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銀河騎士隆盛記 壱 神の章  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛期 壱 神の章(公国惑星オーウェル編)5~6


シーカゲ(カイゼル)のその後


 シーカゲ(カイゼル)は腰に吊るした光線剣を抜くと、緑色(*1)の光線を展開して、獣の一撃を受けて出来た、右頬の深い裂傷からの出血を光線で焼いて止血した。

 ジンウの暗黒面に堕ちて、シーカゲ(カイゼル)は)はこれからは悪でゆくという矜持を固めた。サーベルタイガーとの対決も,悪への矜持を固めるための挑戦だった。

 今のシーカゲ(カイゼル)にとっては両腕の金属製の義手も、頬の傷も、悪の勲章のようなものだった、シーカゲ(カイゼル)は気絶したサーベルタイガーにトドメをさすことなく裁きの洞窟を後にした。

 ククルククスの外れの、名もない荒野の外れのアレックス老師の山小屋を引き払ったシーカゲ(カイゼル)は、公国惑星の首都ローウェルの公営宇宙港まで、一人り乗りのイオノクラフトで移動して、公営宇宙港の港湾都市街の古物商にイオノクラフトを売り、その代金と引き換えに、首都惑星バサラバートまでの貨物便のチケットを手に入れた。

 一週間ほどの航海を経て、バサラバートまで舞い戻ったシーカゲ(カイゼル)は、カンデン一門が、間借りしている元元老院議員の屋敷に、ほど近い港湾都市イースト・ベイ・シティの、貧民街のジャンク屋の二階の安部屋を借り、そこに、ひとまず身を潜めることにした。


 シーカゲ(カイゼル)は貧民街で、一番、腕が良いと噂の装具屋、ギンジの元を訪ねて、古代の騎士が付けていた、額から頬までを覆う仮面に模した、特別の仮面の制作を依頼した。

 それは表側は光線剣でもなかなか焼き切ることの出来ない、鉄・タンタル合金製で、その裏面に断熱性のあるアルミナを焼結させて欲しいという、特別な仕様の仮面で、その作成にはかなりの知識と技術が必要なものだったが、ギンジはその難しい仕事を見事にやってのけた。

 ギンジはその仮面の制作と、この仮面の出所を絶対に秘匿するという条件の対価として、中規模の星間航行クルーザーが買えるくらいのクレジットを、シーカゲ(カイゼル)に要求したがシーカゲ(カイゼル)は何の文句もつけないで、現金でクレジットを払った。

 ここで語り部がシーカゲ(カイゼル)から、ガーゴイルに代わる。

 ここまでで銀河騎士隆盛期 壱 神の章 公国惑星オーウェル編の話を終える。


*1

 この時代では緑は悪魔の色として忌み嫌われていた。シーカゲ(カイゼル)は自分が持つ光線剣ならこの色しかないと、特別に制作を依頼したものである。


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