0.5日目
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安房祐輔は高校2年生。色々な意味でスペシャル「極めて重要な三連休」を過ごしている。昨日は一息つくことができた祐輔だが...
※詳しくはプロローグと0日目をご覧ください。
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「ふぁあああ」
日差しが眩しい。見慣れた天井を見て安心する。
時計を見ると8時。休日にしては早く起きたものだ。(いつもは9時10時ぐらいだ。)
土曜日だが、今日は両親も弟もいない_____
なぜって弟の運動会だからだ。まあ中学校の運動会なんて、という偏見で弟には悪いが、僕は行かない。その上大事なことができたので都合がいい。
目覚めのコーヒーを飲み、僕は大事な読書の続きをすることにする。
1時間して、借りてきていた本を読み終えた。
頼りになる友達に
「異世界に行く時何がいるか教えて」
とLINEで聞いておいた。なかなか返ってこない。まあ彼も彼で忙しいのだろう。何かしながら待つか。
図書館へ返しに・借りに行く。
こんなふうに猶予を与えてくれるものないなあ、
突然だから面白いのか、と心の中で考える。
図書館からの帰りに本屋で漫画も買っておいた。
「ただいま」
誰もいない家に声をかける。この家ともあと3日か。僕がいた証は無くなるのだろうか。なんで猶予なんて、胸が苦しいだけじゃないか。ああ、この漫画みたいに楽しければいいな。
色々な思いが胸をよぎる。そして、決めた。
もう何も考えずに後の地球生活を送るって。
昼ごはんを放り出し、僕は、僕が好きなハンバーガーチェーン店に行くことにした。
決めたら案外心が軽くなる。さっき吸ったはずの空気も美味しく思える。
あと3日しかないわけじゃない。
あと3日もあるんだ。
0.5日目、僕は全てに感謝した。僕は自由だ。
スマホを確認するとさっきの返事がきていた。
「えっ、どうしたの?異世界転生でもしたいのwww。」
聞く相手を間違えた。厨二病のやつに聞いても仕方がなかった。
13時、これからが一日での中盤戦というところ、なんだか昨日の余韻のせいか、眠たくなってきたので意のまま寝ることにした。
1日目、と一気に公開できれば...と思っていましたが、日程的に前半後半に分けることになりました。
後半では祐輔が「半日をこれ以上有意義な過ごし方はないだろう」と考える半日の過ごし方を伝授します。
1日目後半へ
to be continued.