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82. 最後に、、、。今、私にできること。最終話。

 以前、ヨガ教室において、指導している中で、アーサナをやる時は、とにかく身体を柔軟に動かすことよりも、呼吸法が大切ということを主張していました。


 そして、気のエネルギーは、その意識とともに動くというものなので、最初から感じられるものではないけれど、必ず意識と共に動いているし、練習を積んでいるうちに、必ず五感でも感じられるようになる、と説明を

していました。


 すると、ある時、そういった話しの中で、誰かが、気のエネルギーをみてみたい、それがダメなら、せめて感じてみたい、とにかく、気のエネルギーがある、というのを納得したい、と言い出したのです。


 それを聞いて、なるほど、それは、本当に当たり前の、素直な気持ちだなあ、と心に思いました。しかし、それについては、そうですねえ、と言うだけで、それ以上、何も言えませんでした。


 宇宙に広がる宇宙エネルギーを呼吸と共に、取り入れるなんて、教えられても、果たしてそんなことが本当にできているのだろうか、と思うのが、当たり前の話し。


 ということは、気のエネルギーを取り入れるということとは、そう思わないと、そうならないのです、と言われても、無理矢理思うことはできないし、納得しないと、なおさらできるわけがない。身体についている心は、五感で認識できないものは、すぐに受け入れられないようにできていますから。


 自分はすでに高野山にも行き、二階堂先生にも出会い、五感を飛び越して、いきなり、心や魂に感じることができるけれども、ここのヨガ教室では、神様の話しもあまりしないし、皆さんは修行とかには縁のない人たちなのです。


 感じたら信じられるのに、という、誠に、その通りだと思うのですが、それではいつまでも五感から入ってしまい、そのように信じ切るとか、そういうことなら、あとはお任せということにはならない。それに、そこまで、一般のヨガ教室ではそこまで求めないのです。


 それで、かえって、皆さんの気持ちを、どれほど頑張ってもわからないのではないかという方向に向かせてしまったのです。つまり、進むことが不可能な壁を作ってしまったのです。


 その後、何回も主張して言うことはやめましたが、みんなの気持ちは、あとどのくらい頑張ったら、気のエネルギーがわかるの、とか、どうしたらもっとわかるようになるの、とか、そういう気持ちが強くなってきたのでした。それは、皆さんが頑張れば頑張るほどに経験したいと思うことなので、痛いほどよく理解できましたが、気のエネルギーを感じるにはどうしたら、という気持ちそのものが、それを遠いものにしていることが、なかなか理解してもらえないのです。


 そして、その後、色々と試行錯誤を繰り返して、どうしたらいいのか考え続けました。しかしながら、考えてみれば、答えは簡単でした。


 気のエネルギーをみせてくれれば信じられる、目の前に出してくれたら信じられる、そういうことなのです。


 そこで、一計を案じました。それは、2つのことを提示してあげることです。


 一つは、気のエネルギーの存在をみせてあげること。もう一つは、気のエネルギーは、意志や意識によって、コントロールできることを実感させてあげることです。


 そのための方法とは、


 まず、私に向き合って、1人に座ってもらい、右手を手のひらを内側にむけて軽く握ったまま、二の腕は身体に自然につけたまま腕を前に伸ばしてもらいます。そして、人差し指だけを前に伸ばしてもらい、自分も向き合ったまま、同じことをします。そして、互いに人差し指を触れ合わせて、相手には、何回か、深呼吸をして、リラックスしてもらいます。気持ちが落ち着いたら、触れ合った人差し指の先に意識を集中してもらい、楽な呼吸を続けてもらいます。


 そこで、私は、いきますよ、と声をかけて、人差し指に気のエネルギーを集めていきます。そして、少したまりだしたら、人差し指の触れ合った部分に意識を集中してゆっくりと放出していきます。すると、相手の指先から、エネルギーが入っていきます。


