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銀河騎士隆盛記 壱 神の章  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛期 壱 神の章(バサラバート編)11~12 


ガーゴイルの義眼のギミック


11

 ガーゴイルは4カ所のセーフハウスの私財をすべて処分した。安全確保を優先して一カ所のセーフハウスの私財は放棄した。事務所のレンタルも止め、仕事の請求と支払いの清算も済ませた。借金の支払いを済ませてみると、つつましく暮らせば、余裕をもって老後を過ごすのに、有り余るおつりが、くるほどのクレジットが預金額として個人口座に溜まっていた。

 ガーゴイルの右目は義眼だ。軍にいた頃、手榴弾の暴発に巻き込まれ、身体は無傷で済んだものの、運の悪いことに、微細な破片が右目に飛び込んだ結果、右目を失明した。

ガーゴイルは医師にデザインさせた人工眼球を目に入れて、普段はサングラスをかけていた。

ヒールで売り出すのを機会にガーゴイルは、人造眼球への生体適応こみの改造手術を受けることにした。

 右目の義眼部が露出する、連邦軍御用達の流用品、ごついタイプなおのでかなり異様な外見になるだろうことは予想していたが、腕の良い医師(と言っても裏社会のという前置きはつくが。)に頼んで生体適応の施術を受けた。

 値段は相場より一桁上になったが、熱カメラ、紫外線カメラ、内臓の上に、金属弾やレーザー兵器から頭部を守る電磁障壁に、人間を致死させられる、紫外線レーザーを短時間だが照射できるギミックを組み込んだ義眼をガーゴイルは身に着けることになった。手持ちのクレジットが半分ほどになったが、彼は満足した。


12

 それから、ガーゴイルは自分を殺そうとした相手の粛正に手をつけた。

 最初に仕事を依頼してきたのは、公国惑星オーウェルの貴族、ラウランティス卿の三男の甥にあたるベリアルという札付きの、放蕩三昧で有名な男で、女を虐待するような人物だった。

 ガーゴイルは恩を売ってもロクなことにならないと思い、仕事を断ったのだが、それを逆恨みされて、殺し屋まで差し向けられたのだった。

 ベリアルの居場所を特定するのに、予想以上に手間と時間がかかった。

 ガーゴイルは一先ず、カイゼル老師シーカゲが身を隠している港湾都市イースト・ベイ・シティの、貧民街のジャンク屋の二階の安部屋の近くの、貸しビルの一室を借りて、そこに老師同様、身を潜めることにした。

 イースト・ベイ・シティの貧民街はガーゴイルやカイゼル老師シーカゲのような、叩けば埃が出る様な、者には都合の良い街だった。そこの住民には、余計な干渉を受けず、放っておいてくれるような距離感があって、そこは生きやすい場所だった。




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