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71. ネコの不思議

 実は、私は、当時、自宅でネコを数匹飼っていました。


 それは、ちょうど高野山から戻って半年くらい後のことだったと思います。治療できるようになって、少し慣れてきた頃だったでしょうか。飼っていたネコも、インドや高野山に行っているうちに、ずいぶん減っていて、たぶん2匹くらいになっていたと思います。


 ある日、一匹のネコが風邪をひいて、つらそうにして寝ていました。それを見ていて、もう10才は過ぎていて若くはないし、これまでも数匹は風邪をこじらして死んでいたので、意外に風邪は要注意だと思っていました。そこで、ふと、あることに気がつきました。


 このネコに、エネルギーを送ったら、どうなるだろう、果たして風邪は治るのだろうか、人を治すのと何か違いがあるだろうか、と色々と考えてしまいました。


 しかし、初めての試みですが、とりあえずやってみることにしました。両手のひらを合わせてエネルギーを集めて、ゆっくりやさしく両手を、そのネコの身体に当てていきました。すると、ネコは、とても具合が悪いので触られて怒っています。フー、と言って噛みつかんばかりの表情です。無理もありません。具合が悪くて、ほっといてくれという感じです。そこで、エネルギーを集めた手のひらをネコの身体から1㎝ほど離したところまでギリギリまで近づけて、ゆっくりエネルギーを送っていきました。しかし、このままだと、エネルギーの送れる量が少ないので、しばらく、ネコの表情を見ながら、ゆっくり手を当てようとしていると、すると、ネコが、とても小さな声ですが、


「にゃーっ、、、」

と鳴きました。 


 えっ、まだ、手は当ててないんだけど。 


どうして?えっ?


すると、また、

「にゃーっ、、、」


 ひょっとして、手を当ててないけど、エネルギーを送ったのを感じたのかな、エネルギーがわかるのかな。

もちろん、これからエネルギーを送ることは教えてないし、教えようもないのに。そして、そのまま、ゆっくり手を当てていきました。今度は、ネコは怒りもせず、されるがままに。


 今度は、嫌がることもなく、続けることができました。それから、30分ほど続けてみて、途中からエネルギーの入り方が変わってきたところを感じたので、しばらくして終わりにしました。しかし、ゆっくり手を離すと、いきなり、顔をあげて、


「にゃー、、、」


すると、顔をあげたまま、もう一度、

「にゃー、、、、、。」

その、にゃーは、正直言って、意味がわからなかったです。しかしながら、顔をみると、具合は良くなっているようでした。その後、しばらくして、回復したようで、ご飯も食べるようになり、やれやれほっとしたのですが、実は、その後のことなんです。


 次の日、自分のところへやってきて、目の前で、でーんっと横になる。


そして、

「にゃー、、、、、。」

そのまま、みていると、

もう一度、

「にゃー、、、、、。」


 どうしたの、意味がわからない。いつもは、遊んでほしいとかなら、ただやってきて、座って泣くとか、ならよくやっていましたが、でんっ、と目の前で寝ころぶというのはあまりありません。なぜなのか。しかしながら、これは、また手を当ててほしいということだったようです。なぜなら、治療をした時と同じポーズで待っていたからなのです。


 しかし、これには、一つ疑問が。手を当てるというのは、エネルギーを送ってほしい、ということなのでしょうか。そもそも、エネルギーを感じるのだろうか。でも、人と違って、前もってエネルギーを送ることを伝えられないし、人の場合は、説明してもエネルギーが入ることはわかる人は、滅多にいないのです。


 ということは、エネルギーを感じることができたのかもしれません。動物というのは、人間にはない能力があったりするので、昔、船旅に出る時に、ネコを一緒に連れていき、津波がくる前に事前に予知して騒いだりするというので、目安にしたという話しを聞いたことがありますが、もしかしたら、気のエネルギーを感じる能力を持っているのかもしれません。


 その後も、何回も、そのネコは、自分のところにやってきて、何かを催促していました。やはり、気のエネルギーのことに気づいていたのかもしれません。そのネコも寿命でその後、1、2年で死んでしまいましたが、もっと生きていたなら、気のエネルギーをもっと試してみたかったと、最近になってつくづく思うのでした。


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