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月光  作者: 水嶋


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2/15

先生の人間授業

まあこーゆー子、昔からクラスに1人はいますよね。

今日も仕事帰りに癒しを求めて行きつけのバーへ寄った。



「おにぃさあぁーん、オレと遊んでくれなあぁーい?」


見慣れない男の子が話しかけて来た。


「間に合ってるよ。」


「お金くれたらぁーなんでもしてあげるよぉー?ザーメンでもおしっこでもぉー飲んだげるー。」


「いらんいらん。」


「こないだはねぇー。おじさんが指折りたいっていうからぁー折らせてあげたぁーふふふ」


そう言って曲がった小指を見せて来た。


ヤバいなこれ…


呂律も回ってない…



何とか逃げ出してマスターの元へ行った。



「何アレ?」


「ウチには初めて来たけど結構有名だよあの子。親が闇金にハメられたらしくてさ。あの子カタに取られてヤの人に薬漬けで仕込まれて美人局やらせてるらしい。でも本番やらせて動画とか撮ってからその後に怖い人出てくるから察に届けられなくて表に出にくいみたい。」



成る程ね…まあ界隈では全く無い話とは言え無いけど…


見た感じ高橋とかと変わらない位だ。学校なんて行ってないんだろう…



「さあさあ、ここにはお前の客は居ないからよそ行きな!」




マスターが追い出していた。





○○○○○○○○○○





「匠先生!」


学校帰りに高橋が待ち伏せしていた。


「何だ?もう話はないぞ。」


「先生男と付き合ってるよね!こないだ先生のマンションの前でキスしてた!」


あー。アレ見られてたか…付けられてたか…



「だったら何だ?」


「あの人他の人とホテル行ってたよ!そんな人と何で付き合うの!?」


お前スゲーな。まあ蓮ならやりそうだな。俺もそんな事は気にしないが…



「そうか。お前ホテル街まで付けたのか?補導されるぞ?そんな事やめなさい。」




俺は高橋を素通りしてそのまま帰った。




最近あっちもこっちも疲れる事ばっかだわ。





○○○○○○○○○○




「長沢先生…ちょっと…」


朝のホームルーム前に職員室で学年主任に呼び出された。


「こんな動画が学年の子の裏サイトにアップされてて…」


見せてもらった動画はマンション前で蓮が俺に肩を回して、その後キスしてる…まああの時の奴だ。


やったのは高橋だろう。


あーあ、学校にバレちゃったか。


元々仲良い奴には昔からカムしてるし、正直そんな痛手はない。

俺の両親は昔気質の頭ガチガチなんで、俺のこの事で絶縁はされてるが…


まあ開き直れば良いや。


「ご心配をおかけして申し訳ありません。まあ相手は付き合ってる人です。相手が男だってだけで、普通に恋人です。別にやましい事は何も無いと思っています。」


「そうですか…まあ我々はそんな偏見とかは無いんですが…ただまだ子供ですので、生徒たちが揶揄って来たりが心配で…」


「まあある程度は仕方ないとも思いますが、これを機会にLGBTの話もしたいと思います。」


「何だかお力になれなくて申し訳ありませんが、宜しくお願いします。」


「いえいえ。」




そう言って教室に向かった。





○○○○○○○○○○





「長沢センセー!男と付き合ってるのホント〜!?」


教室に入るなりクラスのお調子者の金子がはしゃいで来た。


周りの子はクスクス笑う子、やめなよーと諌める子、一緒にやいやい言って来る子と壮絶としていた。



「そうだよ?何か問題あるかな?」


「えー!?じゃあさー!どっちがツッコむ方〜!?」


もうギャーギャー凄い騒ぎになっている。後で怒られそー。


「何で金子は知りたいの?」


「えー!だって純粋に知的好奇心ー!?」


ギャハハーとなっいる。


「じゃあさ、金子は田辺さんと付き合ってるよね?初めてヤッた時いつどこでどうだったの?詳しく教えてよ」


「何言ってんだよ!!言えるかよそんな事!!センセーがそんな事聞いていいのかよ!」


「何で?生徒は聞いて良くて先生はダメなの?同じ知的好奇心のある人間なのに?自分が聞かれて不愉快だと思う質問をなぜお前は他人にする?」


「…」


「何で女と付き合うのは良いのに男はダメなの?」


「普通じゃねーだろ!」


「普通って何?お前は父親と母親が普通にセックスしてお前が産まれたと思ってるだろうが」


「…」


「お前の言う普通で家庭持って子供いても父親が外に男の愛人いる奴何人か知ってるぞ?」


「…」


「お前みたいに偏見を持つ奴が居るから本来の姿を隠して辛い思いをしてる奴は沢山いる。この家族のパターンだと、皆が不幸だ。」


「…」


「普通って何だ?誰が決める?別にお前に同性愛者になれとは言わない。ただ、その中でしか生きられない人間を攻撃するな」



クラスは静まり返っていた。




「以上でホームルームを終わります。」





○○○○○○○○○○





あー疲れた…



学年主任は噂を聞いて誉めてくれた。


まあ褒められたい訳じゃ無かったけど、あの騒ぎを怒られなくてホッとしていた。




家に帰ってグッタリしていると知らない番号からショートメッセージが来ていた。



『謝りたいの…今から前に相談した所に来て』



高橋だろう。



無視しても良かったが、今はもう21:00を過ぎている…








何だか嫌な胸騒ぎがして、飛び出した。


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