12. 〈聖者〉って名乗るほどのことはあるぞ!!説
申し訳ありません。投稿が遅れてしまいました。
試験あったんで勘弁してくださいぃ……
……はい!!ではご堪能あれぇ!!
「ここが、フラメル研究所かぁ……でかいけどボロいなぁ。」
「しばらく使われてなかったからのぉ。だがやはり、少し手入れをした跡がある。しかも最近じゃ。ここにいる可能性は大じゃな」
マーリンが門に手をかざす。
すると手がかざされたところの空間がねじ曲がり、空間に穴が開いた。
「中が迷路みたいなんで研究室までショートカットじゃ。」
「「「便利だなぁ~」」」
もう何でもありのマーリンに三人はそうつぶやいた。
in 研究室
「おじゃましまーす……誰もいない感じだぞ。」
入るなりロドルフがそう言う。
まさにそこはもぬけの殻といったところで、人の気配もない。
そこら中に書類がばらまかれ、掃除はされていないことが訊かずともわかるほど汚かった。
「この部屋、こんな広いのにもったいないなぁ……掃除したらいいのに。」
「そう言うなマリシア。ヤツはそういうやつなんじゃ。」
と、この部屋の汚さに一言コメントを付けていると、遠くから足音が聞こえてきた。
コツ、コツ、コツ……
「私の研究所に勝手に侵入するとはどういうことだね、諸君。不法侵入だぞ。」
部屋の奥から男が話し始める。
そして___
「全員回避ィ!!」
「「「えっ」」」
刹那、巨大な剣が(刃渡り30メートルくらいありそう)がその男の手から現れ、この部屋を貫通する。
「……ほう、全員死なず、か。」
だがLv.100に達している彼女らには当たらなかった。
「危なかったぁ……ぎりぎりだったよ。」
「これが〈聖者〉の力、か。やはり強力だな。」
「ね。」
剣をよけたマリシア、ロドルフ、キリアが言う。
「Lv.100にした理由の一つじゃよ。こいつら狂っとるからな。……おい、ずいぶんな御挨拶じゃのぉニコラス!!」
「……おっと、マーリン爺さんではないか。何年ぶりだね。」
「覚えとらん。」
「お前らもお分かりのように、こいつこそが〈聖者〉の一人、〈錬金術師〉のニコラス・フラメルじゃ。」
マーリンが紹介する。
ニコラスの風貌は、髪はボサボサで服も汚い、とても聖なる人とは思えないようなオッサン、といったように感じる。
「紹介していただいたニコラスだ。お前たちの要件はある程度理解した。まぁ、協力してやらんでもない。」
「え、ホントですk____」
「ただ」
ニコラスがキリアの言葉を遮る。
「お前たちの実力を見てからだ。話はそれから。我が力を預けるだけの器があるか、試させてもらう。」
やっぱそうなるよね。
三人が同時にそう思った。
「というわけで戦闘開始だ。」
手を上にかざす。
すると魔法陣が複数現れ、鉄の塊、巨大な剣、etc.……が錬金される。
そして、降り注ぐ。
ドドドドドドドドドドドドドド……
「……まぁ、この程度で死なれたら困る。」
その背後にはマリシア。
「《アクションスキル》バックハント・ストライク……もはやこのスキルで撃った矢の速さは音速に近いくらいなのに……」
マリシアによって撃った矢は地面から真上に錬成された剣によってはじかれた。
「ため息ついてる暇あるのか?」
全面、剣に囲まれる。
「《アクションスキル》狩人の舞【銀狼】」
剣を破壊しながら退路を開く。
「〈さし穿て・迅雷の弾丸・轟かせ給う・雷神の鼓動によりて〉《雷電魔法》ライトニングセイバー!!!」
そのすきを見て、とロドルフが迅雷の弾丸を放出するも、
「遅い」
無論、巨大な剣を錬成し防がれる。
勝ち筋などないのでは、と諦めかけた。
が。
「〈マーリンタイム〉、発動じゃぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」
マーリンが参戦する。
「俺様も混ざっていいんだよなぁニコラス!!」
〈マーリンタイム〉によって年齢が若くなったマーリンが口元をニヤッとさせ言った。
「ああ、いいとも爺さん。体の方がどうなっても知らんがな」
「言ってろ若憎」
そして目線を三人の方に向け、
「この馬鹿垂れどもぉ!!自分たちの戦略が通用しないからってあきらめてんじゃねぇ!!次の手を考えろ!!それじゃあLv.100でも前のお前らと同じだろうがッ!!」
一喝する。
そしてニコラスに立ち向かう。
「最初から飛ばしてくぞぉ!!!ヒヤッハァァァァアアアアアア!!!」
《特殊スキル》詠唱省略で魔法陣を量産し、無尽蔵の剣に対抗している。
その様はもう何が起きているかすらわからないレベル。
これが、〈聖者〉の闘い。
実力の差に呆然とする三人。
三人の気持ちはたった一つ。
悔しい。
一人は、村を自分一人で守れなかったこと。
一人は、ダンジョンで友を死なせてしまったこと。
一人は、自分の弱さゆえ死んでしまい、共に無茶をさせたこと。
Lv.100になっても、変わらないのか。
自分たちの力はこの程度なのか。
また、同じ過ちを繰り返すのか。
いや、違う。
もうあの頃の自分ではないのだ。
もう二度と、あんなことを繰り返してたまるものか。
また同じことを繰り返してしまえば、
「「「 もう二度と、希望なんて見えなくなってしまうから!!! 」」」
マリシアが駆け出す。
ナイフを高々と上げる。
そこに魔術連射でライトニングセイバーを何発も打ち込み、キリアの《付与魔法》によってナイフのまとわせ、追加で全ステータスを強化する《付与魔法》オールブースターでマリシアの体を強化する。
そしてマリシアの《アクションスキル》狩人の舞【銀狼】+バックハント・ストライクで超高速で剣を破壊しつつニコラスの背後に回る。
そして、さっきのナイフを弓にかけ、
「《アクションスキル》トライ・シュート」
三つのナイフへと変え、放つ。
「「「 合体技、〈ドラゴン・スラスト・サンダーボルト〉ッ!!!! 」」」
三人の渾身の合体技は防御用に錬成された剣を破壊し、ニコラスに直撃する。
「ぐああああああああああああ!!!」
吹き飛び、壁に突撃する。
「や、やった」
「いや、待て。まだだ。」
そこにはむくっと立ち上がったニコラスがいた。
「うそ……でしょ……」
「いい、いいよお前ら。お前らなら……」
そして、手に赤い水晶石を錬成する。
その水晶は、赤い光を放っている。
それはもう、禍々しい光だ。
「こいつの実験台になる……資格がある」
三人の存在感がなかったので、それを補うって感じで書きました。
〈聖者〉の強さ、伝わりますかね。
文章力無くてすみません。
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賢者の石の力とはいかに!!
次回もお楽しみに!!