トラベリング3
「ここにきて、なんとか魔術が理解できてきた気がするわ。」
作者はそう言って嬉しそうに渡った。私は黙って紅茶を淹れる。本日はチョコレート風味のフレイバードティーを。作者は続けた。
「まあ、紅茶をどうぞ。」
私は笑った。何が声から始まるとしても、私は作者について行くと決めたのです。
「ありがとう。はぁ。ここに来て、やっとゲーム風味の魔術について掴んだ気がするわ。時影、私はここで大きな夢を見るわ。
私は金になるストーリーとキャラクターを手に入れて、そして、原稿料でイギリスに取材にゆくわ!
そして、小さな夢は、味噌カツと味噌おでんを名古屋で食べるの!原稿料で稼いだ金で。」
作者は悠然と微笑んだ。
「はい。お手伝いします。」
私は嬉しくなる。何にしても、物語の連載を諦めない限り、私は作者のそばにいられるのですから。
「え?文句を言うんじゃないの?」
私の達観とした微笑を見て、作者は驚いた。
「いいえ。なぜ、私が貴女の夢を止める必要があるのでしょう?」
そう、私が1番恐ろしいのは、全てを諦めて、私を忘れてしまう事。
「そう?そんなもの???まあ、いいわ。とにかく、収益化している作品で、こう宣言すると、この空間には魔法がかかるのよ。普通はこんな宣言は嫌らしい感じがするんだけれど、苦節4年くらいの底辺生活で私が何をしようとそうそう金にならない事は証明したから、できる事なんだわ。」
作者は輝くような笑顔で天井を見る。
「なぜに自慢げなのですか?」
「自慢なんてしてないわよ。もう、本当に、本当にこの数年は辛かったわ。小学生の時に拾ったジュースの瓶の方が高いとか、本当に泣きそうになったもん。でも、今は、それもこの作品の序章だっんじゃないかって思えるの。
とにかく、これで、この本は私の願いを叶える力を得ることが出来たんだわ。そして、読み終わるまでに、何かを得られるか、否か、これで私だけの魔法の物語を紡ぐ設定を作り上げられたわ。
ああ、よかった。これで、今回は、なんか結末に悩む事はないわね(T_T)
そして、ちゃんと完結ボタンを押せるはずだわ。さ、始めよう。」
作者は少し涙目でそういうと、話を始めた。
『アブラハムの大冒険〜これからエジプトに行ってチートマジシャンとしてスローライフを楽しみたい』
という話を『アブラメリンの書』をベースに考えるとして、キャラクターについて作者が説明を始める。
主人公は アブラハム・ヴォルムス
末息子 ラメク
父 シモン
旅の友 サミュエル
なんかマギ アブラメリン
「ねえ、ここまで書いていて、なんだかラノベの上流の名前の付け方みたいだと思わない?」
作者は私を見る。
「ふふ。確かに、アブラメリン以外は全て聖書に登場する名前ですからね。」
「うん。でも、アブラメリンはネットで検索しても、ほぼ、ラノベとかゲームの事ばかり出てくるんだよね。これだけオリジナルな感じがするんだよ。
100年以上、本が出てから名前が広がったのに。よ。」
作者はなんだかドヤ顔で私を見ます。
「まあ、小説や漫画、ゲームのキャラクターは検索が出てきますけれど。」
私は揶揄うように作者を見た。
「そうね。でも、この名前は普通の名前ではないってことよ。ついでに、本編では『ABRAMELIN』表記と『Abra-Melin』表記があるのよ。で、-の表記は名前の意味の複合を表すらしいの。メイザースはなんで、途中からアブラメリンをアブラ-メリンにしたのかしら?」
作者はそい言って魚を始めとした日本の『アブラ』の情報に困惑していた。




