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銀河騎士隆盛記 壱 神の章  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛期 壱 神の章(公国惑星オーウェル編)3~4 


サーベルタイガーとの死闘


 シーカゲ(カイゼル)は手持ちのクレジットを使って、再整備された一人乗りのイオノクラフトを手に入れた。これはガーゴイルに依頼して手に入れたモノだ。ガーゴイルとの関係はまだ続いていた。というか彼はクレジットさえ弾めば、たいがいの望みはかなえてくれる、そういう種類の男だった。

 現在の銀河連邦内では、どのように辺鄙な惑星でも、クレジットを払って、位置座標さえ指定すれば、無人シャトルが現れて、どのような荷物でも配達する、そういう時代だった。

 公国の南極地区は当然、立入禁止だが、一人乗りのイオノクラフトを乗り入れるようなもの好きは、普通はいないので、シーカゲ(カイゼル)が一人、乗り入れたとしても公国の憲兵隊も気にもするまい。 

 シーカゲ(カイゼル)は極寒のコキュートスの森も難なく乗り越えて、裁きの洞窟に、到着するすることが出来た。


 狭い氷穴が延々と続く、裁きの洞窟のずっと奥に進むと、奥は広大な氷の広間になっていてジンウで知覚するまでもなく、その中央に氷像のように、3メルトを超えるような堂々とした体躯のサーベルタイガーが立っていた。銀の毛並みが美しく輝いていた。

 並みの人間なら、その眼光を前にすれば気死するレベルの迫力だ。

 シーカゲ(カイゼル)が怯まないので、その獣は、凄まじい咆哮で吠えた。どのような存在であっても戦意を失うほどの激しい咆哮だ。

 それでも尚、シーカゲ(カイゼル)は怯まなかった。

 その獣の攻撃は一撃、必殺だった。驚くような身軽さで、シーカゲ(カイゼル)の頭上に飛び上がると、巨大な二本の牙を背中に突き立て、その必殺の攻撃から逃れたとしても、鋭く頑丈な、四肢の爪が四方から、同時に迫る、何物も逃さない絶対の布陣であった。

 シーカゲ(カイゼルは)床を転がり、二本の牙による、必殺の攻撃をかわしたが、事実、顔に、鋭い爪による酷い裂傷を受けた。しかし、その攻撃を受けた瞬間、シーカゲ(カイゼル)の両眼が怪しく光った。

 シーカゲ(カイゼル)の全身から、稲妻が発して、その獣の体躯を覆うような電撃が、獣を襲い、電傷の煙が、容赦なく昇った。

 しかし、その獣も、一度の電撃では気絶しなかった。シーカゲ(カイゼル)は全身から稲妻を生じさせ、その電撃は三度に及んだ。

 三度の電撃の後、ようやく四肢の爪に込められた獣の力が抜け、獣はその巨大な体躯を氷の床に投げ出し、その四肢が四方に伸びた。


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