまり考えるのをやめ、そこに近づく。

 だがやはりゴブリンがいる。

「グギグギグギィィィィィィイイ!!!!!!!」

「く……くそがッ」

 逃げ場がなかったので、近くにあった川に身を投げる。


 意識が戻った時には岸辺についていた。

「早く……早く食いもの探さねえと……」

 また、歩き出す。


 気付けば朝になっていた。

「腹……減ったなぁ……」

 視界がゆがむ。

「へへ……まいったな……」

 そう言い、その場に倒れた。


「ん?人が倒れてる?」




最後のセリフを言ったのは誰だ!?

次回をお楽しみに!

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