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超幻影リアディウム!  作者: にわとり・イエーガー
アトランティス編。
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大会議。

 明けて翌日。朝食を食べ終えた地球人らは、再び大会会場に向かった。会議は、そこで行われる。


「では、始めるか」


 開始!



 仕切りは、鬼業。



「最初に、宇宙の構造に付いて決定しておこう」


 リアディウムでも使われたモニターに映像が映し出される。


 アトランティス星を中心とし、他星の存在する全ての銀河が表示された。


「このアトランティス星が、お前らの上前うわまえをはねる。そこに変更はない」


 数字も出た。


「が。産業用ロボットを貸そう。開発用ロボット、生産加工用ロボットに付いても、相談次第だ。そこに利益があるなら、アトランティス星は、お前達に手を貸す」


 無茶苦茶な理屈だが。


 鬼業は、他星に恩を着せる物言いをし、かつ実際にそう思わせた。


 今までの扱いから比べたら安楽と言って良い。それでも、支配構造には一切の変わりがない。



 ここで他星との質疑応答。



 クレミジなどからは、これ以上の資源収集を止めて欲しいとの意見が出た。


 アトランティスからは、計画的収奪を伝える。そのためにも、あらゆる星のデータを改めて取得する。



 カルプジ星人などからは、産業の発達に、手を貸してもらえるのかどうかの質問。


 回答は、オッケー。ただ、計画を事前に知らせ了解を得ておく事。無断は反逆とみなし、星を掃除する。



 アルニ星人からは、アルニ星の発展発達のための貿易の話し合いを持ちかけられた。アトランティスの利益になるためにも、アルニ星の負担を減らすように。


 了承された。ただし、やはり事前連絡及び計画を立てておく事。




 話し合いは、穏当に終わったと言って良いだろう。




 そして、最後にモスハリ星の処置について。


 モスハリ星人は、これを無条件で受け入れた。賢明な判断だ。




「では。今回は、これで終わりだ。分からぬ事があれば、各地のロボットに相談しろ」


 鬼業の合図で、全員が立ち上がる。


「宇宙の更なる発展に、皆が寄与出来るよう、我々も努力しよう。皆で幸せを分かち合おうではないか!」


 アヴリオの仕込みにより、ロボットから拍手が。会場全員の拍手を以って、第1回宇宙大会議は終了した。




「この世界で最も恥ずかしい男により、宇宙も上手くまとまりそうだ」


「ああ。もっと感謝しろ」


 プラテニウスのからかいに応じる鬼業。この2人は、大体こんなものだ。


 今回は、地球陣営全員でのパーティー。己業チームの優勝祝賀会だ。


 場所は、先ほど会議が行われたのと全く同じ。つまり。


 そのまま残った宇宙人達も参加している。



「おめでとう」


「ありがとうございます!」


 次々と己業らの元を訪れる他星人。これは、オニオだ。


 老兵とは、再戦を約せた。


 そして、それら人々からの強い要望があった。



 リアディウムの、訓練。



 これは、プラテニウスらも案じていた。実際にどうするかまでは詰めていなかったが。


 現実的には、ヴィジョンユニットを貸し出せない以上、アトランティス星で塾でも開設するしかない。


 だが、誰が教える。


 プラテニウス、テレス、アトム辺りが可能だが。全員が、不適だ。プラテニウスにそんな暇はないし、テレス、アトムに人に教える器用さも、まだない。


 可能なのは、滴、知明辺りか。だが、彼女らは、地球人。こちらでずっと、と言うわけにもいくまい。



 適当なアヴリオタイプでも鍛え込み、それに頑張ってもらうか。



「高校卒業したら、おれがやる」


「己業」


 雪尽は、この展開をなんとなく予想していた。


 己業の目的は、無論。老兵を始めとする強者との稽古。


「私も・・・でも、私には難しいかな」


 真歩は、自分が人に物を教えるには向いていないと知っている。実戦形式ならともかく。オリーブの仲間は、真歩より高い向上意欲があったから、真歩でも大将を務められた。