 以上を、生徒さんたちに試してみました。すると、一人残らず、気のエネルギーが指先から入ってくるのを感じることができました。しかし、その感じ方は、本当に人それぞれで、多くの人が指先が、ピリピリする、という感じ方です。それに、そのピリピリの程度も人それぞれで、ピーッと、痺れる人や、やはり温かいものが入ってくると感じる人や、感じ方や程度など、おなじケースは全くありません。とても興味深いものでしたが、やはり、皆さん、この体験はとても驚きで、とても新鮮だったようで、かなり感激した様子でした。


 そして、2つ目の試みです。これは、意志や意識で、気のエネルギーがコントロールできるという体験です。これは、一つ目と同じことをした後、その指先に意識を集中して、指先にポッカリと穴があいて、指先に何かを感じたら、その穴から気のエネルギーが入ってくる、とそう思って下さい、これはとても素直に、疑うことなく、そのままに、それ以外のことを思わずに、そのように思って下さい、と指示をしました。すると、手のひら、手首を通して、ピリピリが伝わってくる、とか、温かいものがひじまで入ってきた、とか、中には、いきなり肩まできたという人もいました。意識を変えただけで、気のエネルギーがコントロールされたのです。


 これらのことは、普通なら、アーサナの時の呼吸法では、もしも上手く気のエネルギーが入ってきたとしても、本当にその量は微々たるものですが、私が指先にあつめて放出した量は、いくら指先の小さな部分とはいえ、その膨大な量は比べものになりませんから、非常に感じることのできやすいものだったのだと思います。


 体験した皆さんは、とても、興奮して感激していました。これが、気のエネルギーなのだと、本当に、存在するのだと。そして、これは、一度経験しておくと、後日、別のケースで気のエネルギーの体験であっても、気のエネルギーに向き合う気持ちができて受け入れやすいようなのです。 


 これが、この世の身体だけが体験したのではない、ということなのかと思います。


 それでは、なぜ、信じてみたいけど信じられない、とまで言っていた生徒たちが、気のエネルギーを急にコントロールすることまでできたのか、それには2回に分けたことに秘密があります。


 一度目の体験で、ものすごい量のエネルギーによって体感してもらい、信じたいけど信じられないという心の壁を打ち砕き、常識の感覚の壁を越えさせてから、信じられる心のレベルが上がったので、2回目はコントロールができた。そして、コントロールができたせいで、さらに、信じられるレベルが上がった、ということなのです。


 気のエネルギーは、肉体と霊体の両方に関わって流れているものですから、肉体の次元でも、きっかけさえつかめられれば、それを捕らえることはできます。気のエネルギーの体験は、肉体と同時に、霊体の体験でもあるので、肉体にある心をレベルアップすることにもなります。


 ここでの体験は、一種の霊体験であります。とても低い次元ではありますが、しかし、それすらも、この肉体と五感を頼りにしている生活の中では、感覚的には異例のことなので、目に見えない世界へ入っていくための大きな一歩となるのかと思います。


 アーサナを実践していく中で、これを体験することは、とても難しいことではありますが、難しいけれど、できないことではありません。それに、3次元に生きている人間にとっては非常に価値のあるものかと思います。


 そして、この時以来、生徒さんたちのヨガに対する取り組み方が、かなり変わっていきました。意を決して、やったことは無駄にはならなかったし、その後も気のエネルギーを体験したいという人には、喜んで体験してもらいました。私が、頂いたおまけですが、このことで、全く無駄にはならずに、ちょっぴり役に立ったのかと思いました。このことは、自発的には、あまり行ないませんが、どうしても、感じたい、という希望と機会があれば、その時のみ、対応しています。自分のヨガのさらなる進化を求める人のために。


 そして、今、私は、人生の折り返しをかなりすぎてしまい、ここまでで、人生の第一部が区切りを迎えたのです。ここから、ヨガの研究者として、第二部の新たな目標に向かって、たった今、歩き始めたばかりなのです。

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