表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法の本を手にしたら  作者: ふりまじん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/36

チャプター


作者は本を見つめていたが、少しして私を見た。

「本当に面白いわね。私、文字が読めないと本なんて読めないんだと思ったわ。」

「それが普通ではないのでしょうか?」

「そう思うでしょ?でも、読むって、文字をそのまま読むだけではないのね。例えば、この章ごとの解説。

一章、一章に細かい説明を書いてあるんだけれど、見てよ。あとの方は大して書いてないのよ。

なんか、原稿を書き終わって、最後の解説に力が入ってるメイザースが見えるようじゃない?そこから、急かされて慌てて短くまとめる様子も。」

作者は嬉しそうに笑った。

「確かに、初めの方が説明が多いみたいですね。」

私も本を見た。確かに、長い文章があとの方では短くはなっています。

「そうでしょ?なんか、文字が読めないと、今まで観察してなかった事が見えてくるのね。

そして、何度も日本語訳を見ていると、なんだか英語が読めてる気がするのよ!!」

作者は嬉しそうです。私はこんな可愛らしい作者の笑顔が大好きなのです。

「よかったですね。」

思わず、抱きしめたくなるなんて、それを言ったら嫌われるのでしょうね。言えません。

「うん!なんかね、少女時代に読んだファンタジーを思い出すの。ほら、村娘として育てられたお姫様が古代文字を読めたりするやつ。あれ、どんな感じなのかって思っていたけれど、今、それを実感してる感じなのっ。」

作者は嬉しそうです。

「ふふ。そのような物語がありましたね。」

ああ、そういった、可愛らしい物語を、私も作者と考えたいのです。少年と姫、宝物と悪者。そして、恋。

なんで、この様な冴えない話を解説する事になるのでしょうか。

「どうしたの?」

作者が聞いていました。

「いいえ。なんでも…」私はそういって、それから、思い切って聞いてみました。「お姫様の登場するファンタジーを書いてみたいと思わないのですか?」

私の質問に作者はあからさまに嫌な顔になる。

「は、ははは。書いてるよ。可愛い、剛がTSしたお姫様のお話。」

作者は暗い顔で天井を見た。いけません。他の連載のことなんて考えさせたら、また、私は置いてゆかれてしまいます。

「ええと。コーヒーのおかわりはいかがですか?」




「そうね、わかるわよ。こんな魔術の本を書いても人気にはなりそうもないもんね。でも、それは素人考えよ。ほら、見てよ。この長ーい解説コメントの章。アブラメリンとアブラハムのお話なんだよ。

これ、何か面白そうだと思うんだ。そして、メイザースとクロウリーはこの本に何かを感じて夢中になったんだよね?何か面白い話ができるかもしれないわ。」

作者はそい売って笑った。

「そうですね。では、そろそろ、次を読みましょうか。」

私は作者にそういった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