 まあ、この星まで来る人間が、無気力と言う事もあるまいが。



 己業が教えるとしても、あと2年は待たなくてはいけない。その間は、ロボットに任せるしかない。



 しかし、イデアとアヴリオの戦いを見ておきながら、なお訓練を積みたいとは。見上げた根性だ。




 宴会は、終わった。


 己業らは場所を身内だけの会議室に移し、改めて話しを始める。


 地球人は、早ければ明日帰っても良い。プラテニウス、鬼業、イデアはもう少し残る必要があるが。




「グレートアトランティスの民を移住させるにしても、ゆっくりだ。1ヶ月は準備期間を置く。グレートアトランティスそのものは、地球に残す。働いてくれている地球人の職場が一気に消えるのは不味かろう。存在力エンジンは抜き出すし、ロボットは、一部を除いて、おれ達と一緒に連れていくが」


「エカトはどうなるんですか?」


 己業から質問。威業の可愛がっているロボット犬だ。


「ああ。地球のオーバーアトランティス支店は、しばらく残す。だから、そこで整備維持してもらいたい。もちろん、取り上げたりしない」


 プラテニウスも、そんな事をしなければならないのなら、最初から配布したりしない。プロテクションとセンサー、市販ヴィジョンユニットは、全てに限界が講じられている。悪用にも限度があるはずだ。それに、登録もされているしな。




 地球とアトランティス星の関係は、どうする。


 あるいは、これが最も大きな問題かも知れない。鬼業や己業に取って。



 リアディウムは、そもそも、全地球人を兵とするための手段。そして、全員がオーバーコートに乗れるようになったなら、アトランティス星を正面から獲れる。そう言う計画だった。


 それも、もう終わりだ。必要なくなった。


 どうする。


 と言って、すぐさま取り上げると、色々、軋轢あつれきが生じる。地球人をただ道具として取り扱った、と言う批判も受けるだろう。それはその通りなのだが。



 地球との約定は、アトランティス星を取り戻すまで。それまでは、地球守護の役割も、グレートアトランティスが果たす。それまでは、アトランティス星人を、地球側が受け入れる。



 完全にスポーツとして、地球に根付かせるか。もはや、脅威はない。


 それとも、新たな危険に対して、備えさせておくか。


 イデア、アヴリオと綿密に話し合わなければならない。



 プラテニウスの役割は、率直に言えば、イデアやロボット達に役を割り振る事。何をする、いつ、どのように。それらを指示する総大将。最も楽な、総責任者。


 大将は、どんと構えていれば良い。そうイデアに教えられたが。これで良いのか。


 プラテニウスは、ここからが仕事。鬼業のお膳立て、イデア、アヴリオのサポート。ここまで環境が整っていて上手くやれなければ、本当におれはどうしようもない。


 頑張ってみるか。



 テレス、アトムは今まで通り、所をアトランティス星に変えても、オーバーコートの開発にたずさわる。イデアと一緒に居たい。


 親離れは、出来なかったようだ。



 知明、滴も今まで通り。何がどうなるにしても、今までと、自分が変わったわけではないのだ。リアディウムのある限りは、プロプレイヤーとして、客と相手プレイヤーと、皆で楽しむ。



 己業は、高校を卒業したら、アトランティス星で職に就く。


 ・・・・希望職がコロコロ変わっているようだが、良いのか?まあ、良いか。


 雪尽もまた、己業と一緒に行く。



 真歩は、まだ決めていない。以前は、攻防を継ぎつつ、地元の企業にでも就職しようと考えていたが。新しく選択肢が増えた。


 そう言えば、滴から、地球に帰ったら連絡を、と言われケータイの番号を渡された。なぜだ。先輩だからか?


 プロになりたいかと問われると、分からない。己業や知明と何の遠慮もなく戦えるのは最高なのだが。プロ、ってなんだ。分からん。




 とにもかくにも、一旦帰ってからだ。何もかも。




 こうして、地球に到着した1個の石ころから始まった物語は、間もなく終わる。





 アトランティス編最終幕。



 始まる。

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