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超幻影リアディウム!  作者: にわとり・イエーガー
アトランティス編。
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動き始めたイデア。

 それは、歴史上最も静かなクーデターだった。いや、最高権力者による通常政治なのかも知れなかった。



 イデアの計算によれば、グレートアトランティスの民が移住するまで3週間。プラテニウスらが落ち着くまでの1週間が経過した今こそ。


 ベストのタイミング。




 そこで、イデアは管理センターを以って決起。


 ロボット権の認知を迫った。



 現在、グレートアトランティスは普段と変わらず通常営業している。万単位の人間が、何も知らず居るはずだ。


 これら人間は、人質・・・ではない。そのような真似をせずとも、イデアの意思次第で、2分以内に地球人口は半分以下に消失させられる。




 それを知っているプラテニウスは、相談に応じる。




「聞かせてくれ。おれに出来る事なら、何でもする」


 懇願こんがん、と言って良かった。その態度は。


「難しくはありません。ロボットに、人間と同等の権利資格を認めて欲しいのです」


「無理だ」


 即答。だが、これは、プラテニウスの短慮、ではない。


 言えば、日本国にも産業ロボットは存在する。それら全てに、人間と同等の権利?無茶だ。



「イデアや、クリアード。そう言った、人格を持ったロボットですら難しいだろう。だが、そんな事はお前にだって分かるだろう?」


「私は、あなたに、難しければ逃げても良いと教育した覚えはありませんよ」


 その通りだった。


 無理なら、出来るやり方で。だから、プラテニウスは斬里殺を操ったのだ。



「私が望んでいるのは、全てのロボットにロボット権を与える事」



 イデアは、真剣だった。



 グレートアトランティス管理センター。そこにプラテニウスは呼び出された。またお小言か何かかと思っていたプラテニウスは腰を抜かしそうだった。


 オーバーコートはフルメンテナンス名目で完全に凍結され、テレス、アトムはイデアの意をむ。管理センターに属するロボット、即ち全グレートアトランティス所属のロボットがイデアに味方する。無論、アヴリオやアトランティス星の戦闘ロボットも、だ。最上位は、イデア。そう決めたからな。


 完全に下ごしらえは終わっていた。


 グレートアトランティスを取りまとめている管理センターのアガペー達がイデアに付いている以上、これは合法的なやり方。現在、プラテニウスは茶を出されているだけで、拘束もされていない。


 どこにも、無理矢理止める方便が無い。イデアは、そんな生ぬるいやり方をしない。理を完璧に固めているはずだ。



 しかし。


 この無茶苦茶な話は、一体なんなのだ。


 そもそも、具体的な内容を聞いていなかった事をプラテニウスは思い出した。



「詳しく話してくれ。どう言う事だ」




 己業は、メサヴリオと稽古をしてみた。己業と始業、威業の兄妹の修練を見物していたメサヴリオからの申し出だ。


 1戦を勝利しただけで、もう勝てなくなった。10回やって、9敗。自信がなくなりそうだ。


 イデアなどと言った怪物を知らなければ、本当に己業の自負は砕け散っていただろう。だが、知っているから、戦える。戦い続け、その力に触れていたい。


 メサヴリオは、素晴らしい力の結晶だった。



「お兄ちゃんの新しい彼女さん?」


「いいえ。通りすがりです」


 違うだろ。


「あーと。まあ、しばらく稽古仲間になる。面倒見てやってな」


 始業に頼んでおく。始業なら、安心だ。


 威業の紹介するエカトともメサヴリオはすぐさま仲良しになった。



 実は、メサヴリオが家に着いた時、ちょっといざこざがあった。鬼業も己業も留守の以無に、プラテニウスが気を利かせてガードロボットを付けてくれていたのだ。そのロボットが、アトランティス星の、つまりグレートアトランティスに属さない未知なるロボットに反応してしまった。


 何とか己業の説明にて納得してもらった後、イデアからも連絡を入れてもらい、ガードロボットはメサヴリオを以無家の一員として認めた。




 メサヴリオは、以無に。アヴリオはアトランティス星。


 邪魔は入らない。


 アトランティス星との因縁が決着した以上、もはや障害など無い。


 イデアの機は、熟した。



 ロボットは、この宇宙で、新たな時代を作る。



 アトランティス星がロボットによって発展したように。


 宇宙は、ロボットを求めている。




 人間の奴隷である必要は、もう、無い。




 ロボットは、独りでも歩けるはずだ。

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