5. シバナンダアシュラムに、無事入学する
バス停を降りて、少し歩くと、目の前に、大きな塀のようなものが見えてきて、入り口が見えてきた。やっと、アシュラムに着いたのです。
日本から空路を経て、実に24時間がたち、疲れ切っていた私は、よろよろと受付に行き、入学の手続きを済ませました。
すると、教科書を配るというので、図書室に行くと、そこには、20人以上の人たちが世界中から集まっていました。そのうちの約半数はインド人で、中には取材のために体験入学の人やメディアの人など、真剣に学ぼうとしている人ばかりではなかったのですが、一方で、そのほかのアメリカやヨーロッパからきている人たちは、学生だったり、芸術家や元スポーツ選手だった医師など、様々な職業や動機の人たちが、本気でヨガを学ぼうときていたのです。
しかし、当然、日本人は、自分1人だと思っていましたが、なんと驚いたことに、夫婦で入学された日本人がいたのです。二人とも画家として活動していて、ヨーロッパで勉強するつもりでしたが、インドを知らずしてヨーロッパへは行けない、とインドへ立ち寄り、ここに来ることになったといいます。
自分以外にも、ここに日本人がいる。このことが、自分にとって、どれだけ心強くて、どれだけありがたいことなのか、と思いました。