はじまり
私の名前は金城黄金
中小企業に勤めるどこにでもいるような経理の人間だ。
「今日は仕事も早く終わって終電で帰れたぞ。家でアニメ見て寝れるとか……幸せかよ」
周りから見ればブラック企業というらしく、終電は当たり前で忙しい時期は会社に泊まることもある。
入社当初からそのような状況だったので、感覚がマヒしているのか家に帰れるだけで幸せを感じる社畜だ。
経理志望で入社し、仕事自体は嫌いでもなかったので現状にそこまで不満を持っていなかった。
「アニメを見る時間が減ったのが難点だけどね」
唯一の趣味はアニメやゲームといった平凡なオタクだ。
もちろん彼女なんて作っている時間もない。
「あれ? いつも終電だけど誰かいるのに誰もいないな」
いつもならちらほら死にそうな顔をした人たちがいるはずなのに今日は車輛に誰も乗っていない。
-------ブツン-----
「え?」
突然車内が真っ暗になった。
「暗くなったけど止まってないぞどうなってるんだ?」
停電かと思ったけど電車は止まっていない。
ふと前方の車両の方を見ると連結部の扉が黒い扉に様変わりしている。
「なんだこれ? もしかして異世界の扉とかじゃないよな」
「さすがにアニメの見すぎだと思うけどてかこれもしかして夢? 寝落ちしたか?」
私自身異世界ものは大好きで、いつも仕事中に異世界に飛ばないかといつも夢想している。
「これはいくしかないでしょ」
「うーん呪文とかあるのか? とりあえず触ってみるか」
触れたとたん扉が光を放ち開きだした。
「うおっ眩しい」
「しかも吸い込まれる」
????森
「うーん」
目を開けるとそこは……森でした。
「これはもしかすると異世界ってやつですか?」
「ここから始まる主人公生活の幕開けってことかな?」
「とりあえずチートとか魔法とかスキルがないかやってみよう」
とりあえず思いつく限りの呪文を唱えてみる。
「火よ! 水よ! 風よ! 召喚 サーチ ソード スキル いでよ!」
シーン
「よし魔法は多分使えないな装備はどうかな」
武器:なし
装備品:スーツ 革靴
アクセサリ:ネクタイ 鞄
「うん こんな感じじゃないかな?」
「ってただのサラリーマンと変わらないじゃんかよーーーーーーーー!」
ここから始まる異世界物語俺の人生どうなっちゃうの???
初投稿です。
お読みいただきありがとうございました。
投稿ペース等わかりませんが少しずつでも書いていこうと思っていますのでよろしくお願い致します。
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