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一般生徒Aの俺が学園のお嬢様達から好かれている。何で?  作者:


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第28話 溝口の葛藤と竹之内さんの決意

「という事で本日はよろしくお願い致しますね」


 そう言い残して教室に戻っていってしまった。俺はどうしたもんかと立っていると背中がばしーんと叩かれる。これ既視感あるなと思い後ろを振り返ると予想通り、溝口が立っていた。


「お前、また聞いてたのかよ」


「そう、悪い?」


 こいつ、悪びれもせずに……。深い溜息をつく。人の話をコソコソ聞いて良い訳無いだろうに。


「お前、俺の事そんなに気になるのか?」


 俺はニヤニヤと冗談を言う。こんな事されているんだ、ちょっとくらいからかったっていいだろ。まあ、そんな訳ないでしょと嫌な顔されるに決まってるが。


「は、はあ?そんな訳無いじゃん」


 溝口は顔を赤くして否定する。ちょっと思った感じと違うがまあいいや。俺は溝口を放っておいて教室に戻ろうとする。すると溝口は俺の腕を思い切り引っ張ってきた。


「痛いって、まだ何かあるのか?」


「プラネタリウム本当に行くの?」


「え?そりゃ俺は基本暇だからな」


 溝口は不安そうな顔をしている。そりゃ誘われて断る理由無いんだから行くに決まってるだろうに。俺は首を傾げる。


「そういう事じゃなくてさ……」


 溝口は何か言いたそうにモジモジしている。何かコイツ、たまに滅茶苦茶歯切れが悪くなるよな。何と言おうか悩んでいるようなので大人しく待つ。


「プラネタリウムに男女二人ってデートじゃん!!」


「ええ、そういう訳じゃないだろ。前みたいに行ったことのない場所に行ってみたいだけだろ?」


「それもそうなんだけどさ〜」


 溝口はうおーと悶えながら頭を抱えている。話の流れをくむと俺と竹之内さんに行ってほしくないってことか?何で?


「もしかしてお前も行きたいの?」


「いや、そうじゃなくて。あんた本気で言ってんの?」


 溝口は俺の顔を見てジトッと疑いの目を向けてくる。一体全体何なんだ。溝口は俺の顔を見て「こいつ、マジか……」と呟く。そう思うなら何が起きているか教えてくれ。


「アンタ、いつか背中刺されると思うよ」


「急に殺害予告止めてくれない?」


 俺の背中を刺す犯人、絶対お前じゃん。ていうかこの話いつまでするんだよ。一時間目始まっちゃうぞ。


「で一体お前は何を言いたいんだよ」


「〜〜、今日行ってもいいけど。私に埋め合わせしなさいよ!!」


「溝口にもどっか連れて行けって事か?分かったよ」


 溝口は「言質取ったからね」と言い俺に指を指してさっさと教室に戻っていった。変なやつだな。


 その後、授業中も溝口の睨むような視線に耐えて放課後になった。竹之内さんと以前連絡先を交換していたのでメッセージを送り合い、指定されたプラネタリウムの現地待ち合わせにした。


「じゃあな。溝口」


「リア充。滅びよ」


 これも何か既視感あるな。溝口は俺を睨みながら部活に向かうのか荷物を持って教室を出ていった。さて、俺も行かなきゃだな。俺は学校を後にして指定された場所へと向かう。もう五月にだからか暑くなってきたな。


 その場所は電車で何駅か行った場所にあった。竹之内さんは電車を使うくらいなら家のものに車出させますとなんとか言っていた。でもそんな事の為に仕事の邪魔をして面倒をさせる訳にも行かないでしょと説得して電車移動にした。あれ、でも竹之内さん電車に上手く乗れるのだろうかと心配になってきた。


 だが、まあもしかしたら上手く来ているのかも知れないと思って現地へ行くと先に竹之内さんは待っていた。


「あっ、戸松君!!」


「早いね。俺もすぐ電車に乗ってきたんだけど」


「ああ、タクシーを使いましたので」


 いや、それなら俺も一緒に乗っても良かったなと思った。何人乗っても値段変わらんし。まあ、そんな事を考えても仕方がないと思って竹之内さんを見る。


 いつも華やかな印象と違って淡く儚げな雰囲気で俺は思わずドキッとしてしまう。いつもと様子が違う?


「竹之内さん、どうしたの?」


 俺は心配になって問いかける。体調でも悪かったら大変だ。


「い、いえ、今日は自分の気持ちに向き合うって考えたからか緊張してしまって……」


 俺は脳内ではてなマークが浮かぶ。どういう事なんだろう。自分の気持ちに向き合うって何の話をしているんだ?


「そ、そうなんだ。無理だったらまた今度でも大丈夫だよ?」


「それは嫌です!!ドキドキしているんですけど今日一日楽しみにしていたので」


 今までにない竹之内さんの迫力に俺は思わずビックリしてしまう。そうなんだ。確かにプラネタリウムって俺から言ったわけじゃなくて竹之内さんからだし。多分色々調べて自分で行きたいって強く思ったから俺を誘ってくれたんだろうな。


「分かった。俺もプラネタリウムって久しぶりだし楽しみだ」


「はい!!」


 竹之内さんは「さあ、行きましょう」と言って俺の手を握って引っ張っていく。

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