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師匠は異世界知識本!?  作者: 消しゴムシール
第1章 始まりの村 出逢い編
9/40

第8話:盤上の天才軍師。

春先の風当たりが冷たい。

レイザーがチキチキレッドの不敏さを感じている中、森の入口に到着した。


「さて、オリジンさん。この森にいるモンスターって何ですか?」

ファルトはオリジンに聞くと意外な返事が返ってきた。


『ホッホッホッ。ファルト君。ワシは少しお主達を試さしてもらうぞい。

ワシは今からただの本(・・・・)なる。

ワシの知識は弱い者には不要じゃ。お主達で素材を見つけ聖音の祈りを完成を目指すのじゃ。」


ファルトがフゥとため息が漏れたがレイザーが答えた。


「カッカッカッ!それでいい!ホイホイ頼っちゃ歯応えがねぇ。なあファルトよぉ。」


「…だな。よし!各自モンスターの名前、種類、戦闘時の攻撃、どのアイテムをドロップするか確認する事。

ハイボイスベアに関して遭遇次第優先して撃破する。」


ファルトは以前オンラインゲームで培った経験生かし皆に指示を送る。


次にトールが隊列を指示した。


『次にぃ~前をレイザーでぇ、右左をボクぅとシャルロット、後ろはねぇ~ファルトが警戒してねぇ。』


皆が納得し森の中に入って行った。


森の中はまさに多反響だらけ右向けば奇声、

左に向けば罵声の中突然現れるモンスター。

3人は神経を集中させながらモンスターを撃退していた。


中でもシャルロットは役に立つ。

四方八方に反響する森に慣れたのかリラックスしている。


戦闘でもファルトとに負けない剣術、レイザー同様のしなやかな柔軟性があり2人は感心していた。


耐久研磨師の研磨で切れ味や攻撃力も落とさず戦闘ができている。シャルロット様々である。


「大体の素材が取れぇたな。あたぁ奴だけか?」


「そうだな。アイテムチェックしたら六種類の内、五種類集まった。」


モンスターからアイテムをドロップするとアイテム表に説明欄が記述される。


「ハープ蝶の羽、ヴァイオリンスネークの皮、トランペット犬の骨、ドラムバクの爪、フルートアルマジロの歯が素材ねって…

こんなので作れるの?」


『今言ったぁ~モンスター以外はねぇ。楽器の名前(・・・・・)がぁ無いよ。』


「そろそろ現れても…んっ、少し静かすぎないか?」


皆の前からズン、ズンと踏み締める音が聞こえる。

「よぉやく奴さんが現れたぁな。」


全身濃いミドリの毛皮に四つん這いでも2メートルはある熊が現れた。


トール達を見るや否や勢い良く肺に空気を送り大声で威嚇した。


「スゥゥゥ…ぐわあああぁぁぁ!!!!!!」


4人はたまらず耳を塞いだ。正に大音響偽りなし。


「くっ!」


「ちっ、耳が!」


「な…に今の」


『耳いたぁい。』


ハイボイスベアはもう一度ど肺に空気を送る瞬間、ファルトの抜刀が顔面にヒット。

するとハイボイスベアは大声を中断され、睨み付ける。


「よし!レイザー、シャルロット囲め!」


さらに剣で斬り裂き、左右にレイザーとシャルロットが反撃した。


「お返しだぁ。オラオラオラオラッ!だりあぁぁ!!」


「私だってぇぇぇ!はぁあ!」


ハイボイスベアの腹に拳と剣の突きの応酬が血塗れにしていく。


「ぐわあああ!!」

雄叫びが上がり、左右に振った爪を3人が回避した。ハイボイスベアはまだ余力あるように低く声を出す。


「ちっ、タフだぁな!どうするよぉ?」


「ああ。また大声されると動作が鈍る。」


(ホッホッホッ。さてさてどうするかのぉ。ムッ、)


魔法で全体的に見ていたオリジンがトールを見た。目を閉じ何か(・・・)を考えている。


トールの中にカチリと何か一致する。目を開け3人に声をかけた。


『見えたよぉ~。ボクとシャルロットはねぇ、注意を引くね。

ファルトはねぇ背後からのぉ一撃後、横に逃げて。

その後レイザーがねぇ~お腹に技を。

大声のぉ動作したら4人でぇアタックですぅ』


それぞれに指示を出す。

シャルロットは頷き、2人はニヤリとした。


トールとシャルロットはハイボイスベアの正面に向かい前足の爪に注意しながら杖と剣でダメージを与えた。


ハイボイスベアはトールとシャルロットに必用に爪で攻撃するが空を切る。

途中ハイボイスベアは背中に痛みを感じ後ろに仰け反る。ファルトが渾身の一撃を与えたからだ。


「レイザー!」と横に逃げながら叫ぶ。

レイザーは既に仰け反るハイボイスベアの腹にいた。


「掌手波あああぁぁぁ!」


強い衝撃波が横や後ろに広がり仰け反るハイボイスベアを押し返した。


四つん這いになりながらでも口から空気を吸い込んだ。

4人は一斉にハイボイスベアに一撃を与えた。


「スゥゥゥ…ぐっ、わぁあ……フゥー。」


ハイボイスベアは膨らました肺を萎ませ煙とともに消滅した。

4人のアイテム表に「ハイボイスベアの拡張器」が表示された。


「よっし!これで聖音の祈りはぁ作れるな。」


「それにスキルも覚えたしな。一石二鳥だな。」


するとシャルロットが2人に疑問を投げ掛けた。


「質問ですわ。トールはなぜモンスターがその…わかるのです?」

陳腐な質問に理解したのか2人は話した。


「トールは昔から戦術、戦法、戦略に欠けては天才肌なんだよ。

トールは将棋、アメリカで言うチェスかな。親と小さい頃から良く遊んでいてな。

次第に頭の中で盤上が出来上がり頭の中で覚える限りの戦術、戦法、戦略を試し尽くし結果…

駒でなくても敵味方のあらゆる事が予知っぽく見えるんだと。」


「カッカッカッ!戦略ゲームなんかよぉ負けたの観たことねぇ。

ネットじゃ「天才軍師」と評判だったなぁ。

まぁ俺らは実物見てるからそんな二つ名は言わねぇけどなぁ。」


シャルロットはそれを聞きますますトールにアタック?をかけてトールは逃げるようにきた道をたどり森を後にした。


(ホッホッホッ。盤上の天才軍師か…。)


オリジンは喋らずともますます3人…いや4人が好きになった。





森を出ると村に行く途中、地球のネットゲームでは有名なプレイヤーに出会う。ファルトが八兵衛に対しある企みが。そして男の覚悟が…。

次回もよろしくです。

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