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〇〇を贈ります

オレンジデーには愛を(下心も)込めて〇〇を贈ります

作者: 颯樹

突発的に思いついた、拙作の佐藤さんご夫婦がまだ二人で生活していた頃の話です。

あの頃から実は色々とやっていた夫氏。

ゆるーく楽しんで頂けたら幸いです。

仕事から帰ると、家の中は真っ暗で俺は自分の予想が当たったことを知る。

持っていた荷物をキッチンに置くと、そっと寝室のドアを開けた。


げほっ、げほごほっ


痰の絡んだ大きな咳が寝室に響く。

苦しそうに背中を丸める妻の背中を擦った。


「…おかえり。それから、ありがとう」


咳が落ち着いた頃、ガサガサに掠れた声が落ちる。

項に張りついた髪の毛が妙に艶かしくて、目を反らしながら背中から手を離す。


「飯、食えそうか? 無理ならせめてゼリーだけでも食っとけ。薬、飲むんだろ?」

「うん、ゼリーなら食べられそう」

「あぁ、持ってくるから。そのままで待ってろよ」


ベッドから体を起こそうとする妻を制して、寝室からキッチンへと歩く。

買ってきたばかりのオレンジゼリーにどんな意味があるのか、きっと妻は知らないだろう。

風邪が治ったら、教えてやるか。

オレンジゼリーとスプーンを持って寝室へと戻る俺は、想像していた。今日この日に、オレンジゼリーがどういう意味を持つのかを知った妻のリアクションを。

そして、俺の想像通りのリアクションを返してきた妻に思わず笑いが溢れてしまったのは、数日後の話。

お読み下さり、ありがとうございました。

尚、今年のオレンジデーは本日なんだとか。なんとか本日中にアップ出来て良かったです。

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