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月光  作者: 水嶋


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9/15

罪の告白

あの後、まず直樹にシャワーを浴びに行かせ、その間周りを掃除してその後俺がシャワーを浴びて着替えた。



落ち着いて、2人でソファーに座っていた。



「ごめんな…汚いもん見せて…」


俺は俯いて謝っていた。


「ううん。あんなの全然大した事ない。俺はもっと汚いものや酷いもの見てたから。」


子供だと思っていた直樹が凄く大人に思えた言葉だった。しかし、その言葉の真意と直樹のやらされていた事を思うと胸が痛んだ。


この先も直樹と居たい…自分の事をちゃんと分かって貰いたい…と思い、誰にもちゃんと話していなかった告白をする気持ちになった。





「俺がこんななったのはな、学校で働いて先生やってた時にな。受け持ちのクラスの男の子が俺が好きだってなってな。」


「うん。」


「告白されたのよ。でも、その時俺は同棲していた彼氏もいたし、何より相手が子供でな。恋愛とかは全く考えられなかった。」


「うん。」


「余り深入りさせない様にな、割とハッキリキッパリ断った」


「うん。」


「でな、その子は俺のマンションまで付けてきて、彼氏とマンション前で肩に手回したりキスしたりしてた動画を撮影してな、学生が皆見れる学年の裏サイトにアップした。」


「うん。」


「まあ、その事については俺はそこ迄痛手には思って無かったのよ。普段から仲良い奴にも自分の事は話せてたし。同僚の先生やクラスの生徒の皆の前でちゃんと付き合ってる恋人だって説明した。」


「うん。」


「その日の夜にな、その子に学校の屋上に呼び出された。そこは前に俺に告白して来た所だった。」


「うん。」


「その子は謝って来てな。俺はそんな怒っても無かったし、その事も伝えた。その子はこうすれば俺が学校や先生をやめて、彼氏とも別れて自分と付き合えると思ってたらしい。」


「うん。」


「それでな、その子は一番で無くても良いから付き合ってくれって最後に俺に頼んだ。」


「うん。」


「やっぱり俺は付き合えないって答えた。」


「うん。」


「そうしたらな…その子はな…俺の目の前で…」


「うん。」


「屋上から飛び降りた…あっちで待ってるって…」


「うん。」


「頭が弾け飛んでてな…俺はそれ以来その場面を連想させる物がダメになった

…」


「うん。」


「俺はな。今でもずっと後悔している…あの時ちゃんと話を聞いておけば…とか…嘘でも付き合うって言えば良かったのか…とか」


「うん。」


「その子は今の直樹と同い年だった…お前が成長する姿を見ると…俺は…俺だけがこんなしてて…申し訳ない気持ちになる…」




「それって…タクミさんが悪いのかな…?」


「どうだろな…でも俺は選択を間違えて1人の人生を消した…」


「俺が…その子の立場だったら…」


「?」


「好きな人には幸せになって欲しいって思うかな…自分のせいで追い詰めるんじゃなくて…自分が死んだ後まで辛い思いをさせるんじゃなくて…そんな形で自分を記憶に残させるんじゃなくて…」


「…」


「俺だったら自分なんかは忘れて幸せになって欲しいって思う。一緒に居られないなら忘れて貰えるように自分はタクミさんの前から消えて居なくなりたいって思う。タクミさんにはいつも笑っていて、幸せになって欲しいってと思う…」


「…」




直樹は当時の高橋と歳が同じだからついつい並べて同じに考えていた…


でも、まあ、育った環境やら…性格やら…違うのは当たり前なんだけど…


直樹は高橋とは別の…違う人間で…









俺は子供だと思っていた直樹の言葉に救われていた


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