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侵略巨兵アルティマ・ネクサス・ギガント

「似てる……俺達の世界に……」

『どこの世界も東京は、こんな感じだ』

 俺の感想に後方支援要員が答える。

 どうやら、俺は……この世界の東京の皇居の辺りに出現したらしい。

 一見……平和に見える。

 だが、ここは、俺達の世界に「災獣」を送り込んだ者達に屈服した世界。

 ()()()()()()辿()()()()()()()()()の姿……と呼べるかも知れない。

 その時、俺が乗っているアルティマ・ネクサス・ギガントどころか……かつての愛機であるアルティマ・ネクサスより更に小さい巨兵達が、いくつも姿を現わした。

 俺と新しい相棒であるアルティマ・ネクサス・ギガントは、早速「敵」と認識されたようだ。

 どこか、アルティマ・ネクサスやギガントに似ているが……エネルギー源である「コア」が存在しない。

 どうやら、全く別種のエネルギーにより駆動しているらしい。

 そいつらは、両手に持った銃でギガントを攻撃……だが、所詮は豆鉄砲だ。

「ギガント・フレア、ロック解除」

『解除しました。発射可能まで、あと5±0.5秒です』

 生成AIの応答音声。

 HMDには、外の光景に重なるように最終兵器「ギガント・フレア」の発射準備のログが表示されている。

 今の所、問題は無いようだ……。

 そして、敵の小型ロボット達の銃も、ギガントには未だ効いていない。

「ギガント・フレア・ストームっ‼」

 そして、ギガントは回転しながら、最終兵器を発射。

 かつての愛機(あいぼう)とエネルギー源は同じだが、個数は3個。

 超大型災獣さえ、一発で消し炭に変える威力の……更に約3倍。

 敵ロボットどころか……この世界の千代田区のほぼ全域が、気付いた時には焼け野原と化していた。

 そして、世界の主要国の首都に向った仲間達も、今頃は……。

 ひょっとしたら、この世界にも罪も無い者も居たのかも知れない。

 だが……この世界は、俺達の世界に災獣達を送り込んでいた中継地点だ。

 この世界を焼き尽せば……俺達の世界は救われる……少なくとも時間稼ぎぐらいは出来る。

 戦いは……これからだ。

 ひょっとしたら、俺だって、いつか……PTSDとやらに悩まされる日が来るかも知れない。

 この世界の一般市民の亡霊に、地獄に引きずり込まれる悪夢を見る夜を迎えるかも知れない。

 だが……国に身も()も捧げるとは、そういう事だ。

 俺達の心が壊れる位で、俺達が生まれた国と世界が救われるなら……安い対価(モノ)だ。

 たとえ……それが……俺達を石もて追った国と世界だろうと……軍人である以上、俺は、俺の護るべきモノを護ってみせる。地獄に堕ちる結果になろうともだ。


「き……貴様……私の部下に何をやらせたッ⁉」

 信じたくは無かった。

 気付きたくは無かった。

 自分達が護っていた国と世界から石もて追われた私と部下達の最後の味方……そう思っていた者達が……実は……。

 心のどこかで、薄々は気付いていたのかも知れない。

 ただ、確かめるのが怖かった……そして、私の最悪の予想が当っていれば……。

「そうだ……君の最悪の予想通りだよ……多分だがね。君が気付いたタイミングも、予想の±1分以内、って所だな」

 何故か……「協力者」だと思っていた者達のリーダーの声は……。

 哀しみ?

 いや……何かが違う……。

 もっと深く暗い感情……。泣き叫ぶ気力さえ失ったかのような……。

 だが……何故だ……? 何故、私達を罠にハメた男の声から……()()を感じたのだ?

「で……では……やはり……この世界は……」

「そうだ……昔話をしよう。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()? 弟が十手先まで読めるようになった頃、君は五手先まで読めれば御の字……そんな所だっただろ?」

「な……?」

 い……言われてみれば……そうだ……。だが……何故……?

「マヌケが……これで……何人目だ?」

 奴は……吐き捨てるように言った。

「お前もか?……いや、人の事を、とやかく、言う資格は無いが……我々の全員が……今度こそはと思っていたのに……」

 奴は仮面を構成する部品を少しづつ外し……口元の部品を外した時、声が変った。

 どうやら、今までは……何らかの変性をさせた声だったらしいが……どこかで聞き覚えが有る……。

「君は……とっくに、詰んでいたのに、それに気付かず、勝負を続けていたんだよ。負けに気付いて、さっさと投了していれば……こんな事態だけは避けられただろうに……」

 奴が素顔の全てを晒した時……多分、私は惚けたような表情になっていたのだろう。

 そして……混乱。

 泣き叫ぶ……あるいは、暴れ出す方法さえ思い出せぬほどの……混乱。

 脳内はホワイト・ノイズだけになり……。

 どれほどの時間が過ぎたのか……ようやく……私は……自分が……いや、()()が何をやってしまったのかを理解した。

「お前は地獄に堕ちた。最早、選べる選択肢は2つに1つだ。罪人として業火に焼かれるか……悪魔と化して、1人でも多くの者達を地獄に堕とし続けるか」

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